第1話:紙ひこーき
この空の向こうに、愛を載せた 紙ひこーきが届いた気がした。
「泰鬼ー!今から、飛ばすから!」
大きな声で叫んだのを今でも覚えてる。
紙ひこーき・・・・届いたかな・・・・・?
「あーっ・・・掃除、面倒くさいなぁ・・・・」
「いらない」と、言うようにアルバムを放り投げた少女の名は、三上琉依
部屋の掃除をしている間に、隅っこにあったタンスが気になり、琉依は駆け寄った。
「んー・・・なんだろ、これ・・・?」
いいから開けちゃおうと言い、琉依は其処を勢い良く開けた。
そこには無数もの紙ひこーき。
誰が作ったのかと思い、一つずつ確認してゆく。
しかし、折ってもいない紙ひこーきが自分の家にあるなんてありえない話だ。
「まぁ・・・いいか。」
琉依はこんなことよりも、掃除が先ということを考え、タンスから離れたベットへいった。
その途端、無数もの紙ひこーきがタンスから出て、1つに固まった。
「な・・・何コレ?」
そういった瞬間、紙ひこーきが少年へと変わった。
「あなたが、三上琉依?」
少年は青い綺麗な瞳を琉依に向けた。
「え?あ、はい・・・そうですけど・・・?」
まだ少し、オロオロしながら琉依も少年を見た。
少年は少し口を開き、すぅっと息を吸った。
「そうか。ちなみに、僕は桐原星羽。よろしく。」
声に感情がこもっていない、顔も無表情のまんまだ。
琉依は未だに「何者だろう」ということしか気にならなかった。
「あなたは・・・何者なんですか?」
思ったことを口に出してしまい、あわてて口を閉じた。
星羽は、琉依を青い瞳でじっと見つめながら重い口を開こうとした。
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すごく微妙なところで終わってしまいましたが、
これからも宜しく御願いいたします。