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底辺魔装銃士の登竜譚  作者: 蒼源 美鷹
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底辺魔装銃士の登竜門 完!! (嘘です)

皆さんこんにちは。蒼源 美鷹です。

よくある、力でゴリ押しの俺Tueeeも良いですが。己の技術で強敵を打ち破る!!

というとも良いですよね〜。この物語は、ゴリ押しの方の俺Tueeeではなく己の技術で最強になる方です。それでは皆さんお楽しみ下さい

  朝四時頃、まだ人があまりいない時間にその少年はいた。


  「はっ...はっ...はっ...はっ...•••」


  テンポ良く、続くその息遣いは少年が走っていることを意味する。

  この少年の名は白陰しらかげ 諒矢りょうや、ある学園に身を置く生徒の一人である。


  「はっ...はっ...はぁぁ〜〜っ!はぁ...はぁ..はぁ..」


  10キロを走り終えた諒矢は、休む事なく次のトレーニングに移る。


  「いっ...ち、に..い、さぁ...ん、よぉ..ん•••」



  この世界は、一昔前までは、魔法と呼ばれるものは存在しないものとして広く認識されてきた。

しかしある日、魔法十字軍と名乗る集団がヨーロッパに現れ魔法が存在することを主張した。

実際にテレビ等の前で魔法を発動させ多くの人を驚かせた。流石の国連も、目の前にある現象を無いとは言えなかったのか以外とあっさり魔法を認めたのである。

  魔法という力を目の当たりにした人類は意外なことに、あまり大きな混乱は起きなかった。

何故なら、魔法が扱えるのはほんの一部だけであったからだ。世界人口の百分の一にも満たない程の人数であったため、あまり一般市民の暮らしに影響は無かったのである。


  「ごひゃく...ごじゅう....に、ごひゃく...ごじゅう....さん、ごひゃく...ごじゅう•••」

 

  そう、暮らしには殆ど影響は無かったのである。しかし、治安や秩序と言ったものは簡単に崩壊してしまったのである。百分の一にも満たないとは言え、魔法を使える人間からしたら、魔法が使えない一般市民はただの獲物になってしまう。

その結果、犯罪件数が爆発的に増え、人々の暮らしに大きな影響を与えた。


  人は、絶対的な力を手に入れると自らを抑えることが出来なくなる。魔法と言う新たな力をいきなり手にした人間は、どうなってしまうのか、という問いに対し至極簡単に答えることができる、そう一方的な略奪の始まりである。

  それを、危惧した各国は一時的に戦争を休戦し、世界魔法管理協会、通称【テュルヴィング】を設立。すぐさま世界中で暴れている魔法士を逮捕した。

 

  「にせん...ひゃく..ななじゅう...いち、にせん...ひゃく..ななじゅう...に、•••」


  それから、20年余りの時が過ぎ現在に至る。政府が、真剣に魔法について考え始め魔法と科学の融合、魔科学が生まれた。

  その、魔科学の産物の一つとして根付いているのが魔銃だ。

  20年前のあの混乱から、魔法による犯罪が加速的に増えている。これは、世界の問題としてサミットなどが何十回と繰り返された。そののにち生まれた対抗策が、魔装銃士という職種と、国家魔装銃士制度というものであった。

魔装銃士とは、魔銃を用いて外道魔術士を殲滅する国際公務員である。命の危険と隣り合わせ職業の為、給料は優遇されているが、人数はとても少ない。

 魔装銃士と共に発表された制度は、各先進国に置かれている魔装銃士育成学園に通い、無事卒業した後、自動的に魔装銃士になるというものである。

  外道魔法士に対し科学的武器は基本的に通用しない。そこで、警察などの代わりに同じ魔法を使うもの同士である魔装銃士をぶつけ、制圧しようとの考えのもとである。

 

  「きゅうせん...きゅう..ひゃく....きゅうじゅう..きゅう、いち......まんっっ!!ふぅ〜トレーニング終了!えぇっと?今の時間はっと...っ!?まずい!遅刻する!!」


