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13、先輩、大好きです

.....。

佐藤は旗本を好きだという。

俺はその言葉に.....応援の意味でメッセージを込めた。

そして俺達の元から佐藤は去っての少しだけイチャイチャしていると。

丁度チャイムが鳴った。


それから放課後になる。

俺と鈴香と鈴は図書室に集合していた。

当然ながら勉強会である。

因みに.....春香も誘ったが今日は忙しいらしく。

俺達だけになった。


「.....全く勉強して無いな?お前」


「.....その。遊んでいました」


「.....駄目だろお前.....勉強しろって」


だって勉強嫌いだもん、と言いながら鈴は頬を膨らませる。

俺はその姿に盛大に溜息を吐きながら、あのな、とジト目になる。

すると、じゃあお姉ちゃん。もしこれに勝ったら先輩とデートして何か買ってもらうってのは?、と提案する。

へ?、と思いながら俺は鈴香をみる。

すると鈴がやる気に満ちた顔になった。


「単純かお前?」


「負けられないよ。.....だって私は君が好きだしね」


「.....お前な.....」


暑くなってしまう。

俺は立ち上がってから、取り敢えず教科書になるものを探してくる、と告げてから動き出した。

すると、先輩。私も探します、と言って鈴香が付いて来る。

そして奥の部屋まで向かった。


「なあ。良いのか。.....俺を提案に出して」


「.....私は構いません。.....だってお姉ちゃんだって貴方が好きですから」


「.....そうなのか。相変わらずだなお前」


「そんな事は.....あ。この教科書良さげですね」


そして鈴香が教科書を棚から引き抜いた時。

いきなり棚が崩れた。

俺は!!!!!と思いながら、鈴香!!!!!、と絶叫して覆い被さる。

すると.....。


「.....!?」


「.....!!!!!」


鈴香の頬にキスをする形で俺達は倒れていた。

赤くなっていく鈴香。

でも良かった。

危ない所だったぞ。

こんな本の山が当たってしまったら.....問題だった。


「どうしたの!?」


鈴とか図書委員がやって来る。

俺は状況を説明してから.....埃まみれの中だが鈴香を起き上がらせる。

そして鈴香を見た。


鈴香は真っ赤になっている。

耳まで.....その。

真っ赤だ。


「.....不本意のキスだからな?」


「わ、分かってましゅ」


「.....」


鈴香は真っ赤のままその場から逃げた。

俺はその姿に、やっちまった、と思ってしまう。

それから図書委員と共にその場を片してから。

俺は鈴香を追った。

疑問に思っている鈴を宥めて、だ。



「鈴香」


「.....先輩?どうして此処が?」


空き教室に鈴香は居た。

オレンジ色の夕日が差し込む中の空き教室。

俺はドアを開けながら、何となくと通り掛かったら見えた、と答えながら鈴香を見る。

鈴香は目を丸くしていたが、本当に先輩には隠し事が難しいですね、と苦笑いを浮かべた。


「.....私.....その」


「.....?」


「嬉しかったです。さっき守ってくれて」


「.....そうか。でも傷を負わなくて良かった」


「.....2回目ですね。こうして大切なものを守ってくれたの」


そうだな.....。

1度目は俺が自己紹介しなかったけど。

2回目は知っていたしな。

俺は思いながら笑みを浮かべる。

すると鈴香は真っ赤になりながら俺を見てくる。


「.....先輩。.....さっきは未遂でしたね」


「.....未遂だった?.....何がー」


そこまで言ってから駆け出してきた鈴香に唇を塞がれた。

当然唇で、だ。

俺は愕然としながら鈴香を見る。

これまでに無いぐらいに真っ赤になった。

何これ!?


「.....えへへ。ファーストキスです」


「.....な、何を!?」


「私は恩返しがこれぐらいしか思い付きません。だから受け取って下さい。私の感謝の気持ち」


「.....お前.....」


桜の味がした。

えへへ。先輩の唇って柔らかいですね、と唇に手を添える鈴香。

俺は真っ赤になりながらその姿に、あ、う、としか言えなくなる.....。

いきなりだった。

本当にいきなりだが。

キスをした。


「アハハ。校則では不純異性交遊禁止って書いてありましたけど」


「.....そ、そうだな」


「だけど破っちゃいましたね。私達。.....でも私はこれで良いです。.....破っても貴方が好きだと言いたいですから」


「.....!」


そして俺の手を握ってくる鈴香。

それからまた見上げてくる。

そうしてからまたキスをしてくる。

鈴香は、約束です。.....もし付き合い始めたら。.....貴方から今度はキスして下さいね、と言ってきた。

俺は真っ赤になる。


「.....鈴香.....」


「お姉ちゃんから聞きました。この学校内でデートしたって。.....負けたく無いです」


「.....だからと言って.....」


「.....これしか勝ち目がないと思いましたのもありました。.....だから対抗するならキスかなって」


さ、戻りますよ。先輩♪、と笑顔で話してくる鈴香。

俺は真っ赤になったまま。

くそう。小悪魔め、と思いながら。

そのまま図書室まで戻った。

.....。

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