033 本気って書いてマジって読む奴見せてあげるんだから
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翌朝、いつもの様にエミと朝の挨拶――キスを交わすと横から頬にアリスのフレンチキスが降ってきた。
「エミに教えてもらったの。おはようのキスも奴隷の仕事に含まれるんですって。まだ色々決心がつかないから今はこれで」
「仕事じゃなくてボランティアだよ。志願者だけだから無理にしなくてもいい。というよりそんな仕事内容あからさまに嘘だってわかるだろ」
「さー? アタシ奴隷については詳しくないの。これからもご教授のほど宜しくお願いしますね、エミ先輩!」
そういう彼女の頬は少し高潮してるように見えた。
まぁ、アリスも好みの美少女だし、キスされるのも吝かではない。というより寧ろ役得だしエミのいう奴隷の仕事とやらに付き合ってやろうか。うん、そうしよう。
宿で朝食をとり、人数が三人になったことを伝えると料金は部屋で決まるらしく飯代以外は変わらないと伝えられた。
これは嬉しい誤算だ。
そのまま三人でいつもの森へ入り一通り宮殿内で鍛えた魔法を施行してみたが、ピデアルの言った通り難なく使えた。
ただ、魔力の消費量が膨大な魔法に関してはまだ体に疲労が溜まってしまう。連続で使うのは良くないかもしれない。
エミも元々スキルレベルが高いだけあって使いこなせるようになっていた。
「ほんとに直ぐに全部使えるようになったな。宮殿内の時と感覚もほぼ同じか」
「はい、私もどうやら問題なく魔法を使えるようになりました! だいぶ魔力の扱い方に慣れてきた気がします」
エミは元々チート級のMPと魔法スキルを持っているためコツさえ掴めば魔法においては最強クラス。ドラゴンだって倒せそうな勢いだ。
俺とエミのステータスは宮殿内で培った感覚とやらのお陰であっという間に急上昇。天にも登る気分だ。
正直、この辺で敵になるモンスターはほぼいない。そろそろ冒険者としてのランク上げや装備の新調をしたい。
<名前> タケト=マツモト
<種族> 人族
<年齢> 17
< LV >58
<HP>31500/31500
<MP>30030/31500
<攻撃力>31500
<防御力>31500
<素早さ>31500
<命中率>31500
<会心率>31500
<魔攻力>31500
<精神力>339270
装備:下着一式、私服一式、アイテムポーチ
所有金額:311579エン
スキル:【超解析】【鷹の目】【顕微鏡】【聖剣術Ⅱ】【体術Ⅱ】【隠蔽】【制御リミッター】【生活魔法Ⅲ】【回復魔法Ⅴ】【火魔法Ⅴ】【水魔法Ⅴ】【雷魔法Ⅴ】【風魔法Ⅴ】【土魔法Ⅴ】【聖魔法IV】【闇魔法IV】【虚魔法Ⅲ】【性魔法Ⅲ】【空間魔法Ⅴ】【古代魔法Ⅲ】【自学自習】【超頭脳】【暴飲暴食】【超生成】【無効化Ⅱ】【咆哮】【優等生】【自在魔法】【錬金術Ⅱ】【切磋琢磨】【経験値効率上昇】【吸収】【使役】
固有スキル:【年功序列】
簡易設定:【自動換金 ON】【簡易表示 OFF】
<名前> エミ・リコルレット
<種族> ダークエルフ(奴隷)
<年齢> 2896
< LV >25
<HP>2630/2630
<MP>6957060/69577230
<攻撃力>230
<防御力>230
<素早さ>280
<命中率>280
<会心率>150
<魔攻力>200000
<精神力>80
装備:下着一式、私服一式
スキル:【火魔法Ⅴ】【水魔法Ⅴ】【雷魔法Ⅴ】【風魔法Ⅴ】【土魔法Ⅴ】【無詠唱】【魔法強化】
簡易設定:【簡易表示 OFF】
ん、待てよ。【簡易表示 OFF】ってなんだ?
前にはこんなの無かった筈だ。気になり意識を向け【簡易表示 ON】へと変更。
<なまえ> タケト=マツモト(17)
<しゅぞく> 人族(M)
<れべる>58
<たいりょく>■■■■■■■■■■■
<まりょく>■■■■■■■■■■□
<こーげきぜんぱん>つよい
<ぼーぎょぜんぱん>つよい!
