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新米創造神の箱庭創世記  作者: 月城みなも
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閑話19話 異世界転生と創造神の苦労

創造神だって大変なのです。

「シィル様、お帰りなさいませ。・・・お疲れのようですがなにかあったのですか?」

「あぁ、ジャンヌ。実はアイシスたちのところで予定外の転生者が出て、その対応を相談されてたんだ」

「あぁ」

 箱庭の管理において、命の循環は管理が厳しいものになります。

 とっても、通常は放置していて問題はありません。

 問題が発生するのは、外部からの干渉による場合です。

 通常の転生と違い、箱庭の摂理から外れた形での転生になりますので、どのような影響が出るかをしっかりと見極めた上で転生させる必要があるからです。

 場合によっては、元の箱庭以外に転生させるということもあります。

 それはそれで、調整が大変なため予定外の転生者をどう扱うかは創造神の仕事の中でも頭が痛い問題なのです。

「もめ事でも発生しましたか?」

「今回は特になかったけど、そのまま愚痴大会になってね」

 そのときの状況が目に浮かびます。

 きっと、ルミナ様とアイシス様が愚痴を言ってシィル様がそこに燃料を投下していたのでしょう。

 お仕えする身でこういうことを言うのはあれですが、シィル様は問題のある子供であってもしっかりと対応しようとするため、アイシス様たちから見るとどうして怒らないのかという話になります。

「対応を誤ると余計に面倒くさいことになるから適当にするわけにもいかないしね」

「記憶を消してまっさらな状態で転生させればいいだけだと思いますが」

「記憶はなくなっても魂が転生前の性質を持っているから、成長するにつれていろいろと問題が起こるんだ」

 子供たちが転生する場合、記憶などは引き継ぎませんが個性のような魂の本質、成長の方向性みたいなものは転生する魂に刻まれて引き継がれます。

 このため、記憶などがなくても成長すれば基本的に同じような人格になります。

 無論、環境により変化はするので時々全く違う人格になることはあります。

 しかし、根底の部分花にも変わりません。

 このため、法則の異なる異世界に転生させた場合、記憶はなくても元の世界に適合した人格になってしまうため、転生先では異物になってしまうことになりいろいろな形で影響を与えてしまいます。

 このため、以前の記憶を持たせて異世界に行くんだと自覚させることで影響を緩和させるのです。

 もっとも、それはこちらの事情であって、子供たちにはあまり関係がありません。

 転生先が荒れて住みにくくなるという可能性はありますが、それに気づいて動いてくれる子供は少数です。

 ですので、命の循環から外れた転生者の処遇というのは創造神にとって頭の痛い問題なのです。

「まぁ、それが僕の仕事だから、やるしかないんだけどね」

「箱庭を管理するのがお仕事なのであって、転生者の人生相談は違うと思いますけどね」

 私の言葉にシィル様は困ったような顔で苦笑されます。

 シィル様の眷属神として、今日はなにかおいしいものでも用意しましょうか。

よく世界の神が異世界から人を召喚して勇者にする話がありますが、このお話でそれをやっているのは箱庭の中の神様(創造神から見ると箱庭内の子供と同じ)です。

魔王も立場的には同じなので基本的に異世界には干渉できません。

例外は箱庭群のように複数の箱庭で一つの箱庭を形成している場合で、箱庭群の中の箱庭に限って干渉が可能です。

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