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第三章 13 ライム出撃!

しばし食事と休憩をとり、

三人はそろそろ先へ進もうかと考えていた。


その時。


ケイタの頭の中で――

ライムが警告を鳴らした。


(ケイタ。大型魔獣が近くにいる!)


ケイタの意識が一瞬で切り替わる。


(どうやら、こっちへ向かって来てるみたいだよ)


(えっ?)


ケイタが周囲を警戒する。


(何匹だ?)


(えっと……)


少し間。


(5、6匹かな?)


ケイタの表情が引き締まる。


(そうか)


すぐに決断する。


(じゃあ、変化の準備はいいか?)


だが。


ライムが慌てて止めた。


(あっ!ちょっと待ってケイタ!)


(ん?)


(今回は――僕がやろうと思うんだ!)


(えっ?)


ケイタが驚く。


(ライムがやる?)


ライムは、少し誇らしげだった。


(そっ!)


(昨日の話、忘れた?)


ケイタは少し考える。


(いや……忘れてないけど)


少し不安そうに。


(大丈夫か?)


ライムは即答した。


(うん! 任せて!)


その声は――

どこか嬉しそうだった。


その様子を。


すぐ近くでルカとミイアが見ていた。


ケイタが急に黙り込んだからだ。


ルカが顔を覗き込む。


「ケイタ?」


「どうしたの?急に黙り込んで」


ミイアが、にやりと笑う。


「もしかして」


わざとらしく。


「昨日の“私の話”を気にしてる?」


ケイタが即答する。


「いや!」


「ライムが話しかけてきたんだ!」


二人が顔を見合わせる。


ケイタは続けた。


「近くに大型魔獣がいるらしい」


そして――


「今回はライムが戦うって」


ミイアは、むっと頬を膨らませた。


(話そらされた……)


ルカが驚く。


「えっ!?」


「ライムさんが?」


ミイアも首を傾げる。


「ライムさんも……戦えるの?」


その瞬間。


ケイタの顔が――


にっこり笑った。


だが。


その声は、ケイタではなかった。


「えっ? それ、ちょっと失礼じゃない?」


軽い声。


「どうも、ライムです!」


ルカとミイアが固まる。


「初めましてだね!」


ケイタの体で、

ライムが手を振った。


「えええっ!!!」


二人の声が完全にハモる。


ライムは楽しそうだった。


「実はね」


指を立てる。


「今回は僕が主体で――」


少し誇らしげに。


「大型魔獣に変化して戦うつもりなんだ!」


ミイアが目を丸くする。


「ええっ!?」


「魔獣に変化するの……?」


恐る恐る続ける。


「……大型?」


ライムは頷く。


「うん!」


そして真面目な声になる。


「だから二人には」


指をさす。


「何が起こるかわからないから」


少し間。


「充分に離れておいて欲しい」


そして、にこっと笑う。


「なんせ、初めてやるから!」


ミイアの顔が引きつる。


「えっ……」


小さくつぶやく。


「大丈夫なの?」


ライム・ケイタが笑う。


「大丈夫だと思うよ……」


少し考えて。


「たぶん?」


ミイアの顔がさらに引きつった。


「えっ?」


「その返事は……ちょっと怖いかも……」


二人が充分に距離を取る。


それを確認すると。


ライムは、静かに言った。


「じゃあ……いくよ」


ケイタの身体が――


光り始める。


淡い光。


やがて。


そのシルエットが膨れ上がる。


巨大に。


さらに巨大に。


骨格が変わる。


筋肉が膨張する。


姿が、ゆっくり固まっていく。


そして――


完成した。


それは。


桁違いの攻撃力と、

俊敏さを兼ね備えた――


Aクラスの大型魔獣。


《グラトニー・ベアード》。




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