休み明け
今はゴールデンウィーク明け初日の朝。
ゴールデンウィークは結局神谷にほとんど勉強教えることになってしまった。
そのせいでいつもより俺は睡眠時間が減っている。
自分の勉強ができていなかったからな。
あいつ、なんであんな勉強できないんだよ。
そもそもこんな日数使うとか聞いてねーよ。
マジで辛かった。
神谷に勉強教えて、帰ったら自分の勉強する。
気を紛らわせるゲームをする時間もなかった。
ただしんどく勉強し続けただけの休みになっていた。
「相馬くん、おはよ」
俺がマンションを出ると神谷が挨拶をしてきた。
ねぇ、なんでいるの?
お前のせいで寝不足になってんのに、なんでまた朝からお前の相手しなきゃなんねーんだよ。
こんなのは無視だ無視。
そもそも誰も待っててほしいとか、話しかけてほしいなんて思ってない。
もうこれから、というか今までもずっと関わり合いたくない。
その後もウザったく絡んできていたが、俺は無視して登校した。
朝のホームルームで菅谷先生が来週から二年になって初めてのテストがあると言っていた。
このテストのために俺のゴールデンウィークを無駄に使ったわけだ。
本当なら自分のために使いたかったのにな。
勉強教えたから神谷の点数とか気になるとか、そんなことは全くない。
俺の点数をウザったく聞きに来なければいい。
× × ×
放課後になり、足早に教室を出て下駄箱で靴を履き替えていると、後ろから話しかけられる。
「相馬くん、一緒に帰ろー」
ウザい。
話しかけないという約束がなくなったことで、神谷は今日頻繁に絡んできていた。
それから逃げようと足早に教室を出たわけだが、まぁ予想通り追いつかれました。
一緒に帰りたいと言っているが、そんなのは当然嫌だ。
今日の俺の態度でわからないものなんだろうか。
絡んできたのを大半無視したというのに。
俺は一人歩きながら考える。
すぐに神谷が追いかけてきているけど。
俺の気持ちどうやったら伝わるんだろうな。
神谷が理解してくれることはないんだろうか。
いや、理解してもらいたいってのはなんか違う。
別に理解されなくてもいいんだよ。
俺から離れてくれればそれでいい。
俺が望んでることはそれだけだ。
けれど、神谷の望みは俺とは正反対。
俺と友達になることだ、確か神谷がそう言ってたはず。
なんで友達になりたいかも聞いている。
なんとなく、仲良くなりたいから、楽しそう。
こんな感じのことを言ってただけだ。
こんなもの大した理由じゃない。
他の奴にだって適用することができる。
女優として見られるのが嫌と言っていたが、学校中がそうではないだろう。
他のクラスなんか探せば見つかるはずだ。
「何考えてるの?」
そこで神谷が突然話しかけてくる。
うるさい、話しかけるな。
今必死に考えてんだよ。
考え事してるところで話しかけるのは邪魔になるから迷惑なんだぞ。
俺は神谷を無視して思考を続ける。
他クラスで友達を探さない理由はなんだ?
同じクラスがいいとしても、それは今年限定だ。
そこまで固執する意味がわからん。
「無視しないで。これじゃ、一人で帰ってるのと同じなんだけど」
だったら、一人で帰れよ。
お前が帰りたいって言って勝手についてきてるだけなのになんで俺がそれに付き合わなきゃいけないんだ。
話し相手欲しいなら、別の奴に頼め。
さらに無視したことで神谷は不満げな顔をしてる。
どうせ演技で俺の気を引こうとしてるだけだ。
こんなの気にするだけ無駄。
と、そんなことを考えていると、どうやらもう家に着いたようだ。
「今日の相馬くんいつもより冷たかったから、明日はいつも通りになっててよ」
そう言い神谷は自分のマンションに入っていった。
いつも通りって言われてもなぁ。
これが俺のいつも通りのはずなんだけど。
神谷にはいったいどう見えてるんだ?
その後、家でも考えるが神谷のことは何もわからず結論が出なかった。




