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【書籍化】ポーションは160km/hで投げるモノ!~アイテム係の俺が万能回復薬を投擲することで最強の冒険者に成り上がる!?~(WEB版)  作者: 鉄人じゅす
2章 ポーション使いと怪盗少女

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57 対機械獣戦 スティーナ視点

 

「スティ……怪盗ティーナはじっとしていたまえ」


 ヴィーノがあたしにマントをかけてくれる。

 ウィッチローブもビリビリに破かれている状況、下着を隠そうと手を使っていたところだった。


「乙女の柔肌を晒すわけにはいかんからな!」


 何、かっこつけてんのよ。……あたしは怪盗のマントを両手で掴んで隠すようにする。

 暖かい……。


 怪盗ポーションレディ……カナディアが大太刀を鞘から引き抜いて機械獣の元へ走り出す。

 相手が機械であればカナディアも手を抜く必要はない。


 まるみえのお尻を震わせて機械獣に近づいていく。


「良き……尻だ」


 こいつドコ見てんのよ。


 機械獣は8本の手に刃の武器を持ち、上半身は人型となっている。下半身は車輪がついており、高速で移動する。

 肩や腹部からは銃座があり、鉛玉がカナディアに向かって飛ばされる。

 カナディアは鉛弾を大太刀で弾き、刃の一撃をかわし、大太刀で胴体を斬りつける。


 でもその斬撃は通らない。

 なんだろう、見えない壁のようなものに弾かれてる。


 カナディアは攻撃を避けつつ何度も攻撃するが有効打は与えられていなかった。


 一度、カナディアは後退する。


「どうやら前、横からの攻撃は全て遮断されるようです」


「このおかしな魔法を遮断する部屋も含めて帝国製だったか。あの国の技術ってやっぱすげぇな」


 前から狙えないのであれば後ろにまわりこむしかない。


「では私が後ろにまわりこむのでヴィ……怪盗ポーションが攻撃を!」


「分かった!」


「でも、いいの?」


 あたしはカナディアに声をかける。


「さっきからその格好で攻撃しまくってるけど……いろいろ見えてるわよ」


「えっ」


 まる見えのお尻とか空きすぎた胸元とか。

 股の際も相当危ないと思うんだけど……。

 何というか……戦う痴女って感じ。


 自分の格好に気づき、カナディアはマスクの姿ながら顔を真っ赤にさせてへたりこんでしまった。


「私、もう戦えましぇん。お嫁にいけない……」


「ええーーっ!? 何でぇ」


「あなたのせいでしょうに……」


 ヴィーノだけでなく、この部屋に無数の男がいる中であんな格好で戦わせるなんて最低よ。

 あたしはカナディアが攻撃するとき、ヴィーノはポーション投げずにカナディアの体をずっと見ていたことを見抜いていた。

 マスク付けてようが視線は分かるの。


 結局、カナディアはあたしを守るってことで戦うのを止め、ヴィーノが前線に出ることになった。



 ヴィーノは片足を上げて、大きく手を振りかぶりポーションをぶん投げる。

 凄まじい速度の攻撃だが特殊なフィールドに阻まれ、ポーションが割れてダメージが通らない。


 あたしを倒した時のようにポーションの軌道を変えて投げるがそれでもフィールドに阻まれてしまった。


「ちっ、さすがに真後ろに変化する技はないんだよな……」


「ハハハハハ! 打つ手がないようですね怪盗! この機械獣は自由自在に防御フィールドを変更できるのです! 物理攻撃の全てを遮断します」


 そんなことが……?

 今、魔法はこの部屋の効果で発動ができない。

 打つ手がないじゃない。


 だけど……ヴィーノには余裕が見られた。


「防御フィールドを変更できるってことは……常に全方位に張ることができないということだ」


 今は前面、側面にフィールドが張られ、恐らく後方には張られていない。でも……ヴィーノは後方を攻撃する手段はない。

 どうしたら……。


「ど、どうするの!」


「心配ない」


「えっ……」


「ポーションに不可能はないんだ」


 ヴィーノは指の間に4本ずつ、計8のポーションを取り出す。

 そのまま懐から取り出した何かをポーションの中に入れ始めた。


「一定時間物体を浮遊させる素材【浮遊石の欠片】と物理攻撃を反射する魔獣【アタックミラーのガラス】を合成する!」


 これがこの国で1人しかいない【アイテムユーザー】の合成。

 そこから生み出されたポーション8本をヴィーノはぶん投げた。


 浮遊石の効果でポーションは空中に維持される。そのポーションはぐるりと機械獣の周囲に展開された。


 ヴィーノは数十本のポーションを空へばら撒き、その中の1つを掴んで、ぶん投げた。

 真正面からのポーション投擲はダメージを与えられない。でもそのポーションは機械獣の横を通り過ぎ、浮遊しているポーションに当たって跳ね返った。

 速度維持したまま跳ね返ったことでがら空きの後方にダメージがいく。


 機械獣は後方からダメージを受けたことにより物理無効フィールドの位置を変える。

 でもヴィーノは連続でポーションを投げ続ける。8方向に浮かぶポーションに当たることで跳ね返り、機械獣にダメージを与えていく。


 ヴィーノは驚く速さでポーションを投げまくる。


「オララララララララララララララララララララララララララッッッ!!!!」


 8方向から反射されたポーションはその勢いのまま機械獣を傷つけていく。

 物理無効フィールドを張ってもその先に別方向からポーションが降ってくる。


 これがポーションのオールレンジ攻撃。


「リフレクター・ポーション!」


 100発以上のポーションを撃ち込まれて、機械獣は火と煙を吹いて……完全に壊れてしまった。


 とんでもないわ……これがS級冒険者【ポーション狂】。


 すごい……。


 その圧倒的な姿がどこまでも目に映っていた。

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書籍版ポーション160km/hで投げるモノ! ~アイテム係の俺が万能回復薬を投擲することで最強の冒険者に成り上がる!?~』
第2巻が7月20日 より発売予定です! 応援よろしくお願いします!

表紙イラスト
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