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アカ

「ああ……」


赤、朱、あか、紅、赫、アカ


それぞれがそれぞれを飲み込み合うように、ひたすら彼の目に映りこんでくる色。

目を介して彼の脳に伝わったその色は、頭の中を滅茶苦茶に、乱雑に掻き回しながら、やがて彼の全身を蝕むように、咀嚼するかのように巡っていく。


彼の体を苦しめているのは、それだけではない。

辺りから漂ってくる強烈な臭い。

鼻を刺すような、生臭い、とも言えぬ。腐乱臭、とも言えぬ臭い-----俗に死臭と呼ばれるその臭いは、確実に彼の精神を削り取っていた。


「あ……ああっ…………!?」


----吐き気。

それが彼の脳裏を抉るように掠めた。


「ううっ………うげええええぇぇぇぇ!!」


あまりにもの衝撃に、彼は胃の中のモノを地面に撒き散らした。

彼の脳内は、後悔、嫌悪、絶望と言ったあらゆる負の感情で一杯だった。


「ゲホッ、ゲホッ………はあ……はあ…」


胃の中のものを殆ど出しきった彼は、再び辺りを見回す。



やはり、真っ赤だ。




ボクノ手モ…………マッカダ。




彼は思考する。真っ赤に染まった脳内で必死に思考する。




---何故、こんな事になってしまったのか、と。




彼は願う。希望も何もない、この狂気の赤い世界の中で。




---どうか夢であってくれ、と。






彼は-----------

































--------吠えた。














「アアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァッ!!!!!!??????」
















夢は------覚めない。














*これ以降はここまで重くありません。


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