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4. 「うーん……」


「どうしたんですかリーダー。悩む姿も愛らしいですね」


「あっティアさん。この依頼を受けようと思ったんだけど、人数指定があって最低でも5人は必要みたいなんだ」


「そのようですね。私達のパーティは二人なので受注できませんね。二人きりなので」


「そうなんだ。でも報酬は凄くいいから、合同パーティで受けようかなって考えてるんだよね」


「そうで…………はい? 合同? 他のパーティと依頼を受けるということですか?」


「うん、どうかな?」


「……受注するか決めるのはリーダーですので。ですが、目的はお金ですか? お金が欲しいなら私がお小遣いをあげますよ? わざわざ二人の時間を減らす必要性を感じませんが?」


「うーん、報酬だけの問題じゃなくて、俺達ずっと二人でやってきたから他のパーティがどういう風に依頼をこなしてるとか知らないでしょ? だからこの機会に知らない人と依頼をこなす経験を積みたいというか……」


「他のパーティの事とかどうでも良くないですか? 私が頑張りますので、他の人のことなんて見ないでください」


「えっいやでも人数指定が」


「……はぁ、どこの女ですか。リーダーを誘惑しているのは」


「お、女……? えっと、声を掛けたいパーティは何組かあって、先ずは俺達と同じA等級パーティ”流浪の牙”。3人パーティだから人数的にも丁度いいし……」


「駄目です。女が二人いますし、その内一人はよく男漁りをしているので絶対に駄目です」


「女の人が嫌なの? じゃあB等級の”大樹の唄”なんかどう? 男だけだし、皆優しそうで……」


「駄目です。リーダーの可愛さに新たな扉が開き、間違いが起きかねません」


「……なら大分年上のベテランパーティ”蛮勇の集い”なんか……」


「駄目です」


「……」


「……」


「えっと……」


「はい、なんですか?」


「この依頼受けるの……もしかして嫌?」


「それはリーダーが決めることですので」


「……」


「……」


「あの……ティアさん、俺達パーティなんだし依頼を受けるかどうかもちゃんと二人で話し合って決めよう」


「リーダーが自分のしたいようにすればいいんじゃないでしょうか」


「それじゃ駄目だ。もし嫌だったら嫌って言って欲しい」


「別に嫌という訳では……」

 

「俺、ティアさんが嫌がる事したくないよ」


「…………」


「だから…………あれ!? どうしたのティアさん大丈夫!? 何で急に立位前屈し始めたの!?」


「問題ないです。少し人に見せられない顔面になっただけですので」


「ギルドの真ん中で柔軟する変な人みたいなってるよ…………ティアさんよく体調崩すし、念の為に今日は宿に戻ろう」


「いえ私は大丈夫ですので……」


「無理しちゃ駄目だよ。ほら肩貸すから」


「んぉ”っ!?」

 

「わっ身体も凄く熱いし震えてる。急いで宿に行こう」


「いぇ…………わ、私はもう……イッたので……」


「何言ってんの。はい、こっちだよ」


 ビクビクと震えるティアに男が肩を貸し、引きずるように冒険者ギルドを出た。


 その後、少ししてから通りかかったギルド職員が床を見てボヤく。

 

「ん……おい! 床になんか溢してんぞ! ったく誰が掃除すると思ってんだ」


 ぶつぶつと文句を言いながらギルド職員は依頼掲示板から出入り口まで続く水を溢した後のようなシミを掃除した。

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