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34 これまでの登場人物紹介 1

この登場人物紹介には、第1章のネタバレが含まれているのでご注意ください。

●ゴルドウルフ・スラムドッグ


 40代のオッサン。

 幼い頃から勇者ゴッドスマイルに仕え、途中何度も置き去りにされたものの、魔王を退けるまで行動をともにする。


 以降は冒険者のための店『ゴージャスマート』の立ち上げに尽力し、また他の勇者たちの手助けをするために各地を転戦。

 商売人と冒険者という二足のわらじを履き続ける。


 丁寧でスキのない仕事ぶりは、勇者一族の発展に多いに貢献したが、偉業というにはどれも目立たない地味なことばかりであった。

 派手好きな勇者たちはそれが理解できず、やがて陰で『駄犬』と呼ぶようになる。


 幾多の勇者から蔑まれ、こき使われ、使い捨てにされてきたが、彼は勇者一族を信じ、愚直に付き従い続けた。


 しかし、世界でも有数の最凶地下迷宮(ダンジョン)、『煉獄』に置き去りにされたことにより、彼に変化が訪れる。

 永遠ともいえる時を、人ならざる者たちに翻弄され続け、この世界の真理と、内に秘めた狼の血に目覚めたのだ。


 大いなる力を得て『煉獄』から舞い戻った彼は、ホーリードール家の助けを得て、アントレアの街で『スラムドッグマート』を始める。

 そこに訪れる人々の繋がりで、ひょんなことから勇者たちの悪行を知った。


 それは、自分が『煉獄』で()たものとピッタリ符号する。

 勇者一族こそがこの世界の害悪だと確信した彼は、すでに1万人を超えている勇者たちを相手に、たったひとりで立ち向かうことを決意する。


 容姿は灰色のオールバックの髪型に、小さく鋭い目つき。頬はこけ、大きな傷がある。


 瞳は普段は灰色だが、感情を露わにしたときは刃物のような銀色になる。

 また天使の力を使うときには瞳は青色に、悪魔の力を使うときには赤色に変色する。


 幾多の修羅場をくぐり抜けてきたので精悍だが、『煉獄』から生還以降はそれに賢者のような思慮深さが加わる。

 二度と飼い主は持たないと決めており、また、いたずらに人を傷つける者を嫌う。


 見た目のイメージは、『ウィッチャー3』時代の『リヴィアのゲラルト』。



●ルク


 煉獄でゴルドウルフが従えた『人ならざる者』。

 絶大なる力を、主であるゴルドウルフに貸し与え、手助けする。


 普段は妖精のような手のひらサイズの大きさで、ゴルドウルフの肩のあたりを漂っている。

 この状態の時には、普通の人間の目では見ることができず、また声も聞こえない。


 人間サイズになった場合は可視となり、見た目も背格好も小学生くらいになる。


 容姿はパールのような瞳と、絹のような肌触りのロングヘア。

 白い肌に純白のミニドレスをまとっており、言葉遣いが丁寧なので育ちの良いお嬢様風に見える。


 動物を愛でるのが好きで、鋭い聴覚で遠くにいる鳴き声も聴き取ることが可能。



●プル


 ルクと同じく煉獄で従えた『人ならざる者』。

 性質は異なるが、ルクと比肩するほどの力を持っており、ゴルドウルフに協力する。


 容姿はブラックオニキスのような瞳と、ボーイッシュなショートヘア。

 褐色の肌に、ビキニのような黒いボンテージドレスをまとっている。女の子だが少年のような言葉遣いをする。


 食べることが大好きで、鋭い嗅覚を使っていつも食べるものを探している。



●錆びた風


 ゴルドウルフが『煉獄』で従えた、『魔界の冥馬(めいば)』と呼ばれる芦毛の馬。

 子供が10人乗っても大丈夫なほどの巨躯と、疾風のような速さと砦のような強健さを誇る。


 死神をも蹴り殺す凶暴な性格だったが、飼い主の影響でだいぶ丸くなった。

 今や子供が大好き。



--------------------ホーリードール家の人々


●プリムラ・ホーリードール


 14歳。アントレアの街にある聖女の名門、『ホーリードール家』の次女。


 かつてゴルドウルフが勤めていた『ゴージャスマート』の常連。

 その頃はゴルドウルフのことを「親切なおじさま」くらいにしか思っていなかったが、『煉獄』で彼が行方不明になって初めて、その大切さを思い知る。


