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痛み、呪い、疑心の光

陽「時雨……すまない、俺がもっと早く、助けに来れていれば……」

ア「一ノ宮さん、最後まで、誰も殺しませんでした……自分の信念を、貫き通して……」

陽「不意討ちだったんだろう?許せない、俺は絶対に、あいつだけは!」

ア「……でも、それでも、何故だか彼女には、何と言えばいいか……殺気のような、憎しみの感情を抱いていないように思えてしまいます……」

陽「あんなに小さな子供だ。周りの人間が、人の命を奪う事が常識なんだと教え込んだんじゃないか?……だからって、俺は遠慮はしない。理由はどうあれ、人の命を簡単に奪うなんて、許しちゃいけない事だ」

ア「……あの娘、人の愛を知らずに、育ってしまったのでしょうか……だとしたらそれは、悲しい事です」


陽「時雨の分まで、俺が皆を護ってみせる!」

「うおおおおおっ!!!!」

陽祐が吠えると炎はさらに燃え上がり、その背に灼熱の魔神を形作る。

陽祐の動きに連動する、火之迦具土だ。

「ひは、たべものをやくときだけつかうんだよ?」

「うるせえ!こいつを食らえぇッ!!」

左右の拳を振り回し、球体とキュリオ本体を一度に狙う。

しかし、この一撃はかわされる。その映像が左目に映った。

攻撃をかわしながら、キュリオがこちらに近付いてくる映像も。

そのルートに対応し、ルートから外れるように動くのだが。

「おおっ?なんできゅりおがいこうとおもったのわかった?きになるっ……」

小柄な身体を引きちぎれそうなくらいに無理矢理捻らせ、ルートから外れた僕をさらに追った。

この動き、本当に人間なのか疑ってしまう程の気味の悪さだな。

「くろかみのおにいちゃん、おねえちゃんちょうだいっ」

「我慢しろ」

強化された身体能力を生かし、飛び付いてきたキュリオをかわすと、その背中を足で押し出しバランスを崩した。

勢い良く転がっていくキュリオを背に、一気に駆け出して距離を稼ぐ。

「アエリア、力を貸せ!時雨の後を追いたいのか?」

「い……いえ……」

腕の中で、首を横に振るアエリア。

「なら戦えアエリア!陽祐と、僕と共に。時雨の……仇を討つんだ」

「は、はい……っ」

ようやく、戦う意志を見せる。

嘆いていても始まらない。敵は、迫っているのだから。

アエリアを降ろすと、僕は逃げ回りながら近付いていた、時雨の刀のある血溜まりへと走る。

「おねえちゃん、いただきまーすっ」

「させま、せんっ!」

少しよろけたまま、アエリアの身体が水色に光る。口を大きく開けて跳んできたキュリオを、地面から現れる氷柱で防いだ。

そのまま次々と氷柱が突き出て、氷の鳥籠を作りキュリオを閉じ込めた。

それに連動してか、陽祐が対峙する球体も動きが鈍る。

「灼熱の、迩迩芸命ぉッ!!」

炎の魔神が解除され、その分の炎を全て右腕に収束させる。

何倍もの大きさをかたどる炎の右拳で、球体の単眼に渾身のパンチを食らわせた。

「い、いったーいっ!!」

悲鳴は、氷の鳥籠の中から響いてきた。球体とキュリオは、感覚を共有しているのか。

球体は吹き飛ばされ、こちらに向かって飛んできた。

おい、何をするんだ陽祐、このままじゃ僕に直撃してしまう……

「志輝くんっ!!」

アエリアの声が聞こえたと思った瞬間、僕の身体は宙に浮かんでいた。

球体は僕を飛び越えて孤児院の壁を突き破り、僕は血溜まりに背中から飛び込んでしまった。

「だ、大丈夫、ですか……?」

僕の間近で声が聞こえる。僕の上に、アエリアが覆いかぶさっていた。

僕を突き飛ばし、球体の攻撃から避けさせる為に、こんな危険な事をするなど……愚かだ。

アエリアはすぐに僕から降りると、跳ねた血に染まった手を差し伸べた。

「いつかのお返し、です」

「……馬鹿な奴だ」

手を取り、僕は血溜まりの上に立ち上がる。

アエリアはすぐ球体と氷の鳥籠に注視する。キュリオは籠の中で暴れているようだが、球体は動かない。

「あの鉄球も、氷で閉じ込めます……」

球体に手を向け、身体を発光させるアエリア。しかし、僕の左目が警告を発した。

腕が、食われる……?

