chapter 83 宝箱
ご愛読ありがとうございます
僕達はスパイダーダンジョンで大きな蜘蛛を倒しまくっている。そしてついに……
宝箱が出た! 茶色の木箱だ
罠が無いのは知っているけど、練習なので鑑定スキルを持っている人は鑑定を試している。
僕もやってみた。
茶色の木箱
もし、罠があれば罠ありになるし、敵の場合はモンスター(ミミック)になる。触らずにスキルで鑑定すれば罠もモンスターも反応しない。
自分の鑑定スキル以上の宝箱だと?になってしまう。ウチは鑑定スキルが高いビショップの栞さんが居るから安心。
初めて本物の宝箱にクルミが挑戦する!
ちゃんとシーフツール(鍵開け道具)を用意しているよ。
カチ!
一瞬で開いちゃった!
宝箱の中身は艶のあるオレンジ色の布だった。これも鑑定だね!
ビロード布 (オレンジ) +1
「いい布だな。いろんな色が出るらしいな」
シャバニさんが布を手に取って確認している。
「クルミ、ドロップ率UP装備をしてくれ」
シャバニさんの指示でクルミがイヤリング2個と指輪2個を装備した。僕とミンフィーで作ったドロップ率UP装備だよ。まずは普通に装備無しで戦ってみた。ドロップ率は結構悪い。装備をしてどれ位変わるか検証するんだ。
今のところ確率10分の1だ。
装備をした途端にポロポロと宝箱が出る様になった。宝箱が出る確率は10分の4だった。
更にドロップ率UP装備をする人増やしたけど、確率は変わらないようだ。クルミだけがドロップ率UP装備をする事になった。
戦闘が終わる度にみんなで集まって改善点がないか検討する。前衛のポジションが変更になった。
いつも左側だったフェン、スノウが敵の背後に、栞さんが左側に、防御に自信をつけてきたスノウを補助の盾役にする。
栞さんが左側に来た事でミンフィー以外はよく見える。敵の後ろだと僕が見えにくいからね。ミンフィーは攻撃されても逆にカウンターでやり返しちゃう。見えにくくてもあまり関係ないってさ。
「サンダー!」
僕が最初に突っ込むのは変わらない。そして、みんながポジションについて攻撃を開始する。
「ニャー!」
ボン! 蜘蛛の目にファイアボールが炸裂した!
ニャンタは僕の後ろに隠れてる!
蜘蛛が怒って僕を攻撃している。ニャンタがこっそり移動している。今度はスノウの後ろに隠れてる。
「ニャー!」
ボン! 蜘蛛の背後からファイアボールが炸裂した!
蜘蛛が怒って後ろを向いてスノウを攻撃している。スノウは素早く回避をしている。
サク!
クルミが蜘蛛を背後から突き刺した!
そして僕の背後に隠れている!
蜘蛛は激怒して僕を攻撃している!!
ボン! ニャンタのファイアボールがまた炸裂した!
蜘蛛はクルクル回って動きがおかしくなってる……
混乱しちゃってるね!
ニャンタとクルミは敵を撹乱する役になった。僕はとにかく全力で攻撃して防御をきっちりするだけだ。
コロン……
かなり倒すのが早くなってきたみたいだ。シャバニさんからクルミに敵の弱点を探る様に指示が出た。1番嫌がる所をひと突きで仕留める様に言われている。
「もし届いてない感じならバックラーをやめて、両手槍にした方がいいかもしてないぞ」
「そうですね……敵が大きいので急所に届いてないかも」
僕は異次元リュックサックからクルミ用の短槍を出した。シャバニさんは事前にこの事を予測して準備していたんだ。
クルミが使っているレイピアよりは長いし、そんなに重くはないのでホビット族でも十分に扱える槍だ。
クルミが槍に装備を替えたら倒す速度がまた増した。アタッカー陣も全力で攻撃しても大丈夫だ。敵は僕かスノウしか狙わないからね!
大量の布材をゲットして今日の狩りは終わった。
Cクラスダンジョンの初回はまずまずだったね。まあ10対1の戦いだから当たり前らしいけどさ。スノウまで入れると11対1か。
これからはメンバーが揃わない時もあるだろうから、人が減ってどうかも検証しないとね。
ハウスのロビーではゲットした布をどう使うかで盛り上がっている。最近、みんなお洒落になってきたんだよね。
「とりあえずクルミは問題無くやれそうだな」
シャバニさんはダンジョンに来るのを中止するってさ。
月が替わって僕達がCランクの冒険者になった事が発表された。クルミはDランクになった。
注目は集めているけど、Bランクからが一人前の冒険者なんだからまだまだ見習いだよ。
シャバニさんから給料が貰えた。なんか凄い金額だよ!
うーむ……どうしよう……
そうだ! 久しぶりにミンフィーと食事に行こう!
「ミンフィー、給料を貰ったから何処か食事に行こうよ」
「いいわね。美味しいレストランが出来たそうよ」
他の大都市や中都市から有名店が次々にシャングリラに出店してるんだってさ。
「じゃあそこにしよう」
高級なお店なので僕は綺麗な服を着て来た。ミンフィーは赤いドレスだよ。
2人で食事をしたのはどれくらい前だったかな? 本当に久しぶりだよ!
ここはちゃんとしたコース料理のお店だよ。シャバニさんに鍛えられているからマナーも大丈夫!
「ワインはいかがいたしましょう?」
店員さんがワインリストを僕に渡してくれた。
お? いつも飲んでいるワインが載っているよ。
1番高いんだアレ……魔王から貰ったやつね!
30万ゴールドだってさ!
「これはいつも飲んでいるしな〜。違う感じのがいいです」
「え、あ、はい。今日は新鮮な魚介メインのコースなので白ワインやスパークリングワインが合います」
スパークリングか。飲んだ事ないな……
「このスパークリングワインをお願いします」
細長いグラスに黄金色の泡立つワインが注がれた。細かな泡がスーッと糸の様に下から上に上がっている。とても華やかな香りがするワインだね。
「「 乾杯 !! 」」




