隠し事2
時雨は花音のお尻を真っ赤に染め上げるまで、どんなにわめこうと許さなかった。
「…反省したか…?」
20ほど叩いた後、時雨は手を止めた。
「…うん…!ごめんっヒクッなさいっっ」
「ん…」
花音がワァーンと泣き始めた。
キュッと時雨のズボンを掴んでワンワン泣きじゃくる。
「ごめんなさい!ごめんなさい…っっ!」
「…よしよし、わかった、もうやらないな?ちゃんとテストは勉強するんだぞ?勉強して、この点数だったらお兄ちゃん怒らないから」
「…うん」
「よし。テスト勉強をしなかったお仕置きは終わり」
「え…?」
時間をおいて、また時雨は花音のお尻を叩き始めた。
少し赤みが引いてきたお尻が、また熱を帯びる。
パシーン!!!!パァーン!パァーン!
「…いったい!おっ、おにいちゃん!」
「…花音。また叩き始めた理由がわかんないんだろ」
そう言いながらも手は休まず叩き続ける。
「なっ、なんでっ」
「コラ。わかるまでおわんないからなー!」
「ええっ!?いっ!」
花音は必死に考える。
なんで?私、あと何かしたっけ…?
痛みに耐えながら必死に考えるが、わからない。
「ヒント。テスト返された後、家に帰って何した?」
「…あ!!」
「わかったか?」
「…。テスト…隠した」
俯きながら小さい声で言う。
「正解。お兄ちゃんが一番怒ってるのはそれだよ?」
「ううっ」
「隠し事は別にあってもいい。でも。自分が悪いなって思ったなら、素直に謝って、次失敗しないようにすればいい。なっ?じゃないと、お前が辛くなるだけだよ?」
「だって…お仕置きやだ…」
「うん。お仕置きは嫌だからする。当たり前。でも、それが嫌ならやらなければいい。だろ?」
「…ん…」
パァーン!パァーン!と叩き続けながら言う。
今は分からなくていい。わかるまで、こうやっていい子にしてやるからさ。