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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。

人生2回目、おばあちゃん先輩

作者: ナベノヂ
掲載日:2026/02/07

人生2回目のおばあちゃん先輩×作家を目指す陰キャの女子高生。


緩い日常系。

「絶対に秘密にしてもらおう。

うん、そうしてもらわないと困る」

呟きながら、私は登校している。


「部活何入る?」「軽音部とかないかな、漫画みたいな高校生活にしたい」

陽気な同学年の女子たちが会話をしながら通りすぎる。

私は口を閉じ、聞かれなかったかドキドキしてしまう。


ああ。

だから、あの3年生の先輩には、どうにかして秘密にしてもらわないと。

私の秘密、バレたら死ねる秘密を。


なんでバレたか、私にはわからないけど。

入学式の次の日、私は2人きりの図書室で言われたんだ。微笑まれながら。


『あんた、作家になりたいんじゃろう?』

謎の、おばあちゃん口調で。




「いる…」

図書室をのぞきながら、呟く。


今日も、図書室には、3年生の先輩だけ。

名前はまだ分からない。私は高校生になったばかりだし。できれば分からずに終わりたい。私の秘密を知っているのだから。


私の顔に『私は作家を目指しています』とでも書かれているのだろうか。いや、そんな訳ない。人生で初めて言われたし、あんなこと。


…。

2人きりはいいんだけど。

さて、どうやって秘密にしてもらおう。

分かんない。


「そこにおるんじゃろ、入っておいで」

「!」

てか、何弁? おる? またおばあちゃん口調だし。なぜか違和感ないけど、女子高生なのに。


「し、失礼します」

「あら、昨日の子」

「え、えーっと」

「作家を目指している子かね」

「!」


私は顔を赤くする。

おばあちゃん先輩(私命名)は、微笑んでいる。


「そ、それを秘密にしてくれませんか?」

「あら。それが高校というものじゃったかね。じゃあ、秘密にしようね」

「あっさり」

「ごめんごめん、私には高校がどういう所か分からんから」


謎すぎる、おばあちゃん先輩。


「私、人生2回目だから、高校はよくわからんのよ」

「本当に謎すぎる!?」

人生2回目!?

ファンタジーすぎる。

「中学生だった頃、作家の賞を受賞してね。で、高校には入らんで、肺がんで死ぬまで、ずっと作家じゃったの。だから、高校っていう所がよくわからなくてさ。ごめんね」


もしかしたら、知ってる作家かもしれない。

中学生で受賞、死ぬまで作家。凄いし、うらやましい。


すると、おばあちゃん先輩は手招きする。

「ドアの所におらんで入ってきなさい」




そして、


「髪サラサラ。やっぱ若いっていいよね」

「あ、あの」

「肌もツルツルみたいだし。本当に、若いっていいよね」

「こ、これはっ」


「どう? 元気出る?」

「これは一体どういう状況なんでしょうかっ!」

膝枕をされる私、微笑みながら髪を触ってきたりしてくるおばあちゃん先輩。


女子同士だから問題はない。

ないんだけどっ!


「んー?

だって、元気がなかったから。膝枕したら少しは出るかなって」

「それは陰キャだから…!」

「陰キャ。ああ、なんか聞いたことがある。根暗じゃろ? 陽キャとか、陰キャとか」


ガバッ、と起き上がろうとする。

「先輩命令。私がよしって言うまで動くな」

「なっ」

「命令を聞かんと、秘密言いふらすよ?」

悪どい顔で言ってくる、おばあちゃん先輩。

高校は知らないくせに、いや、この2回目の人生で上下関係の存在を知った、知ってしまったのかもしれない。


結局、おばあちゃん先輩が満足するまで膝枕をされた。

なぜか私は落ち着いていたけど、本当におばあちゃん先輩は人生2回目の元おばあちゃんなのかもしれない。




ありがとうございました!

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