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Bright Children  作者: 光 翔
1/1

1:はじまり

ひかり しょうと申します。

楽しんでいただければ幸いです。

 ここにたった一枚の紙切れがある。

 誰かにとってはただの紙切れでしかないかもしれない。でも、ほかの誰かにとっては価値ある宝物かもしれない。

 それは、ある一定の人間、選ばれた一握りの人間に限られるのだ。


 つまり・・・




 そう、おれにとっては宝物!!


 「・・・考えてることが手に取るように分かる。友継ともつぐ、バカなの?」

 「えーそこは空気読もうよ!乗ってよ!てか始まって早々罵倒された」



 早速おれに辛辣な言葉を向けるのは幼馴染の日向皐ひゅうがさつきだ。

 黒髪を背中まで伸ばした、スレンダーな美人、とは周りの評価である。正直、小さい頃からずっと一緒にいるおれからしたらそのまま大きくなったような感じだけど。


 「・・・なんか失礼な顔してる」

 「え、そんなこと全然ないよ!?」

 「・・・はぁ、友継は分かりやす過ぎる」


 

 分かりやすいって、失礼な!

 兄ちゃんからは「お前はすぐに顔に出て分かりやすい」って褒められたし、母さんからは「友継は素直だから本当に楽、本当に。でもちょっとは考えてね?」って褒められたんだよ?



 「えーと、簡単にまとめると友つんはアホの子ってことだね!」

 「ひざしいつのまに!」


 

 急に登場して毒をさわやかに吐いていったのは光陽ひかりひざしである。中学2年にしては身長が低く、並ぶのは一番前だ。ちっちゃくて、マスコット扱いされることが多い。だけど皆から一目置かれている存在である。

 その理由は・・・



 「あは!友つんは何も考えないでつっぱしるところが良いところだよね!まあ大体痛い目に合ってるけどね!当然というかなんというか・・・とにかく猪突猛進なバカって感じだよね!」



 ぐっ!!

 今日も言葉の槍が心に突き刺さる・・・

 陽は無邪気で毒舌、しかも自覚なし、というキャラクターを持ち合わせている。

 満面の笑みで、悪気のない顔で言われるのだから反論もできない。



 「・・・陽、おはよう」

 「あっ、さっつんおはよう!朝からにぎやかだね!」

 「・・・友継だからいつものこと」



 こんな仲間に囲まれておれは日々を生きてます。あ、ちなみにおれは如月友継きさらぎともつぐ。中2で平凡な容姿と平凡な学力を持った平凡な人間です。美術だけは5をとってます!あとは・・・3か2だけど。

 ・・・自分で言ってて悲しい・・・


 「なんか友つん今日は一段と変だね」

 「・・・しーっ、見ちゃいけません」


 ・・・泣くよ?



 「・・・まあ朝のいつもの小芝居はいいとして、友継、何か話?」

 「しくしく。あ、うん。皐、陽!ビッグニュースビッグニュース!」


 二人ともなになに?という顔でおれに近づいてくる。ふっ、聞いて驚け!



 「じゃーん!今をときめくVRMMORPG、Fableフェイブル Broaderブローダーの正式リリース抽選に当選しましたー!」


 どうだ!流石の二人もこれには驚く・・・




 「「今さら?」」


 

 あ、涙がホロリ。







 「で、ほんとにようやくやーっと当選したの?」

 「はい・・・」

 「僕とさっつんはαテストから当選してるのに?」

 「・・・はい」

 「友つん、僕のおじさんがFable Broader、略してブルブロの運営の一人ってことは知ってるよね?」

 「はい!」

 「だから形だけでも応募すれば優先して選んでもらえるって言ってたよね?」

 「はい!!」

 「で、なんで受からなかったんだっけ?」

 「・・・」

 「・・・記入漏れと記載間違い、二回とも。」

 「は・・い」

 「・・・βテストのときは私もついて記入してたのに、なぜかまちがってた。もはや奇跡」

 「はいー」

 「・・・だから今回は私が入力した」

 「はい。」

 「それって友つんじゃなくてさっつんの手柄じゃん」

 「おっしゃる通りでございます・・・」



 なんというか、なんでだろうね。全然受からなかったから陽のおじさんに言ってもらうように言ったら、毎回記入漏れがあって返品されてくるって聞いて泣きたくなりました。

 皐のおかげです。

 あーおれってなんでこう抜けてるんだろうなー

 いじいじ。


 「んー、まあ責めるのはこんなもんでいいか。さっつんももういい?」

 「・・・ん、満足」



 どうやらいじり倒されていたようです。

 もうやだこの人たち・・・!



 「やっと友つんも一緒に遊べるんだね、待ちわびたよー!」

 「・・・ほんと、すごく待った」

 「さっつんと僕はずーっと友つんが来るの待ってたんだから!」

 「・・・友継が来てくれないと、楽しくない」

 「これからすごい楽しみだよ!」

 「・・・うん。すごく、楽しみ」



 ・・・ふっ、やっぱりこの二人にはおれが必要だな。


 「待たせたね、二人とも。これからは大船に乗ったつもりでおれについてこい!」


 背後で波がバシャーン!とはじける効果音がなる。おれは・・・やるぜ!


 まずは今日の授業を乗り切って、家に帰ったら思いっきり遊ぶんだ!

 ブルブロがおれを待っているぜ!!







 「「ほんと、ちょろいなー」」ボソッ

軽い感じでこれからも進みます。

もう1つの作品がちょっと重めなので、こっちは気楽に書こうと思います!

もしよろしければどうぞ!

ご意見、ご感想お待ちしております。

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