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ジュリアとガリオン(8)

本編『光と影ー織りなす夢の形』(完結済)のスピンオフ短編集となります。

本編ではあまり描かれていないジュリアの相棒ガリオンとの話になります。


ジュリアの幼少期からの訓練とガリオンとの関係を描いた事件簿

そして、BFFとなるイメルダとの馴れ初めなど、

本編では公開されていない話を特集しました。


ジュリアファンの皆さん、是非お楽しみください!!


格納庫から猛スピードで出てきたイメルダのホバージェットは砂漠を南西の方角へと飛ばして行った。

しばらく航行すると前方に無数の小型ロボットタンク兵器の軍団がこちらに向かって進軍してくる光景が見えてきたのだった。


「すごい数ね!? あいつらを迎え撃つうちらは・・・あそこね!」

バリケードを築いた後方に巨大なレーザーキャノン砲が10門確認できた。

そしてスピーダーに乗ってブラスターガンを構えた軍人も見える他は、

ブラスターガンを構えた軍人達が100人規模で待ち構えているだけである。


「あのレーザーキャノンが当たればいいんだけど、突破されると、あの軍隊じゃやられちゃうわね!?

あのレーザーは旧式だから威力はあるんだけどチャージ時間が長いのよね〜」と

2人はホバージェットから降りて戦局を眺めていた。


すでに激しい戦闘が行われている真っ只中で半数は撃破したのだが、

やはりイメルダの予想通り砲撃が間に合わず押され始めている。

ついに100機強の敵タンク軍団はバリケードを超えて侵入してきていた。


敵の兵器は人間よりは大きなサイズの軽量小型タンクの構造を持つロボットでブラスターガンのみならず主砲としてレーザー砲を装備しいるのだが、威力はそれほどではなくレーザーキャノンを破壊する威力には至ってはいない。しかしながら、それを人間が浴びると致死量になるのだ。


その状況を見て「まずいわね! このままだと地下街へのゲートに到達しちゃうわね!」とジュリアが独り言を言った。

「イメルダ! 見てられないから私たちも参戦しましょう!あなたはそのレーザーライフルであいつらの動きを止めて欲しいの。それを私が斬っていくから。」

「なるほど!私が止めてあなたが斬るのね!? 戦法わかったわ!! じゃあなたの後からこのレーザーで支援するから気をつけてね!」と言ってガリオンと2人は前線に出て行ったのだった。


ジュリアは、ガリオンとの感覚を共有モードにした。

彼女のゴーグル内にはガリオンの視覚情報が映し出されている。

「ガリオン、行くわよ!」とジュリアは呼び掛け敵タンク目掛けて突進して行ったのだった。


ガリオンが先行し、両脇に装備されたレーザーブレードを開きタンク砲塔を切り裂いて突進して行っている。

後方からイメルダのレーザーガンが連射されており敵タンクに命中した個体を

ジュリアがロングソードで砲塔を切断しているのだが数が多くて追いつかないようだ。


ジュリアは一旦ロングソードを背中の鞘に戻すと、もう一つ背負っていた槍を抜いたのだった。

折りたたみ式のためそれを左右ねじ込んで合わせると斬鉄両槍の長槍となるのだ。

まず、その槍を華麗に振り回しウォーミングアップする型姿勢を取った。

振り向くとイメルダがすぐ後ろに控えている。


「イメルダ、これで行けるわ!どんどん撃ってね。」

2人のコンビネーションプレーは効率が良く、イメルダがレーザーライフルを撃つとタンクの動きが止まりそれをジュリアは両槍で砲塔を潰していくという戦法でどんどんと進んでいったのだった。


前方を見ると、最初は砲塔を切断していたガリオンであったが、

今は、後方からまずキャタピラーをアイアンクローの一撃で破壊しその衝撃でタンクが横転する。

よってレーザーキャノンが撃てなくなるのであった。

ジュリアの指令で戦法を変えたのである。

何故なら、後方からスピーダーに乗ったチームと歩兵部隊が上がってきていたため

数が多いため効率よく彼らにとどめを差してもらう戦法に変えたからである。

まずは敵のタンクの進行を止める戦法に注視し優先したためであった。


槍を使用しているジュリアはシールドを持てないため、

敵のレーザー砲は数発ジュリアに当たっていたのだが、高性能なバトルアーマーを装着しているため

打撲程度におさまっているようだ。

すでに半数は破壊したであろうか?敵タンクの残骸があたり一面に広がり炎上していた。


連合の士官が数名近付いてきた。

「いやーすごい戦いだね!君はここの軍人ではなさそうだけど本当にありがとう!これで我々が勝てそうだよ!」とわざわざ感謝の意を伝えにきたのだった。

「彼女は私の友達よ!見るに見かねて助っ人に入ったのよ。本当に助かったわ!彼女がいなかったら私らやられていたわね!」とその士官にイメルダが代わりに答えている。

「本当にそうだ! 俺はもうダメだと思ったから。ねえ君、せめて名前だけ聞かせてくれないか?」と聞いてきた。

イメルダが代わりに「彼女は私のダチのジュリアよ。救世主なんだから覚えておいてよね!」と答えた。


この場面からイメルダがジュリアの代わりに答えると言うことが始まったのであった。

そしてジュリアの名前は瞬く間に連合軍に広がり、このロンダの戦いでの功績を讃えて『バトルエース』という称号が贈られたのだった。

連合の軍人であれば武勇伝として知らない者はいない存在になり、

熱狂的な信者も現れてくることになった。



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