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バグから始まるVRMMO活動記  作者: 紙紙紙
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第86話

「まてーーー!」


 捕まらないように逃げるビャッコとスザク。それを追いかけるルキ。

 二体が本気を出せば確実にルキは追いつけないと思うけど、ルキの速さに合わせているのか。お利口だな。

 元気に遊んでいる二体と打って変わってセイリュウは珍しく僕の膝上に、ゲンブは相変わらず頭の上で寝ている。それも姿を小さくせてだ。まぁセイリュウは一番大きいし、ゲンブは一番重いからありがたいけど。

 そんなことして時間を過ごしていると通知が来る。確認するとヘストが屋敷前に着いたそうだ。僕は庭の方に回ってと伝えた。


「ルキ、ヘスト来たから準備して」


「ヘスト?」


 ルキは頭を傾げる。そうか、ルキは知らなかったな。


「僕の友人だよ。ほら、アテムアさんから貰ったジャケット着て」


「うん! あ、ウィルも!」


「えぇぇ……やっぱり、着ないと……ダメ?」


「ダメ!」


「だよね……わかったよ」


 既に着替えているルキに見られながら僕はジャケットを渋々着ることにした。窓に映る自分姿をみて恥ずかしくなる。まさかこの年齢で可愛い寄りの服を着るとは思わなかった。


「ウィリアムさんーー!」


 着替え終わるとタイミング良く駆け足でヘストが庭にやってくる。


「ウィリアムさん、遅く……なり、ました……」


 僕とルキの姿を見たヘストの動きが止まった。いや、僕の姿をみて止まったな、これは。今すぐにログアウトしたいな……


「この人がヘト?」


 ヘストをの事を指さしながらルキは尋ねてくる。また、変な呼び方になってるな。


「君は、あの時の子供だよね? 俺はヘストだよ。 よろしくね、えっと……」


「ルキ!」


「よろしくルキちゃん。洋服可愛いね」


「ほんとう……? えへへ」


 新しい洋服を褒められてルキは嬉しそうだ。

 ヘストの視線が自然とこちらに向く。


「ウィリアムさんその格好は一体……」


「アテムアさんに渡されてね。流石に無理あると思うんだけど、ルキが一緒が良いって言うもんだかさ、似合ってないよなー」


「似合ってない。ていうより、似合いすぎて……一瞬誰かわかんなかったです……」


 頬をボリボリと掻きながらヘスト言う。


「……ヘスト、目大丈夫か?」


「だ、大丈夫です! ……ごほん。えっと、じゃあクロウカシスに行きます」


 無理話を変えたヘストはインベントリから転移結晶のアイテムを取り出す。

 ヘストをリーダーにしパーティーを組み転移をした。

 視界が暗転すると雪が降る白銀の世界が広がる。


「凄いな……てか、寒っ! ルキ大丈夫?」


「うん!」


 ルキも寒がっていると思って聞いてみたけど平気のようだ。


「ウィリアムさんこれを。飲むと温かくなります。ルキちゃんも飲んでね」


 ヘストから赤い飲み物を渡された。赤い飲み物を飲むと体の芯から温かくなり寒さが和らいだ。

 ルキも僕の真似して飲む干す。


「ありがとうヘスト。ここってもう街?」


「いえ、まだハウジングエリアです。皆待ってるのでこっちです」


 ルキと手を繋ぎヘストの後ろをついて行く。

 ファルトリアと違ってクロウカシスのハウジングはニ、三個のかまくらのようなモノが連なっているハウジングがほとんだ。

 しばらく雪降る道を進むと丸い窓からオレンジ色の明かりがこぼれるハウジングの前に着いたヘストは振り返る。


「ここが俺達《銀狼の彼方》のハウジングです!」


「《銀狼の彼方》……クラン立ち上げたんだね。おめでとう」


「ありがとうございます! えっと、中に入りましょうか」 


 ヘストが扉を開け僕達はハウジングの中へ入る。


「いらっしゃーい。ようこそ我がクランへ! 遅いぞヘスト」


「ごめんごめん。ウィリアムさん、空いてる席に座って下さい」 


「お邪魔します。ルキおいで」


 ルキを呼んで隣に座るよう言うが、ルキは僕の膝の上に座る。


「ココアっす! 熱いんで気を付けてくださいすね」


 セゾンから二つのマグカップを差し出される。ルキの分を取りふーふーと息を吹きかけ少し冷ましてからルキに渡す。

 ルキは少しずつココアを啜る。


「その子……ウィルの子供?」


 向かいの席に座るクシュから変なことを聞かれた。


「違うから。訳あって預かっているだけだよ」


「ふーん」


 じーっとクシュは僕を見た後、手に持っている飲み物に視線を落とす。


「ウィリアムさん、街を案内したあと時間あればダンジョン行きませんか?」  


「うーん。途中で抜けても平気なダンジョンなら」


「了解です! じゃあ街に繰り出しましょうか!」


 ヘストの提案で時間があればダンジョンに行くことになった。

 初めて行く街とダンジョンに少しだけワクワクした。



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