━サーチ・ライフ━
「━で、どうするよ?」
「どうする、って?」
「恐らくはこの森に居るんだろうが…あまりにも情報が無さすぎるからよ。手分けして探すか?」
「でも、それで片方がその娘を見つけられたとしても、連絡手段がないんじゃ…」
「そうなんだよな、それじゃ結局解決しない。お互いの位置がピンポイントで分かる、とかなら良いんだけどな…仮にお前がそういう能力を持っていて、俺に連絡ができたとしても、俺からお前に連絡できないんじゃ何の意味もありゃしない」
「うーん…だったら、二人で一緒に探したほうが良いんだろうけど、それだと効率が…どうしたものかしら」
「まぁ、歩きながら考えるか…」
二人は左右を見回しながら歩く。時には茂みの中の方まで掻き分けながら、慎重に。
やがて、二人は大きな崖に突き当たった。見下ろすと、かなり低いところに木々が作り出す深い緑色が見える。
「随分でかい崖だな…しゃーねぇ、とりあえず引き返して…ん?」
ブラックが、何かに気付く。
「どうしたの?」
「ここ…見てみろよ」
ブラックは、崖の切っ先を指差す。その先は、変に欠けている。まるで、ついさっき崩れたようだ。
「これが、どうかしたの?」
「多分…そうだな、2~3日くらい前に崩れてる。崩れ方からして、ここを崩した奴はそんなに重くない」
「ち、ちょっと?何が言いたいのよ」
「…ブライト」
「何よ」
「降りるぞ」
「…え?降り…え?」
「お前のその羽は飾りもんか?」
「マジで言ってるの?それ…」
「たりめーだ、俺の考えが合ってりゃ…とにかく、手ぇ貸せ」
「しょうがないわね…んじゃ、あたしの手、しっかり握っておいてね」
ブラックはブライトの手を強く握る。同時に、ブライトは崖から飛び出した。