3話 自称神(ロリ) !現る!
急いで書いていたもので、滅茶苦茶な文かもしれませんが、楽しく読んでいただけたら幸いです!
俺は夢を見ていた。
それは、俺が子供の頃の夢だった。
「由紀ー、こっち来いよー! 」
「待ってってば、危ないよー? 」
「本当にキミ達は仲がいい……」
「〇〇、お前だぞ! 」
あぁ、あいつの名前……何だったか……
夢に映る子供の頃の自分達を見ながら、一人顔のぼやけた旧友の事を考える。
小学3年の頃に転校して、それからずっと顔を見ていない。どこで何をしているのだろうか。
「よっと、そんな離れてないでさ、もっとこっちに来いってば」
「ひ、引っ張らないでくれ! 」
「あはは、〇〇ちゃん真っ赤だねぇ 」
「由紀、からかうなぁ! 」
「お前も絶対俺が――――」
あぁ……聞きたい……もう少しこの先の話を、夢を見させてくれ……。
ふわふわ、とした感覚から現実へ引き戻される感覚が分かる。
すっ、と俺の頭に桜の花びらが落ちた感覚が伝わってきた。次にベンチのヒンヤリとした感覚が頬を撫でる。
重い瞼を上げると、最初に映ったのは夕暮れの空。なぜ俺はこんな所で寝ているのか、ふと、疑問に思うと後頭部や頬に痛みを感じた。
「……あれも夢じゃないのか? 」
「むむ?起きたか!」
空からロリが落ちてきた、俺はそう記憶している。呟く俺の声に反応したのか、ブランコの方から声が聞こえてくる。
重い体を起こすと、確かに幼い少女がこちらへ歩いてきた。近所の子供では無いことは間違いない。恐らく、降ってきた(?)女の子だろう。
「な、なぁ…君は」
「人に名を聞く時は、自分から名乗る、学校や親から習わんかったのか?」
「す、すまん…朧月冬流」
「イワナガヒメ、イワナで良い」
イワナガヒメと名乗る少女は、どこか年寄り臭い話し方をしている。
ショートボブに切られた銀髪、小柄な体型、それに似合わない獲物を捉えるような肉食獣のように鋭い目。どう見ても見た目と話し方が合っていない。
「って、そうじゃない! お前は何だ!何で空から降ってきた!?」
「あ、それがじゃな! 聞け!私の妹のコノハがな! 私を天界から突き落としたのじゃ!」
「は? 天界? 突き落とした? 」
この子は何を言っているのだ。
単語の意味は分かる、が、言葉の意味がわからない。おちょくってるのか?
もし、天界とやらが本当に存在するのならこの子は何者だ。
考え込む俺の内心を悟ったのか、イワナと名乗る少女はこんな発言をしてきた。
「多分、お主は信じんと思うが私は神での、最近ゴロゴロとゲームをしておったら、仕事をしろ、と妹に突き落とされたのじゃ」
「自業自得じゃねぇか !!」
なんだ…神様って、みんなこうなのか。
いや、でも…それなら落ちてきたことに納得がいく。
「それでじゃな? お主にラブコメをしてもらわねば、私は帰ることができぬ。神である私を天界に返すためにお主にはしっかり働いて貰うぞ」
「断る」
「即答じゃと!? 待て待て、よく聞け!ちゃんと出来たらご褒美あげるから! 」
「俺は子供か!! 」
「お願いお願いおーねーがーいー! 」
見た目通り中身子供なんじゃないか?と疑うほど泣きじゃくる自称神。
しかし、泣かせたままだと罪悪感も湧く。
いや、被害者俺だけどな?
「はぁ……仕方ねぇ、とりあえず俺ん家に来い、作戦会議だ」
「本当!?ふっふっふ、流石は私じゃ……」
うぜぇ……さっきまで泣きじゃくってたやつが……。
こうして、衝撃的出会いにより家に(自称)神が住まうことになったのだが……。
この後、母や妹、幼馴染みを説得するのに数時間かかったのは別の話……。
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