chapter 76 そっと進む
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〜 ギルド『レザムールズ』ハウス ロビー 〜
ソロ活動とパーティー活動は順調に進んでいるよ。新たに判明したのはスペシャルダンジョンのガチャから魔法のスクロールとアイテムが出ることだ。
ミンフィーが「グラビティ」という重力魔法と「エーテル」という魔力回復薬をゲットしたんだ。
ミンフィーは敵とかの情報出さないけどガチャは教えてくれるんだってさ。
「グラビティはニャンタにあげようかしら? 魔力の消費次第だけど?」
「お店では売っていない貴重な魔法ですが……魔力はあまり消費しないと思います。有り難く頂きます」
「ニャーー!」
ニャンタも喜んでいるみたいだね!
「魔法はあげるけどニャンタはもう少し休みを取る事ね」
「ニャーゴ……」
バレているからね! 一日中ダンジョンに篭っているみたいだよ。
ニャンタがゲットした装備品等は別室に一時保管されていて、ティアナとニャンタが冒険者カードを差し込んで開く扉の奥に2日間だけ置かれているんだってさ。
ニャンタには槍とか運べないからね!
「訓練所に地下倉庫を作る事にしましょう。とても部屋には置いておけないわ」
ミンフィーは僕達とは敵を倒す数が違いすぎるよ……山のように装備品や素材を持ち帰って来るからね。
「ホクトさん。どう考えても不要な物は売却していいわ」
「承知しました。処分候補のリストを作って確認して頂いた後に売却致します」
倉庫を作ってもすぐに物で溢れそうだから処分した方がいいね。
「外の情報はあるかしら?」
「ミシェルさんから聞いたんだけど、ラミアのダンジョンがかなり攻略されたそうだよ」
「そう……それで?」
「重要な水脈を狙ってダンジョンが作られたみたいで、浄化するのが大変らしいよ」
僕達は栞さんを中心にアイリスの演奏、エルフ達も合わせた全員の魔力を使って1回で浄化しちゃったけどね。
「聖心教会が請け負ったらしい。かなりの高額でな」
ザリウスの話は町の話題になっていた。最近、聖心教会はいろんな事に対して高額な請求をするようになっているらしい。栞さんが悲しそうな顔をしている……
「ウチは絶対を手を出さない事にするわ」
ミンフィー……
「当然だな。出せば必ず睨まれるぞ」
シャバニさんもやめた方はいいと言っているね。
「い、依頼があれば受けてもいいのですよね?」
栞さんは何とかしてあげたいと思っているよ。
「ウチが何も言わなければ依頼は来ないわ。もしあっても無難に処理するわよ」
あんな大々的な儀式はしないって事か……自分達に出来る事はするけど、無理して背伸びはしないんだってさ。エルフ達の協力が無いとあそこまでの事は出来ないしね。
「そ、そうですね……」
ミンフィーは必死に頑張っているんだよ。貧民区に公衆浴場と公衆トイレを建設したんだ。そこで働いている人の賃金も農場が負担しているんだ。みんな喜んでいるよ!
決して冷たい人では無いんだよ……
やりたくても出来ない事はあるんだよ……
「来週は学校の卒業式ね。ガチャを見に行きましょう」
今年はサポーターコースでも1週間も鍛えてくれたんだってさ。逃げるだけじゃなくて戦闘訓練もしたんだって。
「ウチも新メンバーを入れる頃合いかしら」
ミンフィーはレベルを教えてくれなくなった。多分、レベル20に近いはずだ。僕はレベル17だよ。メンバーで1番レベルが高いのはフェンでレベル18、低いのはティアナでレベル15だ。シャバニさんのレベルは分からない。
もう少しでランクCのギルドになれそうだ。
Cクラスのダンジョンからは宝箱が出る。宝箱を開けるには鍵を開ける人が必要だ。箱を持ち帰って開けて貰う事も出来るけど大変だからその場で開けるのが基本だ。
「今年の卒業生の情報をミシェルなら持っているはずね」
シーフを探して欲しいと頼んであるし、ギルドメンバー募集もシーフのみで出してある。誰も来ないけどね!
冒険者ギルド協会に行く事にしよう。
お昼前の人があんまり居ない時間を狙ってミシェルさんに会いに行く。
「すみません。ミシェルさんは居ますか?」
受付の女性に話しかけたら……また個室に案内されたよ。何にもやってないんですけど……
ミシェルさんが個室入ってきた。
「モッシュさん……各地で大変な事態が起こっています」
「知ってますよ。水源の事ですよね」
「ちょっと違います……疫病です」
ミシェルさんによると……
汚染された水を飲んだせいで疫病が流行り出したそうだ。特に各都市の貧しい人達の間で爆発的に拡がっているらしい。水の汚染は徐々に浄化されているけど、異常気象による食料難も重なって深刻な状況みたいだ。
聖心教会が全てに対応しているんだってさ
有料でね……
「シャングリラだけがまた助かってます……」
「うーん……そう言われても……」
「聖心教会からこんな話が出てるそうです」
『シャングリラだけ無事なのは転生者のご加護』だと……
「ふーん。それでいいですよ。ウチは関わらないと決めていますからね」
「真相を知っているだけに悔しいんです……ミンフィーさんが貧民区で頑張っているのも疫病の予防になっているんですから……」
「ミンフィーは何も言わないと思いますよ。今日は新しい卒業生の件で来たんですよ」
ミシェルさんが良さそうな人リストアップしてくれていたよ。流石だね!
「もう行き先が決まり始めますよ。声を掛けるならガチャの前に確保するのがオススメです」
「ガチャの結果を見る前に確保しちゃうんだ?」
「私も在学中にギルド長からスカウトされてました。もう数名は配属するギルドが決まっていると思います」
そんな優秀な人はウチには来てくれないよね。
「最近はみんないろんな事に挑戦しているのでジョブはどうでもいい気がしてるんですよね。でも、鍵開けだけは無理なんですよ」
「卒業予定の中にシーフで登録している人が1人だけいるんですが……オススメしません」
へぇ〜 シーフいるのか。ミシェルさんによると誰も声を掛けないだろうからガチャ後でもスカウト出来るってさ。
ウチもシーフなら無条件で取るわけでは無いしね。
どんな人か見てから決めればいいね!