「アエリア、すぐに退けっ!!」

「えっ……」

今度は僕がアエリアを突き飛ばせば……

だが。

「あーんっ」

予想を大きく上回るスピードで、さっきまで動かなかった球体がこちらに飛んでくると。

一つ目が不気味に笑い、咄嗟に対応できなかったアエリアの、伸ばしていた右腕を食い千切った。

「っ!!!?」

痛みや、噴き出た血を見るショックで上がりそうになる悲鳴を噛み殺し、アエリアはすぐに球体から離れると氷を右腕に張り付け止血する。

アエリアまで、食われてたまるか!

僕は足下にあった時雨の刀を掴むと、球体に向けて突き出した。

「「ぎゃあああっ!!」」

硬そうな見た目に反して、折れた刀身は深々と突き刺さった。どちらかといえば柔らかいとも思える球体は、人間の肉体を彷彿とさせて気味が悪い。

球体は痛みに悲鳴を上げのたうち回る。僕の手から外れてしまった刀は、球体に突き刺さったまま。

これが時雨の、最期の攻撃だ。

籠の中からも、キュリオの悲鳴が聞こえた。感覚が連動しているのは本当のようだ。

「「いたい、いたいよお!どうしていたいのっ?どうしてっ!?」」

球体の叫びはキュリオの叫び。前後に挟まれ、二重の叫びを聞く。

「「やだぁ、きゅりおいたいのきらいっ!やめて、いたいのやめてぇっ!!」」

「同じ痛みを、私も、一ノ宮さんも感じました……いえ、一ノ宮さんは、もう何も感じられない」

アエリアは、泣きじゃくる子供を諭すように優しい声色で、二人のキュリオに話し掛ける。

その目には、深い悲哀を湛えていた。

「貴方が殺して、食べてきた人達も……今貴方が感じる痛みを、経験したんですよ」

「「だってきゅりお、いきたいんだもん!きゅりおがいきるためには、ひとをたべなきゃいけないんだもん!ふつうのごはんは、どくだからって!!だからひとはきゅりおのごはんなの!!」」

生きる為に、人を食べる?

こいつは、何を言って……

「「あ、ふぁみりあ!たすけてふぁみりあっ、きゅりお、いたいのいやぁっ!!」」

突然、キュリオの様子がおかしくなる。球体がぐにゃぐにゃと蠢き、籠の中からは強い緑色の輝きが漏れだしている。

『痛かったかい?キュリオ。ごめんよ、痛い思いをさせて』

通信機を通したようなノイズ混じりの音……キュリオとは違い落ち着いた少女の声が、キュリオ一人しかいないはずの籠の中から聞こえてきた。

『解き放ってあげよう。この鳥籠から』

漏れ出る光が一層強く光ると、氷の鳥籠に、徐々に罅が入り始めた。

「「や……やだ、ふぁみりあっ!きゅりお、まださんかしゃたべたいっ!おねえちゃんのうで、さっきのおにいちゃんとおなじでおいしかったの!」」

『ダメだよ。全く、“一人だけなら”ってちゃんと言ったのに。あんまり数を減らされちゃ、「戦い」が盛り上がらないじゃないか』

罅が、段々と広がっていく。

そしてついに、鳥籠が壊された。

強い衝撃で破壊され、細かい破片や爆風が僕達を襲う。

「くそ、逃がすか!!」

陽祐は爆風を火之迦具土の片腕で防ぎ、もう片方の腕を伸ばして、鳥籠があった場所を殴り付ける。

緑色の光に向かって伸ばされた炎の拳は、その光源の寸前で止まってしまう。

そして拳の先から、“炎に罅が入った”。

「馬鹿な……炎が、止められるなんて!」

『諦めなよ、ボクに能力は通じない』

風が止むと共に、全身に罅が入ってしまった炎の魔神が砕かれる。

それと共に、陽祐の腕の炎まで消滅してしまった。そして、光を目にした僕の未来眼をも無効化してしまう。

あの光は、全ての能力を打ち消す力があるのか……?

