ジュリアとガリオン(3)
本編『光と影ー織りなす夢の形』(完結済)のスピンオフ短編集となります。
本編ではあまり描かれていないジュリアの相棒ガリオンとの話になります。
ジュリアの幼少期からの訓練とガリオンとの関係を描いた事件簿
そして、BFFとなるイメルダとの馴れ初めなど、
本編では公開されていない話を特集しました。
ジュリアファンの皆さん、是非お楽しみください!!
飛びかかってくる3頭に向けて、ガリオンはジュリアの前に構え尻尾のブラスターガンを連射した。
するとまともに食らった3頭は痙攣しながら手前に倒れ込んだのだった。
そこを、成人のジュリアよりも小振りな斬鉄剣を持ったジュリアが素早く突いて絶命させた。
その光景を見ていた他7頭は怯んだのか?そのまま逃げ帰ってしまったのだった。
一瞬の出来事であった。
それを見ていた村の戦士達はジュリアに駆け寄り、
「お嬢ちゃん、すごかったよ〜!」
「子供だけどすごいんだね!!驚いたよ!!」
とか、
「いやーありがとう! 怖かったわ! あなたは命の恩人だわ!」
などの声が上がっていた。
「いえいえ、あと他の7頭も成敗しないと今回のミッションは終わりません。ガリオンがあの獣の匂いを追跡できるので明日行ってきます。
それとこの獣 変わった遺伝子操作個体なので調べるためのサンプルを取りますが、そのあとは処分お願いしますね!」と言い残してまた寝てしまった。
そして、翌日、彼女は他7頭を追跡しまた同い滋養に成敗したのは言うまでもない。
こんなミッションを修行という名目でガリオンとこなしていたため、彼は盟友であり、親友であり
意思疎通が可能な相棒として切っても切れない関係になっていったのである。
さて、次の話は、ジュリアが18歳となり見た目は今と変わらないぐらい大人になった頃の話である。
彼女は日本から任務遂行用のヴィークルとしてホバージェットをもらった。
これは本編プロローグに詳しく描写されているのだが、いわゆるグリーンエネルギー仕様のジェットエンジン
搭載のホバークラフトである。
水陸両用であり、戦闘兵器としてはルーフにはレーザーキャノンが1門装備されている。
内部は簡易的なキャンパーにもなっているため、
これがあればガリオンを搭載して世界を旅することができるのだ。
双子のソフィアはAIに特化した能力を高めるために政府ビル内のラボに常駐しているのに対して、
それからのジュリアは依頼された世界平和維持のミッションをこなすために世界を放浪することになったのだった。ただ国外だけではなかったのだ。
その頃、アンドロイドが多数を占める未来社会日本では男女アンドロイドに確執が生まれていた。
男性アンドロイドはメイルと呼ばれており、意思を持ったメイルアンドロイドは自分達を人類より上位存在である
と位置付け人類排除を目論み画策していたのだった。それを国家情報局が察知しまずは敵対する女性であるフィーメイルアンドロイド達で対処させた。可能であれば仲間同士で解決してもらおうという国家党首である属氏の意図があったからだ。
しかしながら、論争から闘争に発展し、それが過激な国内紛争に成りかねない状況に進展してしまった。
メイル達約30名は函館の五稜郭後に立て籠っていた。
軍備はスピーダー10台にレーザーキャノンを搭載した軍用ホバージェット5台
五稜郭基地はレーザー対空砲を備え、空からの攻略は難しい状況であった。
ここで潰しておかないと後々被害が甚大になるだろうと判断した日本政府はフィーメイルアンドロイド部隊を
派遣したのだった。