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046 心が叫びたがっているんです

誤字報告して下さった方ありがとうございました!

本当に助かります。

そして本当に嬉しかっt、いえ、次から一層気をつけます。


これからも良ければお願いします!

 王都へ来て、まず考えなければならないのは金銭面である。


 元々だいぶ貯金はあったが、ミーシャを仲間にしたのと馬車を購入したことが大きな出費となったため、前以上に安心できるなんてことはない。

 

 俺達は宿の夕食をとり、部屋に戻ると、これからの王都での生活の方針を決めることにした。


「まずは、二日に一回程度の頻度でクエストを受注すれば、俺達全員で宿代とその日の食費が稼げると思っていい。王都も満喫していきたいから、今のところ、土曜と日曜を休日にして、月曜から金曜までをクエストとかその他のことに回そうと思っている。何か意見あるか?」


 こっちの世界でも日付や曜日、時間まで一緒だからとても分かりやすい。もちろんこの世界も土曜と日曜が休日って言うのも浸透しているし、特に違和感はない。


「私はそれで構いません。ご主人様がでぇとに連れて行ってくれたら」


 真っ先にエミがそう返してくる。


「あぁ、デートは俺からもお願いしたいくらいだ」


 王都に行ったらデートはすると約束していたし、数回行っても問題はない。むしろ俺もしたい。


「マスター! アタシもデートしたいわ!」


 アリスも食いついてきた。もちろん可愛い子に誘われて行かない理由は無い。


 了承の返事を返す。


「あ、あのー。ミーシャもそのでぇとってやつしたみたいッス。あるじと遊んだり買い物したりするんスよね? ミーシャはまだあるじの奴隷になって日が浅いッスから。あるじのこともっと知りたいッス!」


 そんなことを言われてしまっては、三人のデートプランをしっかりならなくては。


「わかった。三人ともデートしよう。まだ王都に来たばかりだから先になるけどいいか? 折角なら下調べして満足のできるものにしたいからさ」


 言ってることは最低である。

 地球にいるときにはまずできなかっただろう。


「はい」「ええ」「はぁい!」


 だけど幸せそうな三人の表情を見ていたら全員幸せにしてやればいいんじゃないか、なんて思ってしまう。


 そのためには、俺がそれだけの男にならなきゃな。


「ちなみになんスけど、ミーシャは三人がクエストを受けている間は何すればいいんスか?」


「あぁ、それはこの部屋の清掃や、洗濯。後、今はエミに全て任せてしまっているお金の管理を手伝ってあげて欲しい」


「奴隷にお金任せてるあるじ、結構頭のネジ飛んでるッスね」


 なんか言われているがスルーだ。


「とにかく俺たちが過ごしやすいように動いてもらうのが仕事ってことだ。クエストで疲れてベッドに直行してしまったら、片付けなんてできたもんじゃないからな」


「今までのアタシ達ね」

「はい。私達ですね」


 いやそこ。そんなドヤ顔で言うことじゃないからね?

 反省しなきゃだよ?


「なるほどッス! 月曜から金曜までは基本クエストが終わるまで別行動って認識で合ってるッスか?」


「大丈夫だ。休日は一緒に王都を回ってみたりすると思っててくれ。これだけ大きいとこだからな。回りきるのは時間がかかるぞ」


 どんなところがあるのだろう。

 美味しいご飯も食べたいし、面白いものを買い物するのもいい。こういう始めて来る場所っていうのは、何度味わっても期待が膨らむな。


「ご主人様、凄く嬉しそうですね」


 顔に出ちゃってたか。少し恥ずかしいな。


「どんなところがあるのか、楽しみでな。前は小さな町だったから、その分期待しちゃうんだよなぁ」


「王都は主人の期待を裏切らないと思うッスよ」


「前に来た頃よりもだいぶ発展してるわ。アタシも期待しちゃうわ」


「皆さんがそんな顔するから、私までわくわくしてきました」


 俺達は暫くの間、それぞれの期待を胸にニヤニヤしていたという。


 王都についての談笑も落ち着いた頃、エミが思いついたように聞いてきた。


「ご主人様、明日は朝からクエストを受けるご予定ですか?」


「おう。そのつもりだ。王都のクエストのレベルはケルキトラの町と違うのか確かめてみたいしな。それにクエストの主な場所も把握しておきたい」


「わかりました。ではお風呂の準備を……」


「それはミーシャにお任せッス!」


 待ってましたと言わんばかりにミーシャが挙手をしながら大きく声を出す。


「家事はミーシャのお仕事ッスから、ゆっくりしてていいッスよ。こういうのはちゃんとやっていかないとッスからね」


 自分の出番が回ってきたのがそんなに嬉しいのか、尻尾を振りながらこちらを見て来る。


「ならミーシャに任せるよ。湯を張り終わったら教えてくれ」


「らじゃーッス!」


 ミーシャは軽く敬礼のポーズをすると、スタスタとお風呂場へと消えていった。


 すると部屋が急に静かになったように感じる。


 あぁ、そうか。ミーシャがいつも賑やかな雰囲気にしてくれているからか。

 何だかんだ、既にかけがえのない仲間になっているってことなのかな。


「ミーシャ、凄い頑張ってるわよね。」


 タイミング良く、アリスも同じことを考えていたらしい。


「そうですね。馬車でもわざわざ私の御者席まで来て『水分補給はどうッスか?』なんて言って、水を持ってきてくれましたし」


「アタシにもしてくれたわ。『馬車で体硬くなってないッスか? 良かったらマッサージなんてしちゃうッスよ?』って。それはアンタも同じだろって感じよね。ほんと良い子を手に入れたものね、マスター?」


