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宇宙人ってホントにいる…の? ―2030年、人類降伏と地球政府の選択―  作者: 羅刹夜叉


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人類、究極の選択

今までの人類史の中で、征服されて幸せを維持できた民族や国家があっただろうか。

大半は、傀儡政権が征服者と被征服者の間に立ち、後者を奴隷化し抑圧してきた。


いったん抑圧されてしまえば、それを覆すのは容易ではない。

宇宙人とて同じだ――いや、地球人以上に貪欲で残忍な存在かもしれない。

我々人類はまさに「この日のために」多くの犠牲を払い、

強力な兵器を開発してきたのだ。


合衆国大統領のスピーチが終わった。


「我々は戦うべきだ。」


その声は、国連の場で圧倒的多数を占めた。

少数ながら「交渉による平和的解決を模索しては」という問いかけもあった。


しかし、地球とは全く異質の知的生命体、しかも我々人類の奴隷化の意図を

明確に示している存在を前に、平和的解決があり得るのか

――その問いは、瞬く間に押しつぶされた。


こうして、地球上のあらゆる国が協力し合い、未知の敵と「断固戦う」

という決議が採択された。


そして──国連決議の翌日。


戦いを最も強く主張していた4つの国、合衆国、日本、オーストラリア、イギリス。

その5つの都市――ロサンゼルス、フィラデルフィア、名古屋、メルボルン、

そしてロンドンが、ほとんど同時に「消滅」した。

半径二十キロにわたる巨大なクレーターと化して――


「合衆国に二発……それも、なぜフィラデルフィアなんだ?」


ペンシルバニア州フィラデルフィア――それは現職大統領が生まれ育った街だった。

皮肉なことに、この州は過去にスリーマイル島の原発事故という核の記憶を抱えている。


軍事施設にいた目撃者たちは、共通してこう証言した。


「最初に、街の中心部から鋭い閃光が放たれた。

次の瞬間、耳をつんざくような轟音。

そして風速百メートルに達する爆風が外周へ向けて吹き荒れた。

そしてその後には巨大な「きのこ雲」が立ち上っていた」


被害を受けた都市の中心部からは、異常なレベルの放射線が検出された。


広島、長崎に続く、人類史上三度目……しかも今回は、五都市同時の核攻撃である。


では――


いったい誰のしわざなのか?


奇妙なことがあった。当時のレーダー記録には、ミサイルなど飛翔体の軌跡は

一切残っていなかった。

あらかじめ巧妙に「仕掛けられていた」のか?


世界中のメディアは一斉に叫んだ。


「宇宙人の攻撃だ!」

「これはみせしめの核攻撃に違いない!」

「宇宙人はすでに都市内部に潜入している!」


人々は震え上がり、「次の攻撃」という恐怖は、瞬く間に世界を覆い尽くした。

国連決議の翌日、五つの都市が姿を消しました。

この瞬間、人類の「選択」は別の意味を帯び始めます。

けれど私はまだ、その本当の意味を知る由も

ありませんでした。

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