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いい加減にしてくださいっ!

作者: みりん

リース:女/ヒロイン

クレア:女/メイド

アル:男/騎士


 私__ヴィステリア公国の君主の長女であるリース・ヴィステリアには、子供のときから一緒に過ごしてきた家族に近い存在とも言える同年代の従者が三人います。


 私の専属メイドとして私に関することなら一から十まで完璧にこなしてしまう万能メイドのクレア、私の護衛として常日頃から鍛錬に勤しみ城内でもトップクラスに剣の腕が立つアルフレッド、それとお調子者のエリック。


 まあ、大まかに説明するとこんな感じでしょう。一人だけ説明が適当な気がしないでもないですが気にしたら負けですね。


 この話は、そんな私たちの関係に変化が訪れたときのこと__



   ◆ ◇ ◆



 それはよく晴れた日の昼下がりのこと。


 (なぜ二人の主である私がこんなことをするはめに……)


 私__リース・ヴィステリアは物陰に身を潜めてそんなことを思っていました。

 従者であるアルフレッドとエリックの会話を同じく従者であるクレアと共に盗み聞きしながら。


 こんなに状況になったきっかけは少し前のこと__




 ~15分前~




 それは、私が昼食を終えたあとの自由時間を自室で過ごしていたときのこと。


 いつも私のそばにいるクレアが珍しく席を外すと言ってどこかに行ってしまったので、紅茶やお茶菓子をたしなみながら帰りを待っていると__



「リース様、少しお時間を頂いてもよろしいでしょうか?」



 少し慌てた様子で部屋に入ってきたクレアが突然そんなことを言ってきました。

 いつも冷静であるクレアにしては珍しいですね。


 ……何かあったんでしょうか?



「別に大丈夫ですよ。紅茶を飲み終わった後でもいいですか?」

「いえ、出来るなら今すぐに来て欲しい場所があるのですが……」

「? わかりました。では今すぐに向かうことにします。……それで、どこに行けばいいのですか?」

「すぐに案内致します」


 突然の提案に戸惑いましたが、私はとりあえずクレアに案内してもらうことにします。

 少し焦った様子のクレアの態度も気になりますからね。


 クレアが私を変な場所に連れていくことはないでしょうし。




 そして、急かされながら小走りで5分。

 連れてこられたのは城内でも人がほとんど寄り付かないであろう城の外れのほうに建てられた倉庫でした。


 なんということでしょう、思い切り変な場所に連れてこられてしまいました。先ほどのクレアへの信頼をわずか5分にして裏切られました。何でこんなところに……。


「えーと、なぜこんな場所に私を連れてきたんですか?」

「ここからはお静かにお願いしてよろしいでしょうか?」

「あの、私の質問への答えは__」

「お静かにお願いしてよろしいでしょうか?」

「はい……」



 クレアは有無を言わせずといった感じで、私の質問には答えてもらえません。……私、主人なのに。


 最近、クレアは私に対しての態度が雑になってきている気がします。まあ、硬い態度になられるよりはましなんですが。


「リース様、もう少しこちらに来てください」


 そう言われて、私はクレアに促されるままに倉庫の近くまでそっと近づいていくと、倉庫の裏から何やら話し声みたいなものが聞こえてきます。


 一体、こんなところで誰が話しているのでしょうか?

 気になった私は話し声に耳を傾けてみます。


 すると、私のよく知る声が__




   ◆ ◇ ◆




 そんなこんなで、回想前のシーンに戻ります。

 というわけで、ただいま従者である二人の会話を私は盗み聞きをしています。


 ……本当にどうしてこうなったんでしょう?


 回想してみても、いまいちどうしてこうなったのか私自身も理解できていません……。



「クレアは私をここに連れて来たかったんですか?」



 私は倉庫の裏で話している二人に気づかれないように小さな声でクレアに質問します。



「そうです。急にお連れして申し訳ございません」

「どうしてこんなところに?」

「何やら二人が最近、隠れて何かしているようなので探る必要があるかと思いまして」

「……私が来る必要はあったの?」

「もし二人が悪い道に走ろうとしたときにそれを窘たしなめるのが主の役目じゃないですか!」

「……ええ、そうね。あの二人が悪事をしでかすようには思えないけれど……」


 いろいろ納得がいかない部分もあるけれど、クレアにもクレアの考え方があるでしょうし、ひとまずは二人の会話の内容に集中してみます。



 「__のことが好きなら早く思いを伝えろよ、アル」

 「……まだ心の準備が出来ていないんだ」

 「俺は同じセリフを数年前から定期的に聞いてる気がするんだが……」

 「…………すまん、エリック」


 ああ……これは完全に私たちが聞いては駄目な部類の話です。 

 そっとその場を立ち去ろうと屈めていた腰を立てようとした瞬間__


「ちょっと待ってください!」


 クレアから小声でストップの声がかかりました。


「どうしたのクレア? 二人への疑いも晴れたことですし、すぐに立ち去りましょうよ」  

「確かに疑いは晴れました……ですが、リース様は気にならないんですか? 二人の恋愛事情」

「き、気にはなるけど、こういうことを盗み聞きするのは絶対に駄目です! 二人からしたら他人には知られたくないことですから」

「リース様の言うことは一般的には正しいです。しかしながら二人はリース様の従者です! 従者の悩みを知る権利が主にはあります。もっと言えば、従者の悩みを深く知り解決へと導くのが主たるものの役目なのです!」

