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プロローグ
私は何処で道を間違えてしまったのだろう。もう分からなくなってしまった。
あれは、もう遠い昔のことだった。あの私の笑顔は、もう二度と戻ってこない。
親はよく、私に謝ることがある。だけど、謝るぐらいなら時間を返して欲しい。笑って過ごしていたかった、私の時間を。それが出来ないから、謝るしかないんでしょ。そうでしょ。
本当は、気づいてる。私自身が、時間の鎖に囚われていること。ずっと、過去ばかり気にしていること。
たった一言でいいから、言って欲しかった。
-頑張り過ぎないで-