 それからは、『煉獄』が封印されるのを少しでも遅くしようと尽力したり、生還したゴルドウルフに『スラムドッグマート』を提案するなど、彼に尽くしている。


 性格は聖女らしく、誰にでもやさしく献身的。

 困っている人を放ってはおけず、行き倒れになったホームレスすら介抱するほど。


 容姿は清純可憐。整った顔立ちにひときわ映える、小宇宙を内包しているかのような瞳と、腰まで伸びたストレートのロングヘア。


 その清らかな外見と内面から、幼くして多くの勇者を虜にしているが、彼女自身は勇者に興味はない様子。



●リインカーネーション・ホーリードール


 17歳。ホーリードール家の長女にして家長。

 聖女一家の家長は『マザー』と呼ばれる決まりがあるので、皆はマザーと呼んでいる。


 貞淑で落ち着いていそうな見た目ながらも、性格は天然で天真爛漫。

 かなり高貴な立場であるにもかかわらず、気取らず気さく。


 そのうえマイペースで恐れ知らずなので、たとえ相手がならず者であれ、自分の世界に引き込み、愛の力で懐柔してしまう。


 あふれんばかりの母性で、気の赴くままに行動し、特に身内や気に入った者へは惜しみなく愛情を注ぐ。

 ゴルドウルフへの気持ちはその他大勢の男性と変わりなかったが、失ってからその大切さに気づく。


 『煉獄』から生還し、捨て犬のようにボロボロになったゴルドウルフをひと目みるなり、かつて感じたことがないほど激しく母性を刺激され、生まれて初めてのトキメキを覚える。


 本人曰く「ママ、キュンキュンしちゃった……!」。

 そのまま彼を、半ば強引に家族として迎え入れる。


 それからもゴルドウルフへの愛情は止まらない。

 活動資金を提供したり、店を手伝ったりするなど、公私にわたって援助を続けている。


 容姿は人畜無害を露わにしたようなおっとりとした顔立ちだが、深い海のような瞳は懐の深さを思わせる。

 髪は足に付くくらいの長いロングヘア。


 いつも微笑んでいるような垂れ目と、困った時にハの字になる眉が特徴。

 彼女の困り笑顔を見ると、どんな男もその憂いを晴らすために奮い立つという。


 ……いや、それよりも……最大の特徴は、頭より大きい胸であろうか。

 かつて、手をつけられないほどの悪ガキが彼女の胸にイタズラをしようとしたが、彼女が振り向いた拍子に胸で吹っ飛ばされ、それから人が変わったような良い子になったという逸話がある。



●パインパック・ホーリードール


 4歳。ホーリードール家の三女。一家のマスコット的存在。


 ぱっつんの前髪と、子犬の垂れ耳っぽいテールの髪型。

 可愛さと幼気(いたいけ)さにあふれる容姿と仕草で、存在するだけで人々を笑顔にする。


 誰もが思わず撫で回したくなるほどの愛らしい存在だが、彼女自身は極度の人見知り。

 姉妹以外ではゴルドウルフに唯一懐いており、いなくなったと知らされた時はショックのあまり引きこもるようになってしまった。


 今では毎晩のようにゴルドウルフに添い寝をせがんでいるが、これ以上依存するようになっては困ると、姉妹の手によっていつもひとり寝をさせられている。


 おとなしそうに見えて情熱的なのは一家の血筋なのか、ゴルドウルフに積極的に抱きついていって、一度しがみついたら簡単には離れない。



●リグラス・ホーリードール


 ホーリードール三姉妹の母親で、ホーリードール家の先代マザー。

 ゴルドウルフの資質を見抜いていた数少ない人物。


 すでに他界しているが、娘たちに遺言状を残しており、勇者一族と距離をとり、ゴルドウルフに頼るよう指示している。

ベガスと狼様よりレビューを頂きました、ありがとうございます!

他にも多くの方々から感想と評価をいただきましたので、2話更新です!

このあともう1話掲載します!


と、いっても登場人物紹介ですが…読んでいただけると嬉しいです!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 煉獄から帰ってきたオッサンが勇者のもとへ帰らなかったのは、真実の口で知った勇者の正体から目を背けたかったからかもしれませんね。 その時点ではまだ、アレは何かの間違いだと、勇者のことを信じた…
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