chapter 41 小さな事から変わっていく
ご愛読ありがとうございます
〜 ガチャダンジョン ガチャルーム 〜
ザリウスが前回ゲットした残念装備の「風見鶏のワンド」を使ってガチャを引く順番を決める事にした。
みんな輪になって並びザリウスが「誰がガチャを引けばいいかな?」とワンドに話かけると……
クルクルクルっとワンドの先端に付いているニワトリの人形が回り出してピタリと止まった!
シャバニさんの方を向いている
「正解だな」
シャバニさんがガチャを引いた。
スキル 鍛治 +5
装備は
情熱の金床 シャバニ専用 鍛治スキル +10
次に風見鶏が向いたのはミンフィーだった。
「風見鶏……役に立ちそうね」
スキル 栽培 +5
大地のクワ ミンフィー専用 土を健康にする
残念装備だと思ったけど今の所、正解を選んでいる。
1番スキルや装備が要らないのはダンジョンに興味が無いシャバニさんだ。次はモンクのミンフィーだね。
「勿論役に立つさ!」
ザリウスが急に元気になっている。最初は使うのも嫌そうな顔をしていたんだけどね!
「さぁ! 風見鶏よ! 次にガチャを引く者を示せ!」
何だかセリフが付いてきた……
クルクルクル……止まりそう……クルクル……
止まりそうで……また回る!!
……止まらないじゃん! やっぱり残念だよ!!
「迷っていて決めれないようね……」
ミンフィーが呆れた顔でザリウスを見つめている。
「まぁ誰でもいいなら僕がいくよ」
今までは攻撃スキルが欲しかったけど、無くても戦えているからな……
『パーティーの役に立つスキルと装備が欲しい』
ポチ! ガチャガチャ……ポトン
スキル 鼓舞 パーティーの士気を上げる
装備は……
闘士の腕輪 モッシュ専用
パーティーの士気に応じてバフの効果UP
「どんな事をイメージしたの?」
ミンフィーが聞いてきた。
「とにかくみんなの役に立ちたいって感じかな」
「なるほどね……」
みんなガチャを引いていく。パーティーに貢献できそうなスキルや装備が次々に出てくる。
みんな……
「いいギルドになってきたわ。モッシュのおかげね……今日は堂々と歩いてダンジョンを出ましょう」
不人気ダンジョンだからダンジョンの中では1組のパーティーとしか合わなかったけど……
外には大勢の人が待っていた。
「通るわ。道を開けて」
ミンフィーが胸を張って前に進み出る
スーっと道が開けられた
そこを僕達のパーティーは胸を張って歩いていく
誰も何も言わないでジッと僕達を見つめていた
〜 ギルド『レザムールズ』ハウス ロビー 〜
ミシェルさんが慌ててやって来て、ギルド『レザムールズ』に関する問い合わせが殺到していると報告があった。
「実力派のB、Cランク冒険者からも加入出来ないかと聞かれましたがどうしますか?」
ミンフィーはいつもの調子で優雅に紅茶を飲んでいる。
僕が決めていいみたいだね。
「僕達はこのままメンバーで頑張って、必要と思った時だけミシェルさんに相談に行きます」
「そうですか……チャンスと言えばチャンスですがその方がいいかもしれませんね。上手く進んでいるのにあえて変える必要も無い気がします」
シャバニさんが僕の隣りに座った。
「俺はしばらくダンジョンは行くつもりは無い。ここに来ていろいろ見たし、それなりに学んだんだが……このギルドには汚いヤツが居ない。大きな弱点だ」
そんな人、居ない方がいいような……
「シーフというジョブがあると聞いた。ウチに合ったシーフを探してくれないか?」
ミシェルさんがうーんと唸って困った顔をしている。
「シーフは嫌われているジョブでやる人も少ないです。大体の人は『スカウト』という類似のジョブを名乗っていますが盗賊上がりの人が多いですね」
「シーフと堂々と名乗るヤツは居ないのか?」
「高ランクでは数名いますが……一流ですのでここには来ないでしょうね。どんなトラップでも破り、宝箱をきっちり開ける人達です」
「絶対に必要だ。頼んだぞ。モッシュもシーフを探せ」
シャバニさんは席を立って自分の部屋に行ってしまった。
「あ、あの人……プ、プロですよね?」
慣れていないと絶対に極悪人にしか見えないからね。
「優しい人ですよ。僕達とはちょっと違う知識を持っているのでああやってアドバイスをしてくれるんです」
「そ、そうですか……殺されるかと思いました」
ミシェルさんがホッとした顔をしている。みんなクスクス笑っていた。
「Bクラスのダンジョンからはトラップ、Cクラスのダンジョンからは宝箱が出現しますからね。今から探しておいてもいいですね」
ミシェルさんがシーフ探しを引き受けてくれた。
「あの人……初めてモッシュさんを名前で呼んだわ」
栞さんが驚いてそう言ったけど……そうだったかな?
あまり気にして無かったけどね




