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聴覚障害者の日常 障害の名称について

作者: ぷかぷか

日頃、Twitterで呟くようになってだいぶ経つが、ろうや中途失聴の呼び方の話題が上がると心がザワザワする。


私には姉がいて、ストレプトマイシンの接種で直ぐに失聴した。当時姉は3歳、私は1歳。私もたまたま風邪で熱があったのでついでにとストレプトマイシンをうったらしい。だが、私は直ぐには失聴せず音を感知していた。姉は3歳で話すことは出来たのに聞こえなくなってからは喋らなくなり言葉の訓練に通うようになった。現在は発音はやや不明瞭らしい。日本語もまぁ違和感があるかなぁ、という程度。対して私は話すことができ、読唇を自然に覚えた。音は感知していたが物心ついた時は会話は唇を見ることなしに理解できなかった。それが普通だと思っていた。聞こえるというのは音がわかるということだと思っていたから、聞こえないと訴えることはなかった。

親がおかしいと気がついたのは、幼稚園の連絡事項を伝えられない、それが毎日続いたからだ。子ども心に聞こえないのは悪いことだと思ったから、何とかして連絡事項の内容を自分で考えて作った。そうして親から「ちゃんと耳をすまして聞きなさい」「嘘つき」と言われるようになった。毎回怒られた。気を引こうとして聞こえないフリしてるのかとも思われたかもしれない。とにかく、自分が聞こえなくなった時期については定かではない。

どんなに頑張ってもわからないとわかった時、親もようやく私も感音性なんだとわかったんだろうね。補聴器がなくても音だけは聞こえていたんだけど、補聴器をして

ドンドン音が聞こえなくなって現在ほぼ聞こえない。


昭和は手話否定の暗黒時代だったのと、姉も私もインテグレーション(地元の小学校、私学中高)で手話に接することはなかったのでろうコミュニティにも関わることなく、第一言語は日本語。私も姉も大学時代から手話を覚え始めたけど、姉はどちらかと言うと手話者?大学時代から私は姉とは離れたので姉と手話で共有していない。

ろうコミュニティに属していた人との関わりを持つようになったのは社会人になってからだけど、当時はインテ出身の私には入りづらい壁をすごく感じたので、自分の立ち位置がわからず苦しんだ時代でもあった。手話も交流の中で何とかして覚えたけれど交流もなかなか機会がなかったりする。だから、どっぷり手話に浸かることもない。

妬みやっかみが渦巻くのも当たり前だけれど、それで心が折れることも何度かあった。積極的に関わろうという気持ちも無くなることもある。

なので、手話も自分では中途半端だとおもう。


中途失聴っていうのは言語取得したあとに聞こえなくなったイメージが強いので、幼児で失聴して中途失聴っていうことはないかとおもう。

失聴レベルでは高度難聴、ろうなんだけど、2種類の名称がある。

私はろう文化の中で育ってない、あるいはかじっただけなので、難聴?

難聴も幅広くて掴みどころがない。

とても不安定な気持ちにならざるを得ない。


だから、聴覚障害者、というのが私には1番しっくりくる。

でも、ろうイベントの受付でろうか難聴かいまだ聞かれるのでやっぱりザワザワする。

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― 新着の感想 ―
[一言]  知人に難聴で普通高校に進学した方がいました。  当事者のお話として読むと知人は改めて心の強いやつだったと思うのです。  最近読み終えた本で『少数言語としての手話』という本がありますが、本…
[良い点] 『子ども心に聞こえないのは悪いことだと思ったから、何とかして連絡事項の内容を自分で考えて作った。』 ここが特に自分の心に残りました。 自分の周りには聴覚障害者の方がいらっしゃらないので、…
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