その光を浴びたキュリオの球体も掻き消えた。時雨の刀が、地面に落ちる。

光が消えると、そこにいたのは一人の少女がいた。

キュリオの姿は無い。この場から姿を消していた。

『悪いけど、キュリオは先に帰らせてもらったよ。あの娘はボクらにとって大切な友達だからね』

声には相変わらずノイズが混じる。身体もどこか質量が感じられないが……

「あいつ、陰が無いぞ……」

陽祐が構えを取りつつ囁き、僕も少女の足下を見る。確かに、陰が降りていない。

『ああ。本体のボクは今、ここにいないからね。これはただのビジョンみたいなものさ』

薄い紫の髪を撫でつつ、少女は気だるい様子で説明をする。

『全く、そういう説明は君達の仕事じゃないのかい?自称正義の実行委員さん達』

少女は実行委員達が隠れている、塀の陰を指差す。

実行委員……今は特に、レイズを巻き込んではいけない。

彼女は時雨を、パートナーである参加者を失ったのだから。

「何故、実行委員が参加者を殺した」

だから、僕が引き止める。

僕は少女に一歩近寄り、その整った顔から真意を読み取ろうとする。

『おかしな事を訊くんだね、朔来志輝。「戦い」に於いて、殺し合うライバルの一人が退場したんだ。ボクとしては感謝してほしいくらいなのに』

「貴様ッ……!!」

拳を固く握り、陽祐が掴み掛かろうとするが、その手は少女の身体をすり抜けた。

そこにいるのに、そこにいない。幽霊みたいな、奇妙な奴だ。

『だってそうだろう?君達は他の参加者を殺してまで、“絶対”を使って叶えたい願いがあるんだ。ならば余計な争いが一つ減ったのだから、喜ぶべき事じゃないか』

「そんな……貴方達の目的は、私達参加者の誰かを奪い、“絶対”を使う事ではないんですか?」

右腕を庇いながら、アエリアが少女に問い掛ける。

『へえ、そこまで分かってたのか。流石だね…………なんて、言うと思ったかい?残念だけど、それは嘘なんだ』

……何だと?

「あんた……一体どういうつもりなんだい、ファミリアっ!!」

隠れていたレジストが飛び出ると、少女をファミリアと呼びその怒りを露にする。

「特殊部隊を動かすなんて、あんた達だけじゃできないはずだ!なのに、正式な「戦い」じゃないのにトキサメを殺して!」

『君はいつもすぐ突っ掛かってくるね、レジスト。簡単な事だよ、特殊部隊を動かせる人に手伝ってもらったからさ』

「何言ってんだ、特殊部隊を動かす為には、“上”が仕掛けた封印を解かなきゃ……」

そこまで言って、レジストは言葉を失う。

「まさか……“上”の人間が、裏切った……?」

擦れた声に、僅かな笑みを湛えて返答に代えるファミリア。

実行委員達を指揮する上層の人間が、今回の騒動に絡んでいるという事なのか?

