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宇宙人ってホントにいる…の? ―2030年、人類降伏と地球政府の選択―  作者: 羅刹夜叉


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4/30

大統領演説――その日、人類はひざまずいた

この圧倒的な力と、想像を絶する残忍さの前に、人類は屈辱的な降伏を

選ばざるを得なかった。


合衆国大統領は世界同時放送のテレビに出演し、全人類に向けて語りはじめた。

この放送は主要動画サイトでもライブ中継され、彼の言葉は

瞬く間に地球の隅々まで届いた。


スピーチの前、静かに重厚なクラシックの交響曲が流れた。理由もわからぬまま、

一瞬で命を奪われた何百万もの同胞への追悼――そして、おそらく大統領自身が失った

故郷の家族や友人たちへの祈りでもあった。


やがて、彼は口を開いた。


「地球人の皆さん。私は敢えて、皆さんのことをそう呼ばせてもらいます。


私は合衆国市民によって選出された大統領にすぎませんが、過去から現在に至るまで、

未知の星の住民との交渉を続けてきました。その意味で、いま皆さんに

語りかける責任を担う立場にあります。


私ははっきり申し上げたい。


彼らは、我々と対等な関係を結ぶつもりはありません。彼らが関心を寄せているのは、

この美しく豊かな地球の資源、そして我々人類そのものを「所有すること」だけです。


我が国は、せめて抵抗の意思を示せるよう軍備の拡充を進めてきました。

しかし――彼らの力には到底及びません。先日、我々の同胞が受けた惨劇を

思い起こしてください。もし戦い続ければ、我々が降伏するまで、

あの無差別攻撃は続くでしょう。


たとえ征服され、抑圧されようとも……人類が団結している限り、

彼らも無慈悲な振る舞いばかりは続けないはずです。


私は今日、地球上のすべての皆さんにお願いしたい。

我々人類が、彼らの支配下に入ることを。


そのための「窓口」として、合衆国政府が皆さんの僕となり、

最善を尽くすことをお約束します。


どうか――我々の未来に、神の栄光とご加護があらんことを。」


こうして、宇宙人は合衆国政府を傀儡として地球を支配することになった。

この日、人類は「戦わない未来」を選びました。

それは平和への道というよりは、絶滅という最悪の事態を

避けるための服従でした。

世界は静けさを取り戻したように見えました。

けれど、その静けさの底では、すでに何かが動き始めていました。

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