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03 額の汗は拭えども

 


 02


 御伽噺で神が力を人にさずけ……とかなんたらかんたらみたいな伝承を聞きかじったことはないか?


 PC作業で張っていた肩が嘘のように無くなりとても軽いものになった。


 特段淡い光が〜とか体の中が熱くなってとかは無い。気がついたらそれが、痛みが無くなっていたのだ。


 女に目を向けると当たり前でしょ?と言いたげな不貞腐れた顔。それに、めくれかけたズボンの裾を軽く直しながらぺっと地面に唾を履いた。


「なにをした」


「……」


「答えろ、今一体何をしたんだ」


「血流を調節、筋繊維を解し、痛みの原因であるポイントを治癒しただけ」


 言葉が出なかった。


 痛みという概念が消し去ったと言った方がいいのだろうか。ありとあらゆる苦しみから解き放たれたと言うべきだろうか。


 そういう類のなにかだった。


「……治すだと」


「なに、まだ痛いところあんの?」


 そんな女の話し方に私は気が付かぬまま後退りをしていた。


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