<すばやさ>けっこうつよい
<せーしん>むてき
そーび:ふく、あいてむぽーち
おこずかい:311579えん
スキル:【すごいめだま】【けんじゅつⅡ】【たいじゅつⅡ】【いんぺー】【りみったー】【まほうぜんぱんIV】【かしこいあたま】【くいしんぼー】【ずがこうさくぜんぱんⅡ】【むこーかⅡ】【さけび】【なかまおもい】【しえき】
こゆースキル:【ねんこーじょれつ】
がめんせってー:【自動換金 ON】【簡易表示 ON】
<なまえ> エミ・リコルレット(2896)
<しゅぞく> ダークエルフ(F、奴隷)
<れべる>25
<たいりょく>■■■
<まりょく>■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□(すこしあっしゅく)
<こーげきぜんぱん>まほーだけつよい
<ぼーぎょぜんぱん>すげーよわい
<すばやさ>すげーおそい
<せーしん>すげーよわい
そーび:ふく
スキル:【まほーぜんぱんⅤ】
がめんせってー:【簡易表示 ON】
見易くはなったがエミのMPが多すぎ。というか圧縮できるならもっと揃えろよ。
《画面設定を変更しました》
また久しぶりのアナウンス。再びエミのステータスを確認すると見やすくなっていた。
<なまえ> エミ・リコルレット(2896)
<しゅぞく> ダークエルフ(F、奴隷)
<れべる>12
<たいりょく>■■■
<まりょく>■■■■■■■■■■■■■■□(あっしゅく)
<こーげきぜんぱん>まほーだけつよい
<ぼーぎょぜんぱん>すげーよわい
<すばやさ>すげーおそい
<せーしん>すげーよわい
そーび:ふく
スキル:【まほーぜんぱんⅤ】
がめんせってー:【簡易表示 ON】
「前のがわかりやすいし戻しとくか」
ところでアリスのステータスはどうなんだろうか。ステータスくらい覗いてもいいよね? だって俺の可愛い奴隷ちゃんだもん。
――なんて言い訳しつつも、どれどれ失敬。
「ん? なんでだ?」
アリスに意識を向けても、彼女のステータスが確認できない。スキルの不具合なのか?
まぁいい、また改めて確認しておこう。
「どうされました?」
「いやなんでもない。アリスは魔法とかの確認しなくていいのか?」
木陰で涼んでいるアリスに話を振る。
「アタシは魔法は使えるけど魔力がそこまでないからそんなに役に立たないわ。でも魔法陣は世界でもトップレベル――つまりトラップや結界なんかが得意なの。マスターとは部類が違うの」
「ふーんそうだったのか、知らなかった」
「是非見せて下さい」
「わかったわ」
アリスは落ちていた枝で地面に円を書き、更に複雑な模様を書き上げていく。書き始めてから十数秒。
「防御の術式を書き終えたわ。アリスの最大火力で私に向かって攻撃してみて」
「最大火力ですか?! それはええと······幾ら何でも」
「おいアリス、大丈夫なんだろうな」
小柄な体を見てしまうと不安が大きい。
それに幾ら何でも最大火力は防ぎようがないと思う。賢者のプライドなのか自信満々で動く気配もない。
「まぁいい、回復魔法は最高位まで使えるから死なない限りは安全だ。エミもやってやれ。そのかわり俺もアリスと一緒だ」
アリスと共に魔法陣の後ろへ回り込む。これで例え防御が破られても即回復魔法や防御系魔法でなんとかなるだろう。
「ご主人様、わかりました。やるしかなさそうですね。行きます······【ヘルファイア】」
エミの頭上に巨大な火の玉が渦巻き、超高速でこちらへ向かってくる。
ドガアアアアアァァァァ!!
「「なっ?!」」
物凄い轟音の後、俺の目の前には大穴が広がっていた。ただし魔法陣の前までの。
まるで切り揃えられたかのように手前に崖が出来上がっている。
「どうやら発動したようね」
ぼポカンとする俺とエミを尻目に新たな魔法陣を書き出したエミ。その数十秒後には崖が元の綺麗な地面に戻っていた。
「術式を発動させるには僅かな魔力を魔法陣に与えれば発動するの。つまり地面に書かなくても紙なんかに書いておけば魔力の少ない私なんかでも戦力になる。使い道によっては真剣勝負で主やエミすら凌駕できるわ。賢者もなかなかに捨てたもんじゃないでしょ?」
そうニヤリと笑うアリスは今までで一番のいい笑顔だった。
帰り道、アリスの得意げな魔法陣の使い方講座を聞きながら俺とエミは閉口したまま宿まで辿り着いたのは言うまでもない。
アリスたんの過去も後々詳しく出てきます。




