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19、何故そう思う?

.....。

鈴香と鈴が誕生日らしい。

俺はその事を.....相談した。

誰にかと言えば春香に、である。

すると春香はニコニコする様な感じで電話に出てくれた。


『うん。そうなんだね』


「.....ああ。それでだ。.....誕生日プレゼントって何が良いと思う?俺は.....さっぱりだ」


『一生に何十回かしか無い記念日だよ。大切な想い出にしないとね。確か.....鈴香ちゃんが一緒に付いて行くんだっけ?誕プレ買いに』


「.....そうだな。アイツに相談しても良いかもだけど。.....予想外なものでアクションを起こしたい」


『鈴ちゃんは髪飾りとか好きそうだね。鈴の髪飾りしているし』


「.....ああ。そうか。成程な」


そうして会話をしていると春香が欠伸をした。

もう眠たそうな感じだ。

それもそうか。

今は22時だしな.....。


「すまんな。いきなり」


『何で謝るの?嬉しいよ。頼られているって気がするから』


「.....以前とは大違いだ。.....お前との関係は。新鮮さを感じる」


『逆に厄祓い出来たのかもね。今回の事件で』


「.....そうだな」


そんな会話をして俺はスマホを切る。

じゃあまた明日、と言いながら。

そして俺は天井を見上げる。

それからそのまま睡魔に襲われて.....深い眠りについた。

で翌日になって飛び上がる。



「お、おうう!!!!?」


目の前に何故か鈴香の顔があった。

完璧な美少女の顔がスヤスヤと睡眠を取っている。

何やってんだコイツ!?いつ来た!?

俺は真っ赤になりながら状況を整理する為に頭を整える。

しかし答えが出ない。


「マジかコイツ.....遂に部屋まで侵入して来るとは.....」


今日は学校が休みとは言え。

マジにビビったんだが。

俺は思いながら鈴香を観察する。


柔らかそうな女の子だ。

唇も柔らかそうで。

あの日から変わってない。


「ああもう!畜生めが!?」


俺は真っ赤になりながらそのまま起こさない様に移動した。

それから布団を被せてから。

そのまま移動を開始する。

このシュチュエーションがリアルであるとは。

驚いたもんだ。


「.....取り敢えずは親父の部屋だった場所で着替えるか」


考えながら俺は親父の部屋だった場所に入ってから。

その場所で着替えてから。

そのまま俺は自室のドアを開ける。

そこに鈴香がちょうど起き上がる所だった。


「おはよう。鈴香。早速だが何やってんだお前は」


「おはようございます。先輩。モーニングコールです」


「モーニングコールとは言わないけどな。.....まあそう言うなら受け取っておく」


「エヘヘ。一刻も早く先輩に会いたかったので」


「.....だからと言えど.....狼なんだぞ?男ってのは」


「うん。ですが先輩に襲われるのは構いませんので」


俺が良くねぇよ。

犯罪だっつーの!!!!!

俺は思いながら額に手を添えて溜息を吐く。

すると鈴香が俺の姿をマジマジと見てから笑顔になる。

格好良いですね先輩、と言いながら。


「まあ.....何時も着ているもんにスパイスを加えただけだけどな」


「.....そうですか?じゃあ私は先輩が好きすぎて何でも格好よく見えます」


「.....あのな.....」


「.....だってそれぐらい先輩が好きですしね」


「.....」


改めて言われるとあの日を思い出してしまう。

俺はボッと真っ赤になった。

すると鈴香は、あれあれ?えっちな事を思ったんですねぇ?、とニヤッとする。

俺は咳払いをした。


「お前は平気なのか。キスとか」


「はい。大丈夫な訳無いですよ?だって恥ずかしいです」


「.....お前な.....」


「でもあの時にキスしなければ全てが離れていっていました」


「.....!」


「.....私は下手くそなので。人の感情を読むのも.....気付くのも。お荷物です」


「.....それは自分をあざけているのか?」


そう.....では無いですけど。

でも鈍感で馬鹿だなぁ、って思う事は色々あります、と言ってくる鈴香。

そして苦笑する。

俺はその姿にチョップした。

それは鈴香の額に、だ。


「このお馬鹿さん」


「.....何するんですか.....先輩。痛いです」


「.....お前がそんなにがんばらなくても周りはお前はそれで良いって認めているぞ」


「.....?」


お前は馬鹿じゃない。頭が良いさ。だってそうだろ。.....勉強とか運動とか全部出来るじゃねーか。人ってのはどうしても苦手なもんと好きなものがあるんだよ、と言い聞かせる。

すると鈴香は目を丸くして、ですね、と涙を浮かべた。

俺は姉妹って良いって思ってる、と切り出す。


「.....え?」


「姉妹ってさ。失敗してもどっちかがカバー出来るじゃないか。色々と」


「.....それって記憶喪失でもですか?」


「そうだ。だからお前は誰かの役に立っている。それは自信を持って良いんじゃないか?」


「.....私.....ってそんなに役に立ちますかね?」


もっと自信持って良い。

お前は.....笑顔が素敵な女の子だからな、と言う俺。

そして俺は笑みを浮かべた。

鈴香は涙をポロポロ流す。


「.....有難う。先輩。自信が付きました」


「.....その意気だ。鈴香。お前が.....何かに気が付かなくてもアイツが居る。鈴が居るから」


「.....先輩。やっぱり先輩を好きになって良かったです」


そしてそのまま俺を抱き締めてきた。

俺は慌てながら背後を見る。

そこに.....苦笑している静香が.....立っていた。

見られてしまったではないか。

.....。

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