「……そ、そうなの?」

「はい!」


 ……そうなのかな?



   ◆ ◇ ◆



【クレア視点】 



 私には幼いときからお仕えしている方がいます。

 私がお仕えしているリース様は才色兼備なお方で、これからも私が支えていきたいと思えるお方です。

 時には少しメイドがするべき範疇を超えている行為もあるかもしれませんが、ご愛敬あいきょうということで。まあ、あまり固い態度で接するとリース様が悲し気な顔をなさるのも1つの原因なのですけど。


 そんな、従者思いの方なので私が清く正しい方向へと導いていけるように奮闘中です。


 ……まあ、今その方と一緒に盗み聞きしているわけなんですが。

 こうなったのは昨日……いや、正確には一週間前が原因ですね。まあ、根本的な原因は数年前からのものなんですが。

   


  ~一週間前~



 ……この集まりは一体、何回目になるのでしょうか?……早くお嬢様のもとへ戻りたい。

 そんなことを考えながら、その場に佇んでいると__



「これより、第37回ヘタレ野郎、さっさと告れ会議を開催します! いえーい!」

「「…………」」

「二人して無言!?」


 お調子者のエリックが何やら一人で盛り上がっています。

 騒々しいですね。


 そして回を重ねるごとに酷くなっていく会議名はどうにかならないんでしょうか?


「照れてるのか顔を赤くしてうつむいているアルはともかく、クレアは何か反応してくれよ」

「なぜ?」

「……本気で嫌そうな顔でそう言われると、さすがの俺でも傷つくからね!」

「それは良かったですね」

「クレアは俺に恨みでもあるの!?」

「さっきから騒々しいですね。早く本題に入りましょうよ」

「……はい」


 相変わらずのエリックの騒々しさに辟易する私ですが、大人な対応で軽く受け流します。


「じゃあ、さっさと会議を始めるか」

「そうですね。毎回ただただ時間を浪費するだけで、会議と呼べるほどのものではありませんが」

「そう言いながらも毎回なんだかんだで来てくれてるクレアが俺は好きだぜっ!」

「わーい(棒)」

「……わーい。棒読みでも返事してくれるだけ、ましだと思ってる俺がいるぜ」


 エリックのことは適当に受け流しておいていいとして、問題なのはさっきから無言のアルへたれですね。


「本当に早く何とかしてほしいものですね。そこのへたれには……」

「今更だが、クレアは俺がお嬢様と付き合うような関係になってもいいのか?」


 ようやく、アルが口を開きます。

 やっと口を開いたと思えば、何を今更なことを。


「本当に今更ですね……。まあ、私はなんだかんだでアルのことは信用してるんですよ。それに――」

「それに?」

「……いえ、何でもありません」


 それに、アルと一緒にいるときのお嬢様の顔は輝いてますからね。なんて言いかけそうになりましたが、わざわざ言ってあげることもないでしょう。認めたくない気持ちもありますし。


「そうだぞ、アル。俺らは信用されてるんだから、それに答える義務があるんだぞ」

「……別にあなたのことはそれほど信用していませんが」

「……」


 エリックが涙ぐみながらこちらを見つめてきています。

 無言の抗議というやつでしょうか? 言い過ぎました?