『これは君達に対する、ささやかな警告だ。……エリクシルには、気を付けた方がいいよ』

エリクシル……?何故、ここでエリクシルの名前が出てくるんだ。

今この場にいない、エリクシルの名前が。

ファミリアはくすくす笑うと、僕に視線を合わせて近付いてくる。

『朔来志輝……エリクシルの“呪い”を受けた、憐れな子羊……またどこかで逢おう、“魔眼”の少年』

手を僕の目に向けて伸ばしてきて、その指先が眼球に触れそうな程迫った瞬間。ファミリアの身体が光の微粒子へと変わり、霧散した。

エリクシルの、呪い……

僕は、ふと手を目に翳す。

ファミリアが見ていた、僕の“右目”に。

魔眼……魔眼とは一体何なんだ。

エリクシルとは、何なんだ。



地面に落ちた、時雨の刀を拾い上げる。

これ以上の被害を出さなかったのは、時雨の刀のお陰と言える。キュリオを殺すには至らなかったが。

一歩間違えていれば、アエリアの命すら食われていた。

お前は、キュリオを殺さず、アエリアの命を護ったんだ。

血溜まりの前に崩れ落ち、レイズが涙を流している。

あんな話をした後だ。

こんな結果は、彼女にとって辛過ぎる。

……でも、参加者は皆、常に死に付き纏われている。それが早かっただけの事。そう、思っているのだが。

何故か、目が熱くなった。

涙は出ない。昔にたくさん泣いたから、涙は枯れた。

それでも、目が疼く。

僕は泣かない。レイズが、他の奴が、代わりに泣いているのだから。

だから、涙は出ない。

……短い間、世話になった。

それだけを、思うようにした。



「むきゅー……お兄ちゃん、元気ないみたいです」

「……そんなことは、ない」

何か飲み物が飲みたくて、風呂から上がった僕はリビングにいた。

そこにいた千里と鉢合わせたのだが……今は、一人になりたい。

冷えた麦茶を流し込むと、すぐにリビングを出ようと歩く。

「お兄ちゃん……?」

「早めに休め、千里。明日も学校だろう」

冷たく言い放ち、リビングを後にした。

自室の前に来ると。

「……エリクシル」

部屋の前で体育座りをしていた。

さっきのファミリアの言葉を思い出すと、どうしても警戒してしまう。

レジストは解散の際に「奴の言葉は気にするな」と言っていたが、火の無いところに煙は立たないと言う。

気になっているんだ。毎晩姿を消すこいつは、一体何をしているのか。

キュリオが異常な色の隔離空間を発現したと言うのに、現れなかったこいつは。

陽祐の炎から護ったあの時の力があれば、時雨を失わずに済んだかもしれないのに。

それに、最も気になっているのは、“魔眼”という言葉だ。

エリクシルの呪いとは、何なんだ。

「聞きたい事がありそうね」

すっと立ち上がると、無表情を崩さず僕の部屋に勝手に入っていく。

読めない奴だ。僕の思考を先読みしたように動くだなんて。

エリクシルはベッドに、僕は机に腰掛ける。ここで話す時はいつもこうしている。

「一ノ宮時雨が死んだのは何故だ。何故実行委員は僕達参加者の「戦い」に、こうも干渉する」

実行委員達の説明を聞く限り、“絶対”を行使するためには参加者を生け捕りにする必要があると解釈していたのだが。

なのに、時雨は食い殺された。実行委員の中にあるという特殊部隊、その一人キュリオによって。

「参加者は他の参加者からも、実行委員からも、命を狙われているということなのか」

「……ひとつずつ、答える。まずは、一ノ宮時雨が殺された理由」

言うとエリクシルは静かに立ち上がり、僕の机の上に置いてある、時雨の形見……折れた刀を手に取る。

「キュリオはとある“呪い”に掛かっている。普段私達が食べる「食物」に拒絶反応を起こし、唯一反応しない「人間の肉」を食べなければ身体が内側から崩れていく“人食らいの呪い”を……」

ここにも現れるのか、“呪い”という言葉は。

「人間の肉は、彼女にとって唯一の栄養分。だから、生きる為に一ノ宮時雨を食べた。……最初は彼女も死体だけを食べていたけれど、ある時生きた人間を食べてしまった彼女はその味を覚えてしまった。それから何人もの実行委員が捕食され、ついに幽閉されるに至った」

幽閉……しかし、現にこうしてキュリオは現われた。ファミリアという実行委員が肯定した、実行委員上層部の人間の裏切りによって。

「彼らが「戦い」に干渉してくる理由は……詳しくは分からない。けれど、彼らが“絶対”によって何かをしようとしているのは確実」

当たり前だ。何かをしたいからこそ、奴らはこんな面倒な事をしている。

「……彼らは、これからも参加者を狙う。だけど、命までは狙わない。生きた参加者の肉体に触れなければ、“絶対”は機能しないから」

淡々と、エリクシルは言葉を続ける。

全く表情を変えず、声色も変えず、事務的に。

僕と同じだ。

いつだったか、エリクシル自身もそんな事を言っていた気がする。

何に対しても距離を取り、常に外野で、ただ見ているだけの傍観者でいる。

僕と同じ。

なのに、苛立った。

時雨の死に対して、まるで天災に遭ったのだから仕方がないと言いたそうな、その姿に。

僕と同じ、なのに。

「お前は何者なんだ」

「……実行委員?」

エリクシルは首を傾げつつ、ぽつりと答える。そんな事は分かっている。

「戦闘している時、お前はどこで何をしていた」

「……実行委員の仕事」

仕事、か。どんな仕事だろうな。僕達を陥れる罠でも仕込んでいるのか?

「お前の“呪い”とは、何なんだ」

僕の目が、彼女の深緑の双眸を捕える。

あくまで表情を変えない。大きく目を見開く事もせず、じっと僕に視線をぶつけてくる。

透き通るように澄んだ瞳に、底知れない神秘さを感じてしまう。

「……私の、“呪い”……?」

「キュリオと入れ違いに現れた、ファミリアという実行委員が僕に告げた。「エリクシルには気を付けろ」と。「エリクシルの“呪い”を受けた」と」

僕がエリクシルに直接何かをされたのは、能力を与えられた時だけだ。

だから、ファミリアの言う“呪い”は、この未来眼の能力を指しているとは思うのだが……

彼女の視線は、迫る指先は、左目ではなく右目に向かっていた。それには、意味があるのではないか。

「僕の右目に何をした。“魔眼”とは、何だ」

魔眼、と聞いて、ようやくエリクシルの視線が動いた。

下を向き、そのままうつむくようになる。

「……私には、分からない」

「何……?」

「貴方は人を信じようとしないのに、ファミリアの言葉はすぐに信じるのね」

鋭い、凄みを秘めた声で僕に言うと、エリクシルは部屋から出ていってしまった。

珍しい。あいつが、感情を込めた声を出すなんて。

……感情、あったんだな。表に出さないだけで。

しかし、あの無表情な奴がここまで剥きになるんだ。僕の右目……本当に、何かがある?

魔眼、か。

「銀色の瞳を、魔眼と言わないなんてな」

つい、独り言をつぶやいてしまう。

突然変色し、僕の人生を滅茶苦茶にしたこの左目を魔眼と言わず、何と言うのだ。

「……未来眼、か」

自嘲気味に笑うと、僕はベッドに転がり込む。

ファミリアの、エリクシルの、真意は何なんだ。

呪いとは。魔眼とは。

分からない事が、多過ぎる。

分からないから、こうして行き場のない苛立ちを覚えている。

僕は知りたい。分からない事を。

この眼で見たい。真実を。


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