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テクノ・ライフ  作者: カリンカ
15/18

━ハウス・ライフ━

メタリカは跳ねるように走り、家のインターフォンを押す。

━ピンポーン。

「(…誰だい?レイン姉さんなら出掛けてるよ。あいにく、今は忙しくてさ)」

インターフォンから気だるげな少女の声がする。

「あたしだよ、メタリカ!」

「(…えっ?メタル姉さん?本当に?)」

ドアが開き、中からひとりの少女が姿を見せた。

「メタル姉さん!」

少女はメタリカの姿を見るなり、メタリカに飛びついた。

「わわっ!大袈裟だよ、ラウド! …ただいま。心配かけたみたいでゴメンね。でももう大丈夫だから…」

「よかった…メタル姉さん…よかった」

少女はメタリカの胸の中で涙を流した。だが、直後に"そこ"にいるのは自分とメタリカだけではないと気付いたらしく、慌ててメタリカに回していた手を放し、恥ずかしそうに顔を赤く染める。

「…んんっ、んっ」

少女はわざとらしく咳き込んだ。よほど恥ずかしかったらしい。

「…そ、それで、この人は?説明してくれないかな」

「おっけー!こっちのお兄ちゃんは…」

「ブラックだ。んで、俺の背中でくたばってるのがブライトだ」

「それに、シードがついてくれてるんだよ」

「久しぶりだな、お前は全然遊びに来ないから忘れるところだったぞ。冗談だがな」

「それはさぁ…ボクがインドア派だって分かっててからかってるよね。まぁいいけど…それより、みんなが姉さんを探してくれたのかい?」

「見つけたのはシードだ。3日だったか、それくらい前に倒れてるのを保護したんだとさ」

「3日前…っていうともう姿を消した当日じゃないか。何があったんだい?」

「魔法の薬に使う材料を探しに行ってたんだけど…不注意で崖から落っこちちゃってさ」

メタリカは頭を掻きながら説明した。

「…なんにせよ無事でよかったよ。えぇと、ブラック?だっけ。君たちはどうして?」

「お前の姉貴に頼まれたんでな」

「レイン姉さんに?」

「ああ。んでいきなり襲ってきたシードに訳を話したらすでに保護してるってんでな」

「襲われた?シードに? …あぁ、なるほど。彼女、部外者は厳禁だから」

「ひでぇ目に遭ったよ」

「すまないが、あれが私の仕事なのでな」

「あーハイハイ、わかってるって。それより、ベッドかなんか貸してくんねぇかな。コイツを休ませてやりてぇんだ」

「別にいいけど、どうして気を失ってるのさ?」

「メタリカの魔法はどうやらシゲキが強すぎたみてぇでな」

「なるほどね。ブラックは大丈夫だったのかい?」

「あんなんでやられてたら俺は今頃この世にいねぇよ」

「そ、そう…とりあえず入ってよ。ベッド貸すからさ」

「おう、助かる」

「シードもついでだから上がってってよ」

「ああ、邪魔させてもらう」

ブラック達は少女に促されるまま、家へと上がり込んだ。

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