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深い  作者: びーる
1/2

第一回

第1回



高校2年生の春。小6の頃の私は、


「大きくなったら、杏南と一緒に有


名なパティシエさんになるんだー」


なんて言って、よくあいつと2人で遊


んでたっけ…。まだ中学生にもなっ


ていないのに、2人だけで東京に住も


うねって、いつも話してた。



気付けばいつの間にか、お互い高校


生。「もーあたし達、高2なんだね


ー」と呟いた杏南は、昔撮った2人の


写真を、懐かしそうに見つめてい


た。そう。私達はこれからも一緒。


ずっと2人で仲良くしていくんだ。ど


んなときも、2人一緒なら、何も怖く


なんかない。だって、私には杏南、


杏南には私がついてるんだもん。


だから、高校も同じとこだし、進路


も2人で決めるんだ。杏南は私にとっ


て、一生のパートナーなんだから。


それを誰かに崩させたりなんか、絶


対にさせない。それがどんなやつで


あっても、私たちは私たちなんだか


ら…。




そう言ってたあの頃の私は、なんて


愚かだったのであろう。もしあの頃


の私に、何か伝えられるとした


ら……。



友達には、気をつけてね。






to.町田 若菜




教卓の前では、新任の教師の長い話


が、まだ続いている。


グラウンドには、春の美しさを演出


するかのように、無数の桜が舞って


いた。2年生になって、階が一つ高い


3階の教室にいるので、ついこの前ま


での景色と比べるとはるかに窓から


の眺めがいい。


「だからね、僕はそういった社会で


のマナーもね、しっかりとしていく


必要があると思うんだよ」


知らねーよ。だったら話のマナーも


しっかりしろよ。ぐだぐだおんなじ


事ばっかり繰り返してさぁ〜。


頭の中で文句を吐きながら、ふと後


ろを振り向いた。


「どうしたの?若菜」


彼女の名前は 眞壁 杏南。私の一番


の親友だ。誰が見ても落ち着きのあ


るその清純さからは、女子の間でも


人気があるほどのルックスを感じさ


せる。


「うぅん。何でもないよ」


私はこれからもずっとこの子と一緒


に毎日を過ごして行くんだ。杏南と


は、今まで一度も仲が悪くなった事


なんてないし、この先も2人仲良くし


ていきたいと思ってる。心の底から


杏南の事が好きなんだ。だから…


「ということでね、今日からウチの


クラスに転校生が来ることになった



…転校生?



to be continued.

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