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加害者の家族  作者: Nagare〆
大切なもの
16/64

通帳残高

今日は、お給料日。


連日、給料日前の節約料理が続いたから、

今日は、奮発してご馳走つくるぞっ!


と、息子に振り回される覚悟を決めて、

いざ、銀行へ。



「。。。。。。」



通帳を見た瞬間、青ざめていくのがわかった。


どうして?

どうして今月は、お給料が半分なの?


逃げるように銀行から出ると、

頭の中が真っ白になった。


息子がただならぬ雰囲気を察して、

私をなだめるように

必要以上に笑いかけてくる。



「。。。あっ、聞かなきゃ。」



何故か、手が震える。


「えっと、パパさんに電話。。。

いや、仕事中に邪魔しちゃダメよね。

メール。。。」


通帳の残高の写メを撮り一緒に送る。


『お給料がいつもの半分しかない。』


安易にお金をおろすのも怖くて、

結局、

記帳をしただけで銀行を離れて帰宅した。



しばらくぼんやりしていたらスマホの

呼び出し音が鳴って、

私は、飛び付くように出た。


「どうして?どうして、半分なの?」


自分でも何を言っているのかわからない。

どうして、

こんなに不自然なくらいに動揺しているの?


「ねぇ、どうして? どうしてなの?」


どうして涙が出るんだろう?


どうして夫を疑っているんだろう?



「。。。大丈夫だよ。事務の間違いだよ。

明日になってしまうらしいけど残額は、

きちんともらえるって。」


いつもの優しい夫の声。



。。。そう。


事務の人の間違い。



。。。そう。




モヤモヤ モヤモヤ モヤモヤ


モヤモヤ モヤモヤ モヤモヤ



気のせい 気のせい 気のせい


モヤモヤ モヤモヤ モヤモヤ








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