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その味を感じるようになったのは、いつからだろう

少なくとも、小学生の頃、親に隠れて読んだ”人が死ぬ”ような漫画・小説

その時から、そういうのを読むたび、よだれが口に湧いてくるようになった。


私は、出来の良い娘として過ごしてきた。

今は、もう高校生になった。

テストは毎回トップに入り・・・簡単に言えば、何でも出来た。

容姿は、私には、興味なんかなかったけど、「モデルにもなれる」ほどらしい

でも、つまらない日常だった。

簡単に言えば

「みんなとそりが合わない」

そんな感じだ。


親は共働きでほとんど会えない

ただ、会ったところで特に何か感情が湧くものでは無い

私は、父親が買い取ったアパートの一室に住んでいる。

二階建て、六部屋のアパート

その全ての部屋は、私の好きなように使っていいと


だから、私は仮面を被っていた。

誰にも、心の奥が見抜かれぬよう

誰からにも、信用されるよう

今思えば、それは、好都合だった。


最初は、好奇心からだった。

人が死んだら、私は、どんな感情になるんだろうって

そして、久しぶりに家族とキャンプに行った。

その足で、近くの林に居て、なおかつ、誰からの視界にも入ってない5歳くらいの男の子

その子を、前から用意していた手袋をはめて、更に人目につかないところに連れて行って


殺した


その時に、”よだれ”の意味が分かった。


口の中が、とっても、甘くて、甘くて

脳天から体の芯まで響くくらいの幸福感

これが


これが、よだれが出てた理由、その正体だった。


それから

私は、この甘い味を味わいたいと思ったら、人を殺すようになっていった。

勿論、誰にも気づかれないように、何の証拠も残さないように、入念な準備をして


軽いのでは、隣町まで行って、遊んでた子供を人気のないところに誘い、殺したり


わざと夜に出歩いて、私を誘ってきた男の人2人を自宅に招き入れ、睡眠薬で眠らせて両手両足を縛り

喉を刺して殺してるところを、椅子に縛り付けたもう一人の男に見せてから殺したこともある。

勿論、死体の処理も部屋の掃除も念入りに行っている。


そんな、生活をしていた。


ある日、いつものように学校に居た。

そして、細身で、さえない感じの、顔は案外いい、1年下の男子から告白を受けた。

私は、気まぐれに告白を受け、付き合うことにした。


思えば、その時から、私の歯車が狂いだした。

そんな風にも言えるかもしれない。

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