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第1話

ある日私のTwitterに”ななみ”という見知らぬ人からフォローされたのがこの話の始まりだった。

観光名所で記念撮影した写真をアイコンにしているリアルが充実していそうな女性のアカウントからであった。


フォローされたアカウントは自己顕示欲を満たすためではなく、知り合いとかにTwitterのアカウント教えてと言われたとき用のアカウントである。

フルネームではないがイニシャルやあだ名など比較的どこにでもあるような平々凡々なアカウントだったので、身バレしても問題ないと思い、深く考えずフォローバックした。

すると翌日の夕方にDMが届いた。


「フォロバありがとうございます。私は24歳です。今、おいくつですか?」


といった内容だった。


相手が女性だからという訳ではないが、無視するのはかわいそうなので自分の年齢を送ってみた。(もちろんこの時点ではアイコンの人とは別人で女性のふりをしている可能性も否めないがそれは一旦置いておく)


すると、すぐに明らかなコピペ文章をスクロールが必要なレベルの長文が送られてきた。


要約するとこうである。


「スマホを使って効率よく稼ぐ簡単なビジネスを数人限定で募集して教えてます。稼げるビジネスに興味ありませんか」


明らかに詐欺か何かの類だということは直感的じゃなくても誰にでも分かる。

しかし、私は相手がどの様な手口で騙そうとしているのか気になったので質問してみた。


「面白そうですね。どんな事をするのですか?」


しばらくすると返信が来た。


「様々な案件があってあなたに合った案件を紹介します。基本的に始月から12~15万稼いでもらいます」


始月とはなんだ。月初めとかの間違いなのかな。あと、稼いでもらいますという文言が少し引っかかる。

まさか怪しい仕事でもさせてピンハネでもするのだろうか。

なんてことを考えながら、適当に相槌のメッセージを打って興味があるとアピールすると夜中の12時ぐらいにメッセージが届いた。


「しっかり稼いでもらいたいため詳しく話したいのでお会いしませんか?」


これは会うと怖いお兄さんに囲まれ半ば強制的に契約書にサインさせられる危険性を感じたが、ここまでくると引き返すのが勿体無く感じた。

いや、ただ単に好奇心が不安感を上回っただけなので快諾した。


「お会いする日時決めたいのですがlineで連絡取りませんか?」


翌日の昼過ぎにこのようなメッセージが来てラインのアカウントを要求された。

どうやら現代の若者の必須アプリとも言えるlineで連絡を取ることで外堀を埋めるつもりのようだ。


しかし、私には対策法を持っている。Lineのサブアカウントを作ることだ。


lineが唯一の連絡手段の人がいたりするのでlineでは容易にアカウントを削除したりすることは難しい。

それにスパムが来たり電子の海へ公開処刑されたりするとそれなりに困る。


いずれにしてもTwitter自体がサブアカウントなのでlineもサブアカウントでも問題ないしサブアカウントであれば上記の問題点をすべて解決できる。


という訳で早速サブアカウントを作成し、夕方にQRコードを送ってみた。


するとすぐに「後で連絡します」と送られてきた。


「了解しました」とメッセージを送るが数時間たっても一向にlineにメッセージが届かない。


ようやく"まい"というアカウントから友達に追加された。

そして、すぐさまメッセージが送られてきた。


「line教えてくれてありがとうTwitterでの名前と違うけどこっちが本名だよ」


とりあえず無難な感じでこちらこそありがとうみたいな差し障りのない返信をした。


30分ぐらいすると「話が聞きたい人が多いけど優先的にお話したいので明日の昼頃はどうですか?」と人数制限掛ける割にはTwitterで無差別に連絡とっているな、と内心思った。


だが、残念ながら明日は夕方から用事がある。

なので、どこで会う気だよと思いながら、昼頃は大丈夫ですが夕方から用事があるので場所次第では行けないと伝えた。

すると相手は主要駅がある地名を提示してきた。どうやらそこが奴らのホームグラウンドらしい。


偶然にもたまたま行く予定の場所からかなり近かったので、用事を済ませる場所と近い方なので大丈夫と思いますと返信したら


「では12時ごろに○○駅前で待ち合わせしましょう」


と送られたので承諾した。

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