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GIANT KILLING 〜荷物持ちのファンタジア〜  作者: ふぐ実
第一章 貧民区のお嬢様
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chapter 52 輪になって踊ろう

ご愛読ありがとうございます

 〜 ギルド『レザムールズ』ハウス ロビー 〜


 ノーム族の男性が姿勢を正して僕達を見た。凛として空気が張り詰めている感じがする。


「人には波があります。分かりやすいのは体調です。良い時も有れば悪い時も有ります」


 それは誰でもそうだよね。


「問題なのは運気です。運も同じく波があるのですが、モッシュさんは上げ過ぎです」


 運がいいと問題なの? 別にいいと思うけど?


「例えて言えば体調を無理に良くして、全力で走り続けていると思って下さい」


 ふむふむ。それは危険だね。


「無理に上げ過ぎた運気によって様々な事に巻き込まれる可能性があります。異常に高くなった波が下降する時は恐ろしいことになります」


 なんとなく、もう巻き込まれている気がしてきた……


「やっと見つけた方を失うわけにはいかないので、是非とも支援させて欲しいのです」


「運は上げない方がいいって事ですか?」


「正確に言えば()()()上げない方がいいです。一般的な上げ方なら問題ありません」


 飲み物の事か……装備くらいならいいみたいだね。


「モッシュさんは元々、かなり運が良い人です。無理に上げなくても良い結果が得られるかもしれません」


「それも占ったのね?」


「はい。私は全てを占いで決めますので」


「……いいわ。雇いましょう。でも、ゴラス帝国から来た事は口にしない様にして欲しいわ」


「承知しました。衣食住さえあれば給金は必要ありません」


「それはダメよ。ウチは働く者にはしっかりと賃金を払う事にしているのよ」


 ノーム族のホクトをギルドの事務員として雇う事にした。


 早速、今日から仕事を教えるそうだ。これでミンフィーもちょっと楽してくれればいいな。毎晩遅くまで仕事をしているみたいだしね。



 〜 翌朝 〜


 ヒツジダンジョンの攻略をする。今日はボスを倒すのでガチャがある。事情をホクトさんに説明したら、みんなの運気を占ってくれる事になった。


「本当は複数の占い方法を試すのですが、時間が無いのでサイコロ占いだけです」


 サイコロと言っても1〜6まで点が書いてある単純な物ではなく、見た事がない文字や図形が書いてある物だ。それが7個ある。


 コロコロ……


「ティアナ、ニャンタと出ました。その2名は運気を上げた方が多分いいと思います」


「多分ですか?」


「はい。多分です。占いですからハズレもあります。当たる確率が高いのは占星術を用いた時だけですが、ここはあまり星が見えませんので」


 〜 ヒツジダンジョン 改 〜


 今日はボスを倒す予定なので、先頭はフェンとスノウでその後ろを僕と風見鶏のワンドを持ったザリウスが続いて、マッピングしながら最短コースを選んで進む。

 下への階段を発見して第2層に行くと広い空間があった。ここはモンスターの出ない安全地帯のようだ。そこから幾つも小道が続いている。その小道の入口には貼り紙がしてあった。


 スケルトン、ゴブリン、コボルト、ウォーウルフ、ウサギ、ミミズ、ゾンビ


 貼り紙にモンスターの種類が書いてある。更に『ドロップ率UP』の表記もあった。


「何だろコレ? 罠かな?」


「多分……ダンジョンを統廃合するつもりね。Eクラスのダンジョンはあまり人が居ないし無駄だと判断したんだわ」


「ここまで来て、ドロップ品を大量に持ち帰ろうと思うとサポーターは必須だよ。下手したら2、3人いるかもね」


 あの魔女様、いろいろ考えているんだね!


 ボスの所には「名前付」の出現条件とガチャの目玉が書かれていた。スライムダンジョンと同じだね。


 『ファントム頭突き』これがヒツジの名前付だ。


「今までの傾向から考えると冒険者の実力を上げる為の何かがあるわ」


 名前がヒントになってるんだよね。


「基本が出来ていれば大丈夫なはず! 頑張っていこう!」


 みんなで気合いを入れて『ファントム頭突き』に挑む!


 しっかりと強化してからボス部屋に入ると……


 2メートル位の大きなヒツジが1匹いた。大きいな……


「行くよ!」


 僕が盾役なので先頭で突撃していく!


 ゴン! ビリビリ……


 ヒツジの頭をぶっ叩いた! さすがに硬い! 石頭だ!


 全力なのでサンダーも唱えてある。


「睡眠魔法は効かないぞ!」


 ザリウスから報告があった。眠らせる事が出来れば緊急時に助かるんだけど無理か。


「他の魔法は効きました! 少し耐性があるかも!」


 ティアナからの報告だ。耐性があると効き目が薄いな。ミンフィーとフェン、スノウが配置についた。


 ヒツジは必死に頭突きをしてくる! 意外に素早いので盾も使って防御しながら攻撃を重ねた。


 なんか普通だな……っと思ったらヒツジが真っ赤になって怒り出した。速度が更に上がって前衛のミンフィー、フェン、スノウへ無茶苦茶に頭突きをしていく!


 みんなガードと回避で凌いだけど……僕は必死に攻撃してこちらに注意を向かせ様と頑張る!


「だ、ダメだ! コイツ怒って制御不能だよ!」


「後衛の方に行かない様に前衛で死守よ!」


 前衛陣でヒツジの攻撃を防御してしばらく耐えたら……


 ヒツジが元の白色に戻っていく。ようやく僕の方だけを向いて攻撃してくる様になった。赤は怒りモードだね!


「ピンポンパンポーン! スペシャルギミック発動!」


 きたね! もう慣れてきたよ!!


 ヒツジの足元に巨大な魔法陣が浮かび上がった!


 地面から2本足で立っている半透明の子羊が沢山浮かび上がってきた……


 なんだコレ!?


 子羊達が魔法陣の上を輪になって踊りながら歩いている


 訳が分からない……


「1匹だけ赤っぽいヤツがいるわ!」


 ミンフィーが赤いヤツを攻撃しようとした。急に子羊達が踊るのをやめて……消えた!


 ドン!


 赤いヤツが栞さんに超高速で瞬間移動して頭突きをした!


 栞さんが後ろに弾き飛ばされて棒立ちになっている……


「う、動け……ません……」


『ファントム頭突き』が栞さんの方を向いて低く構えた……


「栞さんを守れ!」


 栞さんの所に急行して盾を構えた!!


 大きなヒツジが栞さんに突進し来る! みんなで動きを止めようと必死に攻撃するけど全く止まる様子がない!


「来る!!」


 もの凄い衝撃が盾に伝わって後ろへ弾き飛ばされそうになったけど、必死にヒツジの進行方向を変えた!


 ヒツジはそのまま壁に激突した! ガラガラと音を立てて部屋の土壁が崩れていく……


 あんなのガードも無しで受けたらタダでは済まない!


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