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子ウサギは竜王様に寵愛されたい  作者: 柚ノ木 碧(活動休止中)
2.1章 春の日に兎を釣るよう
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番外編 僕は黒猫のベル

ベル語り(^^;

 僕は黒猫です。

 正確には見た目だけですが。

 だって僕は魔王アドニス様の左腕だから。


 ちなみに『右腕』のような優秀な部下と言う意味ではありません。


 それは後々わかるとして。


 時々僕は『外れた』時から魔王アドニス様のシモベの魔物として、竜王様の古城の地下の奥地、クリスタルのある洞窟の更に奥地に住む魔物達を食べに行きます。ほっとくと稀にオカシク変化し、城下町の人々をごはんとして襲って食べに来ちゃう魔物が出るから、定期的に通います。


 お陰で僕は【水晶の洞窟モンスターの天敵】と言う称号を得てしまいましたがそんな事はトモカク、今日もごはんを食べに来ました。


 そしたら、ビックリした。


 古城に真っ白なふかふかやわらかな白い獣が毛玉みたいになって、上等な絹の布地の上でクッションと共にすやすや眠っていたから。


 これはなに?

 カワイイ。

 桃色のお鼻の長い耳の獣は警戒心が薄いのか、穏やかな寝息を立て、時折ぴくぴくと長い耳が動いています。


「(しー)」


 部屋に入ってきた竜王は、僕をみたら口の前に指を一本たてて口からシーって音をたてた。

 静かにしてって事だね。

 うん、わかったよ~。

 頷くと竜王は相変わらずの長身で、少し羨ましく見ている僕の前で白い獣を撫で、部屋を出て行った。


 僕、あんな顔の竜王見たこと無い。


 何時も竜王は無表情がでふぉ(と、アドニス様が言ってた)なのに、今はとっても幸せそうに微笑んでた。


 その後僕は腰を抜かしそうな程、とてもビックリした。


 だってさ

 あの白い獣が!

 まさか人間になっちゃうとは思って無かった!


 即魔王様に教えてそれからずっと見守った。


 だって可愛いし、とっても弱い。

 ビックリするくらいに弱い。

 これなら竜王も心配する筈だ。


 それじゃあ僕が護らないとね!

 だってこの子妹みたい。

 妹なんて居ないけど、勝手にそう決めた。

 種族も違うけど、僕は大好きだもん。


 今日も頑張って、地下に行ってごはん食べてくるよ。


 だからね、かえって来たら頭撫でてね!

 肉球ぷにぷにしてもいいよ!


 …あれ?これじゃあ僕、弟みたいじゃない?

 まあいっかぁ。

 

 撫でて貰って僕は幸せだし、何故かウサギちゃんまで幸せならそれでいいよね!

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