 二人も新しい仲間であるミーシャの印象は良いらしい。すんごい良い子じゃないか! 俺の目に狂いはなかったってことかな。


「そうだな。あんなに良い子がうちの仲間になってくれて良かったよ。ただ戦闘要員では無いから何かあったら俺達が守ってやらないといけないからな。二人とも頼むぞ」


「もちろんです」「当たり前じゃない!」


 どうやら、打ち解けるのが思ったより早かったらしい。僥倖、僥倖。


「そう言えばこっちの世界ではミーシャみたいな立ち位置にはどんな服を着せるんだ?」


 俺は期待を込めて聞いてみる。


 メイド服メイド服メイド服メイド服メイド服メイド服メイド服メイド服メイド服でありますように。


「そうですね。あまり私達と大差ないように思いますけど」


「普通はそうなんじゃない?」


 のおおおおぉぉぉぉぉおおおおおんっ!!


 心の中で叫ぶ。


「大丈夫ですご主人様。メイド服の着用をさせている貴族もいるそうですし!」


「エミ、それでいいの?」


 表情に出てしまったのかエミがすかさずフォローしてきた。

 さすがエミ。俺の願望を誰よりも分かってくれている。


 アリスはなんでそんな呆れた表情なんだ?


「今週末はメイド服を見に行かないとだな!」


 テンション上がってきたぜぃ。


「メイド服って結構高価なものよ? 十万単位で売られているわ。安物はあるけど、マスターはそういうの嫌でしょ?」


「当たり前だ! 買うならちゃんとした奴がいい! 特にメイド服に妥協は許されない」


 深い溜息を一つ、アリスが呆れた表情で返答して来る。


「まぁ、新しい仲間にプレゼント買ってあげるのはいいけど。エミにもちゃんと構ってあげなさいよ? 絶対嫉妬しちゃうもの」


「そ、そんなことありません。ご主人様に新しい服買ってほしいなんて思ってなんていません!」


「アタシは服なんて言ってないわよ?」


「図りましたねアリス!」


 そうかそうか。エミも買ってほしいんか。


 仲間が増えたはいいが、偏らないようにご褒美をあげないと軋轢あつれきになりかねんからな。

 全員をしっかりフォローしていくように気をつけないとな。


「エミにもなんだって買ってあげるぞ。アリスにもな」


「アタシも?! 別に無理して合わせなくたっめいいんだからね!」


「その代わり、二人にもクエスト頑張ってもらうぞ」


 お金って大事だね。

 こんな可愛い子たちにならいくらでも貢げるきがするけどな。


「お風呂大丈夫ッスよ!」


 準備を終えたミーシャが戻ってくる。


 では今日の疲れを癒しに行きますか。


「良いですかミーシャ。ご主人様の体を洗うのは今日は貴方に譲ります。早く慣れた方がいいですから。でも本当は私の番ですからね?」


 お? 遂に三人と一緒に入れるのか。

 全員体の隅々までしっかりと洗ってやるからな。


 王都に向かっている時は風呂なんてなかったから、生活魔法で済ませてしまって辛かった。

 今日からはこのかわい子ちゃんたちの体を堪能し放題。


 ぐへへ。


「やっぱり入らないといけないッスか? すっごい恥ずかしいんスけど……」


「アタシも最初はそうだったけど、案外慣れるものよ」


 顔を赤くするミーシャに微笑むアリス。

 そうそう慣れちゃえ慣れちゃえ。


「うー。覚悟は決めたッス! 行くッスよ!」


 羞恥を噛み殺して頑張る健気な子、大好きです。





 ◎◎◎ ◎◎◎ ◎◎◎ ◎◎◎ ◎◎◎ ◎◎◎ ◎◎◎





「今日こそは可愛がって頂けますか?」


 アリスとミーシャが寝静まってから、エミがこっそりと囁いてきた。


 ここ最近忙しくて、全然致せて無かったからな。特に俺のこと大好きエミちゃんはさぞ我慢してたんだろう。


 こんな目をうるうるさせて迫られて、断るのは漢ではない。


「エミ、良く我慢してきたな。偉いぞ」


 俺は愛おしさのあまり強く抱き締めてしまう。


 そして唱える。夜の始まりの言葉を。


「じゃ、しよっか?【結界】」


 これで音も振動も視覚も、遮断する。

 誰にも邪魔されず、エミを愛してあげることができる。


「ご主人様、来てください」


 待ちきれない様子のエミは、ベッドに寝そべって両手を広げ誘惑してくる。


 俺はエミに体重を預け――――









































 ――――完敗するのであった。







こういうダラダラした雰囲気の日常っぽいのが好きなんです。


もし宜しければブックマーク、感想・アドバイスを宜しくお願いします。

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