表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
GIANT KILLING 〜荷物持ちのファンタジア〜  作者: ふぐ実
第一章 貧民区のお嬢様
38/166

chapter 38 予期せぬ来訪者に乗せられる

ご愛読ありがとうございます

 〜 ギルド『レザムールズ』ハウス ロビー 〜


 ハウスにお客さんが来た。冒険者らしからぬ貴族っぽい服を着ている。一応、帯剣していたけど玄関で僕に渡してきた。


 まさか僕がエクスカリバーに触れるなんて!


 ズッシリと重くて本当に凄そうだ!


 鞘も綺麗な装飾が施されていて美しい……


 僕のトンカチとは大違いだよ


「灼熱のトカゲを倒したよ。君達のおかげで出現条件がなんとなく分かったんだ。今日はそのお礼に来た」


 お土産でフルーツの盛り合わせを持って来てくれた。


「あなたの『フラッグシップ』は名前付きを倒したなんて口外してないけどいいのかしら?」


「ここで話をしている分にはいいじゃないか」


 ミンフィーが瓢箪から紅茶を出して、ティーカップに注いでオルフレッドさんに渡した。


「お、さすがにいい物を飲んでいるね! 美味しいよ」


 今日のはブランデー入りじゃないみたいでホッとした。


「スカーレットの所が必死になってあちこちのDクラスダンジョンに挑戦しているみたいだよ」


「ほんと負けず嫌いね」


「出現条件は恐らくDクラス以下のパーティーで挑戦する事だと思うけど、ほとんどのパーティーがベテランの冒険者を加えてボス戦に挑むのが常識だからね」


「もし名前付きが出た時の事を考慮すれば当然ね。堅実さが売りの彼女には厳しい出現条件ね」


 確かにそうだね。せっかく名前付きが運良く出現しても倒せないパーティーだったら退場するしかない。出現条件が彼の言う通りだとするとDランク以下のしっかりとした構成じゃないといけない。


 そんなパーティーは僕達くらいだ


 大体、BかCランクの冒険者を数名加えてパーティーを組む所ばかりなんだよね。その方が安全だからさ。

 多少もらえる経験値が減っても命には代えられない。


「これからは自分のランク以下の人とパーティーを組む事にしたよ。ベテランから学ぶのも大事だからたまには組むけど、基本は同じランクの人だな」


「その頭の柔らかさを誰かさんに分けてあげて欲しいわ」


「スカーレットの良い所はとても堅実な所だから。彼女はあれでいいんだ」


 さすがにここ小都市『シャングリラ』の筆頭冒険者ギルドのエースだよね。凄く良い人みたいだ。

 

 しっかし、エクスカリバーいいなぁ〜


 これで攻撃したら気持ちいいんだろうなぁ〜


「僕もノックバッカーと戦ってみたけど、中々の強敵だったよ。ヤツの攻撃を防ぐのは大変だよね? モッシュ君?」


「え!? あ、はい! こちらの攻撃も防がれました」


 まさか僕に質問が来るとは思わなかったよ。


 エクスカリバーが気になって、気になって。


「これからが楽しみになったよ。お互い頑張ろう」


 そう言って席を立ったのでエクスカリバーをお返しした。


「これ重いだろ?」


「重いですね! ズッシリしていい感じですね!」


「じゃあ、皆さんお邪魔しました」


 清々しい若者だなぁ〜 やっぱり勇者様は違うや。颯爽と扉を開けて玄関から出ていった。


 なにをやってもカッコいい!


「はぁ、モッシュ。完全に嵌められたわね……」


「そうですよ。ノックバッカーを倒したの認めましたよ!」


 ミンフィーから冷たい視線が飛んで来て、ティアナがプンプンしている……


「あ! そうか……」


「アイツは油断させるのが得意なのよ……いろいろ想定外になって来たわ……まさかここに来るとはね」


 ミンフィーが眉間に指を当てて考え込んでいる。こんな姿見た事ない。


「ご、ごめんよ」


「モッシュのせいじゃないわ。予測出来なかった私の責任」


 ノックバッカーを最初に倒したのがバレるとそんなに駄目なのかな? もう彼も倒したと言っていたし……僕達には分からなかった名前付きの出現条件まで教えてくれたし。


「あの人はそんな悪い事する人には思えないけど……」


「勿論よ。問題なのはあなたの事をライバル視した事よ」


「ぼ、僕を? まさかそんなわけ無いよ」


「彼まだランクEよ。今年の卒業生中、最速でDランクに上がったのは私とモッシュよ。次の発表で彼とスカーレットでしょうね」


 嘘!? まだあの人達はEランクだったのか!


「ほとんどの卒業生がまだレベル5くらいだと思うわ」


「ここはみんなDランクになっちゃうよね」


 もうみんなレベル8か9になっている。


「同学年の多くのプリースト見習いの中でレベル10になったのが3人だったのを考えれば2〜3ヶ月でレベル10は恐ろしい程早いです。1〜2ヶ月なんて化け物ですよ」


 よく考えたら栞さんの言う通りだね。


「モッシュがノックバッカー戦で盾の役割を果たしたのを確認したかったのもあるわね」


「僕は何も言ってないよ?」


「ウチのメンバー構成で盾役が出来るのはモッシュだけよ」


「ミンフィーなら出来そうだけど……」


「ふぅ……どうしようかしら……さすがに困ったわ」


 そんなに困る事ない気がするけど……


「まあ、なる様になるわね。考えてもしょうがないわ」


 争うつもりもないし何をそんなに考えるのかな。目標に向かって頑張っていけばいいよ。


「明日は隣りの廃墟の取り壊しなのでみんなよろしくね」


 ミンフィーは頭を切り替えたみたいだね。


「例の監視はどうなっているんだろう……まさか襲って来ないよね」


「建物の前に明日、取り壊すと表示してあるから大丈夫よ」


「結局、誰がウチを監視しているか分からなかったね」


 教会が怪しいけど……


「見張っているのは間違い無いんだが、誰も出入りしていないんだ。魔法を使っているのかもな」


 シャバニさんは何とか正体を探ろうとしていたらしい。でも、結局分からなかったらしい。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