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GIANT KILLING 〜荷物持ちのファンタジア〜  作者: ふぐ実
第一章 貧民区のお嬢様
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chapter 79 荷物持ちのお店

ご愛読ありがとうございます

 〜 ギルド『レザムールズ』ハウス ロビー 〜


 小都市シャングリラは突然の大都市移行の発表に混乱状態になっている。ウチはミンフィーの指示の元、粛々と準備を進めていた。貧民区の人達も同様だ。みんなミンフィーに付いてくる。

 ホクトさんの占いにより北西部に移転する事にした。

 石の城壁が新たに設けられるので通行するのには城門を通らないといけない。東西南北の4方向に立派な門が出来るそうだ。普通なら城門の近くに住みたいけど、ウチは北西部の城門から遠い所にホームを置く。

 「レザムールズ区」のデザインはホクトさんとシャバニさんが担当していた。

 ミンフィーの交渉により区民のアパートメントにも上下水道が完備される事になった。トイレは付いているけど、お風呂は無理だったらしい。公衆浴場と公衆トイレも移転するよ。


 既にミンフィーと区民達は農場の整備に動いている。ハウスの建設も始まっている。他が混乱する中でいち早く動いているんだ。


 アイリスがエルフの里から大量の間伐材を提供してくれた。木材は急騰しているからとても助かる。


 ギルドを中心に区民が一丸となって移転に取り組んだ。

 その結果、最速での移転に成功した。良い建設職人を早期に確保したので建物の仕上がりも最高だ。


 北と西の大通りへ面した所にシャバニさんの店舗が出来る。これもミンフィーがねじ込んだよ。

 北は装備品、キャンプグッズ、薬を売る総合店舗。西は衣服専門店にするんだってさ。

 勿論、区内にも店舗はある。ここは従来通り工房兼店舗で生活に密着した物を置くそうだ。


 工房では職人志望の区民も雇って育成するんだってさ。


 ハウス敷地内の南東部に工房兼店舗は建設中だ。その横には小さな教会が建てられる。

 一応、聖心教会の許可を得たけど、ウチが自費で建てるのでウチの教会だ。当然だけど、司祭として栞さんが活動する。


 新しいホームに引っ越しをした。玄関からホームに入るとホクトさんの事務所兼受付があって、その横には応接スペースがある。新たに加えたのは大きめの倉庫、クルミの部屋と空き部屋3室で、他は以前のホームとあまり変わらない。ロビーの感じも一緒だよ。


 引っ越しも終わったしダンジョンに行きたいけど、ミンフィーが多忙を極めているのでソロしか出来ない。


 そんな僕を見てシャバニさんが総合店舗の店長役を僕に依頼してきた。店員は同じく暇そうなクルミだ。


 シャングリラでは人手不足が深刻になっている。他の都市から多くの人がやって来て仕事をしている状況だ。


「そっちの店は適当でいい」


 シャバニさんは衣服専門店に力を入れている。店長はフェンで店員はザリウスとアイリスだ。


 朝と夕方の冒険者達がダンジョンへと行き来する時間帯だけ店番をするよ。日中は店を閉めてていいんだってさ。


「その内、状況が落ち着いたら人を雇うからしばらく助けてくれ」


「いいですよ。どうせ暇ですし」


 今日から店長デビューだ。店には商品がズラッと並べられている。僕は何もやってないけどね。普段からダンジョンとかで使っている物だから商品には詳しい。値段もちゃんと覚えたよ。


 大体、都市全体が混乱している中でパーティーを組んでダンジョンに行く人は少ないよ。しばらく物を買いにくる人なんて居ないだろうから楽勝だね。


 カラン! カラン!


 あら……開店と同時にお客さんが来ちゃった!


「い、いらっしゃいませ」


 ごっつい男の冒険者だ。戦士さんかな?


「急ぎで鉄の盾が欲しいんだがあるか?」


「ありますよ。あなたの体格ならコレでどうです?」


 ちょっと大き目の鉄の盾をお勧めしてみた。


「いろんなサイズがあるのか……中々だな。これにしよう」


 早速、鉄の盾が売れたよ! えっと……装備品が売れたらすぐにを補充する様に言われてるんだよね。

 鉄の盾を商品棚に並べておく。


 カラン! カラン!


 んん? またお客さんが来たよ。


「いらっしゃいませ」


 初心者っぽい若い冒険者だな。


「サポーターが捕まらなくって急遽、自分がやる事になっちゃって一式揃えたいんですが」

 

「それは大変ですね。このリュックサックはとてもオススメですよ。僕が以前使ってたヤツを参考に作られた物です」


 若い冒険者がリュックサックを試しに背負っている。僕は必要な薬品類や道具をクルミに指示して準備をさせた。

 

「コレいいですね。これにします。あとは……」


「最低限必要な物を選んでリュックサックに詰めますね。詰め方にもコツがあるので僕がやっておきますよ」


 クルミが持ってきた物を手早くリュックサックに詰め込んだ。うん! これなら大丈夫だ!


「ありがとうございます。急いでいるので助かりました」


 ふー 結構忙しいな って言ってもまだ2人だけどね!


 カラン! カラン! 嘘だろ……


 また初心者っぽい冒険者だ。


「いらっしゃいませ」


「レザムールズの薬はここで買えますか?」


「え? あ、はい。ありますよ」


「ポーションを5個下さい。毒消し薬も5個貰います」


「わざわざウチで?」


 つい聞いてしまった。こんなのどこでも売ってるし。


「ここの薬は信頼できると評判ですよ。先輩から鑑定が出来ない内はここで買えって言われてます。見つかって良かったですよ。助かったぁ〜」


 うーむ。確かに鑑定出来ないと粗悪品を買わされてしまうからな……


 カラン! カラン! 


 おいおい……


 結構、忙しいんですけど! まあ楽しいからいいけどね!



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