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p.4

 友人のペースに呑まれて、自身のルーティーンが乱れた紬は、就寝の挨拶もせず、星空を見上げる事もなく、ただただ友人の発した言葉に囚われていた。


 そして、そんな紬も、程なくして、睡魔に、眠りの底深く絡めとられてしまったのだが、そんな紬が行き着いた先は、心落ち着かない悪夢だった。


 睡魔に負けてから、数時間後。


 玉のような汗をかいて目が覚めた紬は、まだ夢現にいる友人に挨拶もそこそこに、自宅へと急ぎ帰った。


 リビングでは、朝食中の両親が目を丸くして出迎えた。


 外は、眩しい朝日に満ちていたが、寝不足の紬は、一刻も早く心穏やかに眠りたかった。


 紬は、青汁を1杯作って飲み干すと、グラスをすすぎ、両親に向かって言い慣れた就寝の挨拶をする。


(おだ)やかなる1日が過ごせましたのは、

(やさ)しい陽光と二親(ふたおや)のおかげです。

(すこ)やかなる眠りを迎えられますのは、

()ちたる月光と御祖(みおや)のお力です。

何者(なにもの)にも汚されぬよう

細愛(ささらえ)にて

(いつく)しみくださいませ」


 紬の切羽詰まった挨拶に、両親も思わず就寝の挨拶を返す。


おだやかなる1日が過ごせましたのは、

(やさ)しい陽光と御身の賜物です。

(すこ)やかなる眠りを迎えられますよう

()ちたる月光と御祖(みおや)に祈りましょう」

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