 でも、そんな顔でずっと見つめられると罪悪感よりも寒気に襲われるのでやめてほしいですね。


 まあ、アルほどでないにしてもエリックのことは信用していますが。それについてもわざわざ言ってあげるほど、私は優しくありませんが。


「……クレア。エリックが本当に傷ついた顔をし始めたから、そんな気持ち悪いものを見るようなで見るのはやめてあげて」

「今日はこれ以上の進展は無さそうですし、私はお嬢様のもとへ戻りますね」


 そそくさとその場を後にしようとした間際に、エリックに呼び止められます。


「ちょっとだけ待ってくれ、クレア。二人で少しだけ話したいことがある」

「私にはありません」

「少しだけ、少しだけでいいから時間をくれ。この通りだ」


 土下座姿で懇願してくるエリック。

 最近、プライドの安売りに励んでいるようですね。


「まあ、そこまで言うなら1分で良ければ付き合いましょう」

「思ったよりも短いが、それだけあれば十分だ」

「早くしてください。あと50秒ですよ?」

「もうカウントダウン始まってるのっ!? わかった、とりあえずアルは俺らの話が聞こえないところまで移動してくれ」


 で、肝心の話の内容はというと__


「そろそろアルの背中を押すだけじゃなく、無理やり二人をくっつけてしまえばいいんじゃないかと思うんだ。クレアも、そう思うだろ?」

「まあ、それもそうですね」

「そこで提案だ! 俺がアルの恋愛相談に乗っているところに、クレアがお嬢様を連れてきて話を盗み聞きさせる。お嬢様がアルの想いに気付く。ハッピーエンド!」

「ずいぶんと、雑な策ですね……」

「これで、無理だったら俺とアルの二人で今後はどうにかするから頼む!」

「わかりました……。ただし、私の協力はこれっきりですからね」

「さすが、クレア。話が分かるぜ! じゃあ、今すぐに頼む。しばらく、3人が揃うような都合のいい日がないからな」


 まさか今すぐに頼まれるとは思ってませんでしたが、あの生産性のないアルの恋愛相談に付き合わなくてよくなるなら、これくらいは協力しましょう。


 正直、こんなに行き当たりばったりの計画が上手くいく予感がまったくしませんが。



 ◆ ◇ ◆



 そんなこんなで、お嬢様を連れてきて盗み聞き中です。

 出来れば、お嬢様にこんなことをさせたくはないんですが……。



「話を聞いたところ、アルには好きな人がいるらしいですね」

「そうね」

「そして、アルが好きな人はアルの幼馴染で小さいころから、ずっと好きだったみたいです。それに、すごく可愛くて守ってあげたくなるような方みたいですね」

「……そんな詳しく言ってたかな?」


 いけない、私の所感が混じってしまいました。

 まあ、これだけヒントがあれば鈍いお嬢様でも正解がわかるでしょう。


 しかし、このとき私はお嬢様のへっぽこ加減を軽く見ていました。


「つまり、アルが好きなのは__クレアだったのね!」

「……そっちにいきましたか」

「どうしたのクレア? そんなに頭を抱えて」

「もう一度よく考えてみてください!」


 確かに、その考え方もありますね。

 どうにかして、この間違いを正さなくてはいけません。

 そんなときに、アルがちょうどいい情報をこちらに提供してくれました。


「俺が想いを伝えたら(お嬢様は)困らないだろうか……」

「きっと悪いようにはならないと思うぜ。俺が保証する」

「本当だったら、抱いてはいけない気持ちだったんだがな……」


 これだけの情報があればお嬢様も気づくでしょう。


「どうやら、アルが恋しているのは想いを伝えるのが難しい相手みたいです。おそらくですが、私では無いでしょう」

「その可能性が高そうね……」


 これで、勘違いも解けましたね。まったく……無駄に疲れました。

 さすがにアルの幼馴染で想いを伝えるのが難しい相手といったら、身分差のあるお嬢様くらいしかあてはまらいでしょうし。

 これ以上の勘違いはないはずです。


 ……そうですよね?


「わかったわ、クレア。アルが本当に好きなのは__」

「好きなのは?」

「エリックだったのね! 抱いてはならない気持ちってとこにもぴったりあてはまるわ!」

「……」

「だ、大丈夫よ。私は、そういうことにもちゃんと理解があるから。メイドのミリーにも、そういうことの尊さを教えてもらったから。で、でも、しばらく考える時間をちょうだい」


 ……どうして、そうなるんですか。 いい加減にしてくださいっ!

 それとミリーはお嬢様に何を教えてるんですかっ!


