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I'm ONE  作者: mumei.P
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止まった

2023年

私立みづたまり高校校長室、私は人を待っている。

校長室なんだから勝手に入って来ないで欲しいとか思いながら、残念ながら勝手に入った私が悪いので苛立ったところで相手に罪が映るわけではない。


私は佐藤のぞみ、2022年、22期生としてこの学校に入学した一般生徒だ。そして今は高校2年生。

普段から素行が悪い訳ではなかったのだが、せっかくだし人生に一度くらい校長室に入ってみたいと思っていたから入った。

しかし数分で校長室にやってきた数学教師である賀永先生に見つかって校長に連絡を入れやがった。最初にもどると、つまり私は校長先生が校長室にやって来るのを待っているのだ。

校長先生である玉倉…先生、は学校でもいろんな悪い噂があるおっさん先生で、私もこの人が嫌いだ。見た目がまず気持ち悪い、電車で隣に乗ってきたら離れるレベルで。おっさん臭やべぇんだよ。

奥さんと子供がいるらしいけど、不倫してるとかいう噂があるけど絶対うそ。だってこんなおっさん、お金払われても相手したくねぇ。


「どうして校長室に?」


賀永先生が暇つぶしかわからんが私に校則を破った理由を聞いてきた。もちろん答える義理はない…と思ったが考えてみたらこいつには恩があると思い、少しだけ話してやろうか。


「こーいうことしたら、認知される気がして。」


さーて、正直に言わせてもらいましたが?

賀永先生は少し考え事で、何かを言おうとし、やめた。何を考えていたかまでは分からないが、どちらにせよなんの意味もないから。

沈黙が数分続いて、やっときたおっさん。玉倉校長はとても怒ってた。私には理由がわかる、どーせ校長室の棚の奥に隠してあるエロ雑誌があるからだろ。私はそのことを言うつもりは無いが、玉倉校長の発言によっては言わんこともない。もちろん校長の奥さんに。


私は校長のことは大っ嫌いだが、校長の奥さんはとってもいい人だ。こんなやつにはもったいないくらい。綺麗で子供想いで…理想の母親だよ、ほんと。

そんな校長の奥さんとはとある駅の近くのバーガー屋で対面した。私はバーガーセットを食べていて、そこで当時妊娠していた奥さんが席に困ってて、譲ってあげた。

しかし奥さんはそれでは申し訳ないと感じ、遠慮したが私は絶対に譲ろうとして、最終的に相席をしようということで話がまとまった。

せっかくの相席だし少し話をしてみたところ、うちの学校の校長の奥さんということを知って、びっくりした。そこから話し込んで、連絡先を繋いで…。

と、まぁこんな出会いがあったわけだ。

それから奥さんとはそれなりの仲になり、今ではのぞみちゃん、尚子さんと呼び合い、崩れた敬語を使う、ほぼ友達みたいな関係。お子さんともたまに遊ばせていただいている。

しかしその旦那であるおっさん…玉倉秀樹は学校が開校した2000年のころは独自の技術と人脈で学校を建設から運営までするすごい人だった。今では見る影もないがな。


「何故こんなことをした。」


明らか冷静ですよ、優しいですよ、だから喋ってくれよさっさと、って雰囲気を醸し出してキモイ。さすがに言ってやろうかな。

けど面倒事になるのは嫌なので、嘘ついてさっさとおわらせよ。


「キモイおっさんはどんな場所で働いてるのかなと興味を持ったので。想像通り綺麗な部屋におっさん臭がヤバかったです。」


私はそう言って校長の反応を待った。人間、返事により気分や態度をコロコロと変えるゴミ生物だ。どんな反応をするだろう、と想像していたのだが思いのほか外れてしまった。

校長の動きが止まったのだから。

7/27 11:20 編集

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