王様失脚~ 最後の言葉~
ゆっくり読んでくださいね
私が王様でいる頃だった
忠誠を誓った僕たちが私の世話をしながら
国を一つにまとめる為にいろいろ考えていた
ある時には国民たちの為に力を使ったり
ある時には国民たちと敵国と戦ったりして
私の言動が中心となり周りが動いていたあの頃
まるでサイコロを転がすように生きていた私だった
それが私の運命、力だと思っていた
この国は私の手の中にある物だと思っていた
それが今は、どうだろう?
新たな革命が起き、私は居場所を奪われ
今や慕っていた国民が狙うのは私の首だ
僅かな家来と共に身を隠し逃走する日々
気まぐれな天の神様は、私の名前を呼んではくれない
信じていた者にも裏切られ、国に響くは我にへの罵倒の声
私は、裏切られたのか?
それともこれも運命なのか?
それは分からない
ただ私は確かにこの国の王だった
残った家来と共に
いずれは自ら命を絶つのを
今は、望んでいる
神様は、私の名前を呼んではくれない
救いの女神も手を差し出してはくれない
それでも残された時間と家来を信じよう
例えあの場所には戻れないとしても
これも私の運命
だが、民衆に私の首は差し出さない
僅かでも生きて死ぬのだ
この国の王として
読んでいただきありがとう
また違うのも読んでみてください
お願いしますm(__)m