表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
GIANT KILLING 〜荷物持ちのファンタジア〜  作者: ふぐ実
第一章 貧民区のお嬢様
59/166

chapter 59 名前を付けて欲しいよ

ご愛読ありがとうございます

 いつも早起きのミンフィーがまだ寝ていた。今日は寝かせてあげよう。

 栞さんがいつも通りにハウスの清掃をしている。


 ザリウスがソファに座ってブツブツ言っている。風見鶏のワンドを手に持っていた。なんだろう? 怪しから声をかけるのは止めておいた。


 栞さんに挨拶をして話し掛けた。


「ミンフィーはかなり疲れているみたいです」


「たまにはゆっくり寝た方がいいですよ」


 朝食を食べながらエルフの里の状況をみんなに説明した。


「浄化の儀式が必要ですね。私も行きましょう」


 ホクトさんが一緒にエルフの里に行ってくれる事になった。実際に儀式をやるのは栞さんで、指導と段取りをホクトさんがやってくれる。


「浄化の儀ですか……知ってはいますがやった事はありません。私に出来るかどうか……」


 栞さんは自信が無いみたい。


「高位のプリーストなら確実に出来ますが、栞さんのレベルではキツいかもしれません。アイリスさんとモッシュさんの助力が必要でしょう」


 アイリスの演奏と僕の飲み物で魔力を回復させれば何とかなるみたいだね。

 舞を踊る必要があるみたい。栞さんは室内訓練所で練習だね。出発は明日にした。


 ミンフィーはお昼まで寝てた。ジョウロを持って慌てて飛び出して行ったよ。

 そしてすぐに戻ってきた!


「ちゃんとやってあったわ」


「当たり前だ。ほら、飯を食え」


 シャバニさんがお昼ご飯を作って待っていてくれた。ミンフィーは美味しいそうにご飯を食べている。


「そう言えばザリウスが見当たらないわね?」


「今朝、エルフの里に出発した。かなり迷っていたがな」


「そう……みんないろんな事に立ち向かっているのね」


 ダークエルフとエルフはあまり仲が良くない。エルフの里に1人で入るのは覚悟がいる事なんだってさ。


「助けに来てくれただけでも立派だわ」


 ミンフィーに明日、浄化の儀式を行う為に出発する予定だと伝えた。


「栞さんは特訓中みたいだよ」


「また危険な事を……かなりの魔力が必要だと聞いたわ」


 結局、心配だからとミンフィーも行く事になった。


 ミンフィーが寝袋を制作したいと言ってきたので、フェンを誘って材料調達しにヒツジダンジョンへ行く事にした。

 フェンは庭でスノウをピカピカに洗ってブラッシングしていた。スノウはちょっと大きくなってきたみたいだね。


「ヒツジダンジョンに行くけど、一緒にどうかな?」


「寝袋かぁ〜 確かに安物だとキツいわね」


 ティアナとニャンタも誘って大量のドロップ品をゲットして戻った。ミンフィーが僕の寝袋も作ってくれるそうなので、道具屋に行ってキャンプグッズを買いに行く事にした。


 でもキャンプする人はあまり居ないのでグッズが少ない。

 物作りと言えばシャバニさんなので相談してみた。


「キャンプグッズか……あまり見ないな。儲かるぞ」


「キャンプするのは大都市への移動くらいでしたからね」


「これから各地へ転戦するなら必須だ。後は保存食だな」


「確か食事には困りました。お腹が空くと動きが悪いし」


 シャバニさんが明日までに保存食を作ってくれるそうだ。


 馬のレンタル屋さんに行って予約をしようと思ったら、そんなに使うのなら買った方がいいと言われた。

 勝手には決めれないのでハウスに戻ってミンフィーに相談する。ミンフィーはフェンと寝袋を作っていた。


「ミンフィー、レンタル屋さんが馬を買ったらどうだって」


「そうね……でも飼うのは大変よ」


「それなら私に任せて下さい。テイマーですから動物の扱いは得意です」


 フェンは動物が大好きなんだってさ。だからテイマーになったんだね。


「馬がいればいいなとは思っていたのよ。農場でも役に立つから。2頭買うわ。他はレンタルにしましょう」


 フェンが元気で丈夫そうな馬を選んでくれた。ギルドハウスの庭に簡単な馬小屋をみんなで作った。

 結構、高い買い物になっちゃったから、また金策を頑張らないとね。


 みんな口には出せないけど、ティアナとニャンタも助けてあげないといけない。必ず馬は役に立つはずだよ。


 翌朝、栞さんはいつも通り掃除をしていた。ミンフィーは畑で水をあげている。その向こうではフェンが馬を綺麗に磨いていた。


 みんなビックリするくらい早起きなんだよね!


 ハウスには甘くていい匂いが漂っている。シャバニさんが甘いビスケットを焼いていた。それとスモークしたチキンが保存食として準備されていた。


 エルフの里に向けて出発した。ギルドの所有になった2頭の馬にはミンフィーとフェンが乗っている。


「名前を付けてあげないといけないわね」


「じゃあ、今度こそポチョムキンに……あれ? お、おかしいな……違うって」


「フェンのスキルはモンスター用だったはずよね?」


「はい。で、でもポチョムキンじゃないって」


 何だか馬が嫌そうに左右に首を振っているけど……


「レベルが上がったり、特別な経験により『ガチャ』以外でもスキルを習得したり、変化する事があるらしいわ」


 フェンが冒険者カードを確認している。


「本当ですね。スキルが動物も可能に変化しています」


 フェンが自分の乗っている馬を見つめた。


「で、でもこんなベタベタな名前なんて……うう、こっちサンデーでミンフィーさんの方がディープです……」


「あら? いいじゃない。ディープ、よろしくね」


 馬が嬉しそうに首を上下に動かしている。


 良かったね、ポチョムキンじゃなくて!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