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GIANT KILLING 〜荷物持ちのファンタジア〜  作者: ふぐ実
第二章 辺境のお嬢様
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chapter 116 未知との遭遇

ご愛読ありがとうございます

 〜 ギルド レザムールズ 家庭菜園 〜


 ミンフィーは過労で少しだけ寝込んだけど、すぐに治ったのでもう次の行動に移っていた。進んでいなかった品種改良に取り組むつもりなのだ。

 

「強い品種を作りだせば農業は安泰ね」


 今までは領内全ての農地を管理してきた。もう自分の手から離れたのでこれからはやりたい事が出来る。

 しばらくは家庭菜園に籠もる事になりそうだった。


「どうも体調を崩しているとみんな思っているみたいだけど……大丈夫と言っても勝手に心配するのよね」


 気象の変化に強い品種が目標だ。


「ミンフィーさん!」


 ティアナが心配そうな顔をして駆け寄ってきた。


「もう大丈夫なんですか?」


「ええ。この通りよ」


「そうですか……あ、あの……古代迷宮の探索を再開しませんか? あそこには重要な物がある気がするんです!」


「そうね……Aランクに上げるのを優先した方がいいかもしれないわね。冒険者用のダンジョンをどうするかも考えないといけなかったわね。あとは……」


「まず迷宮にしましょう! とても行きたいのです!!」


「ふうん? 何か気になるけど……まあいいわ」


 迷宮探索を優先したスケジュールを組む事になった。


 〜 ダークエルフ族の集落 〜


 ザリウスは数年ぶりに里帰りしていた。この集落はほとんどひと気の無い森の奥深くにある。


「族長……戻って参りました」


 ダークエルフの族長はザリウスとそんなに変わらない風貌だ。


「フン……エルフと駆け落ちした愚息が帰ってきたか」


「はい……提案があって来たのです。話を聞いて下さい」


「フン……想像がつくが言ってみよ!」


「西の辺境地にレザムールズ領という場所があります。領主がダークエルフ族の移住を認めてくれました。村でも町でも作ってよいと言ってくれています」


「ほう? 想像と違ったな。てっきり帰ってきたいと言うと思っていたぞ」


「それはありません……」


「フン……いい話ではあるな。どんな条件だ?」


「国内法を守れば良いと……ただ領主の意向で清潔な環境は維持する必要があります」


「そんなのは当たり前の事だ。本当にそれだけなのか?」


「はい」


 あり得ない様な好条件だ。しかし鬱屈したダークエルフ族には素直に聞く事が出来なかった。


「とりあえず視察にだけでも来て下さい! 必ず嘘では無いと分かってもらえますので!」


「フン……こちらには条件がある……お前があのエルフと別れる事だ!!」


「それは出来ません……」


「では無理だな!」


「父上……このままではダークエルフ族は滅びます」


「エルフと逃げたお前の言う事か?」


 これまで似たような会話を何度も繰り返してきた。ザリウスの父はミシェルとの仲を決して認める事はなかった。


「今が最大の機会なのです……こんな好機300年待っても訪れないでしょう……信頼出来る仲間達もいます」


「……貴方がそこまで言うのなら視察に行きましょう」


 美しいダークエルフ族の女性が優しくザリウスに賛同してくれた。


「母上……有難う御座います……各地の同胞にも声を掛けて回っています。23名集まりました」


「そんなに……」


「はい……レザムールズの活躍は各地に知れ渡っています」


 辺境に追いやられてからは忘れ去られつつあるのだが……


「フン……私は行かんぞ……勝手にしろ!!」


 ザリウスの母と数人のお供が視察に来る事となった。

 

 

 〜 レザムールズ領 ダークエルフ族居住予定地 〜


 ダークエルフ族の居住地は小都市シャングリラ内に建築が進められていた。

 ダークエルフ族だけで工事が進められている。中心にいるのが木工の得意なザリウスだ。たまに木工ギルドから指導者が来て丁寧にアドバイスをしてくれるそうだ。


「ニャーゴ」


 僕の店からザリウス達がよく見える。とても美しいダークエルフの女性が凄く目立つ。


「お母様を案内しているんだよ」


 ニャンタとその様子をぼーっと眺めている。

 ちなみに今日も店は暇だよ……


「ザリウスも大変そうだな……」


「ニャーゴ……」


 ニャンタと僕はどうも暇なのが苦手だ。


「もう店は閉よう! 僕は古代迷宮に行くよ。ニャンタはスペシャルダンジョンにでも行ってきなよ」


「ニャ!」


 今日の夜にはお母様の歓迎会があるからどこにも行くなと言われているんだよね……まあ少しだけだし!


 昨日はダークエルフ達に訓練をしたし、その前はブロックを作る様に言われたし、その前は砂糖作りだったかな。

 まあ忙しいのはいい事だよね!


 

 〜 古代迷宮 第1層 〜


 敵が弱いのはちょっと退屈だけど宝箱が出るからね。ボコボコに乱獲していると初めて見る敵がいた。スペシャルダンジョンであらゆる敵を倒したけど……


 何だか植物っぽいモンスターだ。


 攻撃をするとヒラヒラと回避する。回避出来るという事は結構強いって事か……


 その辺にいる雑魚ではないようだ!!


 気合いを入れ直して攻撃を繰り出す!!


 スペシャルダンジョンでソロをやっているみたいだ。激戦になってきた。敵の攻撃は強力でないものの回避不能の範囲攻撃でこちらを確実に削ってくる。

 

 変わった範囲魔法だな? スキルか?


 回復薬と回復魔法を使いながら戦う! 長期戦なりそうだった。


 何だかコイツ回復しているな……変なスキル持ちか


 2時間位だろうか……ようやく正体不明の敵を倒した!


 小さな箱が地面に転がっている。Dランクの宝箱だった。Dランクまで開けれる様になったから大丈夫!!


 手強い敵だったからきっと良い物が入っているぞ!!


 カチッ!!


 シーフツールを使って宝箱箱を開けると……


 小さな緑色の葉っぱが入っていた……


「葉っぱ……あれだけ戦って葉っぱ1枚か……」


 鑑定してみた……



 世界樹の葉  小  



「何だコレ……捨てるか……」


 もう夕方だしそろそろ帰らないと……今日の戦利品は葉っぱ1枚かよ……まあいいか……暇潰しだしね。


 トボトボと帰りギルド協会に寄ってアイテムを渡す。


「ミシェルさん。今日の戦利品です」


 葉っぱをミシェルさんに手渡したよ。


「こ、これは?」


「葉っぱですね。捨てようかとも思いましたがこれしか戦利品が無いので持ち帰りました」


 ミシェルさんが慌てて鑑定している……


「コレをあの迷宮から?」


「はい。初めて見る強めの敵がいてソイツがドロップしました。この葉っぱ知っているんですか?」


「勿論です!! 大発見ですよ! これ貸して下さい!」


「え? 要らないのであげます」


「いくらでしょうか??」


「いつも通りタダでいいですよ。暇潰しなので。じゃあお風呂に入らないといけないので帰ります」


「あ、有難う御座います。有難う御座います」


 何か2回もお礼を言われたよ?


 食べたら美味しいとか? まあいいや……思わぬ激戦で疲れてしまったよ……


 


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