 たった今、トレーニングの疲れもものとせず、全力疾走で家に帰った諒矢は、日本の5つある魔装銃士育成学園の1つである西園寺学園に通う生徒の一人である。

 

  「ふぅ〜ただいま〜〜。時間はっ...と、よし、まだ大丈夫。とりあえずシャワー浴びるか。」


  そういうと諒矢はバスルームに向かった。


  「持ち物よーし、制服よーし、魔銃よーし、

 うん大丈夫だな。それじゃ、行ってきまーす。」


  丁寧な荷物確認をした諒矢は家を出た。



  しばらく歩くと学園が見えた。東京ドーム何十個

分の土地であろうか。広大な敷地にその学園は建てられていた。

 

  「はぁ〜...今日も始まるのか......。」


諒矢は、大きなため息をしながら言った。

もう何回通ったかわからない道を何時ものように歩いていると、見慣れない物を見た。

  いや、物と言うと意味が違ってしまう、それは人であったから。

 

 (ッッッッッッッッッッ?!!)


  雪を体現するかの様な透き通った長い白髪。日本人離れした美しい顔立ち。起伏の大きいその身体を包む、我が校の制服。春だという事もあり、彼女の周りには沢山の桜が舞っていて、とても幻想的だ。

 綺麗だ。諒矢は、その言葉以外に彼女の容姿を表す言葉を持てなかった。


  少女の美しさはさながら、いつか見たギリシャ神話の中の女神の絵画の様に、神々しくすらあり邪な気持ちが入り込む余地などなく、ただただ目を奪う様な美しさだけがあった。

 

  (転校生か?道に迷っているのかな?)


 見ると、少女はキョロキョロと辺りを見回している。諒矢が、少女に近づくと目が合った。綺麗なアメジスト色の眼だ。


  「どうしたんだ君?道に迷ったのか?」


  諒矢は、少女にそう聞いた。すると綺麗な声で、


  「きゃーーーーーーーー!!変態ぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」







 



  「...............へ?」

 諒矢は、驚きのあまり間の抜けた声を出してしまった。それもそうだろう。親切心から少女を助けてあげようと声をかけたのに、いきなり変態と叫ばれてしまった。意味がわからない。そんな気持ちに諒矢は、支配された。少女のよく響く声で叫ばれたので、ぞろぞろと人が集まって来た。


  「おい!!貴様何をしている!!こっちを向け!!!」


  とうとう警察まで来てしまった。


「いや、あの、自分は何もしてないんですけど...」


 警察の方を向いてそう言った。すると、顔を真っ赤にして怒鳴り声で諒矢に言った。


  「貴様!!よくそんな格好で出歩いてそんなことが言えるな!!」


「格好?」


 諒矢は、ますます困惑した。何故なら今着ているのは学校の制服であるからだ。世間的には何の問題もないはずだ。

 それが何故?


  「貴様!!惚けるのもいい加減にしろ!!自分のズボンを見てみろ!!」


 そう言われ、自分のズボンを見てみると、





 






 ズボンのチャックが全開になっていた。



それにさらに追い討ちをかける様に、今日のパンツは水色と白のボーダーであった。 当然、ファスナーが開いているのでとても目立つ。


  「ッッッッッッ???!!!!!!!」


 諒矢は、声にならない叫び声をあげたと同時に理解した。何故、少女に叫ばれたのかを。


  「貴様を公然わいせつ罪で現行犯逮捕する!!おとなしくしろ!!」

「えぇぇぇ!!!マジで!!?ちょ、お巡りさん!!どうか、弁解の余地を!!」

「そんなものはない!!!おとなしく捕まれぃ!!」

「イヤァァァァアアア!!!!!」


 こうして、諒矢は警察に連行された。

いやぁ〜。主人公が、初っ端から捕まってしまいましたね(笑)。さて、諒矢君はこれからどうなってしまうのでしょうか。次回に乞うご期待!!

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