 私が、焦って思考停止状態に陥っていると、お嬢様は慌てた様子で走りさってしまいます。


 そんな風に走るとアルに気付かれてしまいますよなんて他人事のように思いながら、アル達のほうを確認してみると__アルが、こっちを見て顔を真っ赤にしてますね。


 これは完全に見られたことに気付いている様子です。


「なんで、リースお嬢様がここに……?」

「お幸せに」


 そう言い残して、私もその場を立ち去ろうとします。

 さすがに、もう精神的に疲れました。


「ちょっと待ってくれ、クレア。今、どういう状況なの?」

「お嬢様がアルの本当の想い人に気付いてしまったようですね。まさか、エリックのことが好きだったとは……。私としても驚地動天ですね」


「……っえ!? まさか、お幸せにってそういう意味!?」

「大丈夫ですよ! お嬢様は、そういうことにも理解があるみたいですから。ショックを隠し切れない様子で涙目なうえに震え声で受け入れるとしっかり言ってましたから」

「それって、完全に駄目なやつじゃん!」



 エリックは頭を抱えて必死に誤解を解く言い訳を考え始めてしまいました。

 肝心のアルはさっきから心ここにあらずといった様子で呆けています。


「アル、元気を出してください! エリックは、そんなに悪い人じゃないですよ」

「クレアに褒められる今のなんて久しぶりだな。今の話の流れじゃなければ、すごく嬉しいんだけどな……」


 そんな話をしていると、急にアルがなにか思い立ったように立ち上がりました。


「クレア、お嬢様がどこにいるかわかるか?」

「まあ、今頃は自室で今の出来事を自分なりに受け入れようと頑張っているところじゃないですかね?」

「わかった」


 そう一言だけ残し、アルは走り去ってしまいます。

 少しだけ男らしかったですね。


「……クレア、これはもしかすると?」

「もしかするかもしれませんね」


 なんて疑問と私たちを置き去りにして。



  ◆ ◇ ◆



【リース視点】


 落ち着け、落ち着くんだ私。

 そう思いながら、さっきあった出来事を頭の中で整理します。


 クレアと盗み聞き→アルはクレアのことが好き?→アル、まさかの男色家


 まさかの三本立てです。

 さすがの私も、動揺を隠せません。

 何か大きな思い違いをしているような気もしますが……気のせいでしょう。


 考えがまとまらないので、しばらく先ほどのことを考えるのをやめることにします。

 あらためて考えるのはクレアが帰ってきてからでもいいでしょう。


 ひとまず、落ち着くために深呼吸でもしようと思った矢先、ドアがノックされます。


「入っていいわよ」

「失礼します」


 クレアだと思い入室を許可すると、ドアの先に現れたのはアルでした。


「あ、アル。急にどうしたの? な、なにか恋の悩みとかあるなら相談にのるわよ」


 まさかの人物の登場に驚きを隠せません。

 ひょっとしたら、エリックとの交際報告!?


「お嬢様が、顔を真っ赤にしてものすごく動揺しているのは先ほどの話を聞いてしまったからなのですか?」

「な、なんのことかしら!? ただ一つだけ言っておくと、私は恋愛において大切なのは後悔しない選択をすることだと思うの。何を重要視するかはその人次第だわ。でも、自分自身が1番納得できる選択をしてね。ち、ちなみに私は、アルとエリックがどうなろうと祝福するつもりよ! 安心してね!」

「何がちなみになんだ……。まあ、ようやく決心がつきました」

「決心?」

「俺はお嬢様のことが好きです! 結婚を前提にお付き合いしてください!」

「…………へ?」

 

 …………へ?




 ◆ ◇ ◆




 ~1週間後~



「これより、第1回クレア攻略会議を開催します! いえーい!」


「「…………」」


「二人して無言!? すごいデジャヴを感じるんですけど」



 私とアルは、エリックに協力してほしいことがあるとお願いされ、しぶしぶ付いてきているためとてもテンションが低いです。

 それに引き換え、お調子者のエリックが何やら一人で盛り上がっています。


 ……騒々しいですね。



「とりあえず、どうやったらクレアと付き合えるかを一緒に考えてください」

「「無理だろ(ですね)」」


 あれだけにべもない態度であしらわれてるのにめげないところがすごいです。


「二人して息ぴったり。さすがカップル……羨ましい限りですね」

「「……」」

「二人して照れないでくださいよ!」


 照れてなんていないんですからねっ!

 ……なんて思ってても体は正直です。顔が赤くなるのを我慢できません。


「お嬢様たちが無事に付き合えることになったんですから、俺にも協力してくれてもいいじゃないですか!」


 すがるような顔でこちらを見つめるエリック。


「まあ、少しなら協力します」

「俺も協力ならする。未練を断ち切ってあげるのも友としての役目だしな」

「さすがアルだわ。かっこいいこと言うじゃない!」

「そんなこと言われると照れるな」


 なんてやりとりをしていると__


「このバカップル! もう一人でなんとかするからいいです!」


 なんて言い残して去っていきました。

 その数分後にアルと一緒にエリックがクレアに振られる現場に立ち会ってしまうのは、また別の話。

 まあ、クレアもそんなにエリックのことが嫌いなわけではないようですから、そのうち気付いたら付き合ってるなんてことがあるかもしれませんね。



   ◆ ◇ ◆



 少しだけアルの告白後の話を。


 あのアルの告白の後、私はしばらく心ここにあらずといった様子で呆けてました。

 しかし、一度アルのことを意識すると、頭からアルのことが離れなくなりました。


 そのあとで、次第にアルが好きだと自覚した私は父の元へと行って「アルと婚約者になりたいです!」と言ったら、なぜか生暖かい目で「……ようやくか」と言われました。

 ……もしかして、最初からそういう風に見られてました?


 そんなわけで私は幸せを満喫中です。



 そして、後日。


「クレア、俺と付き合ってくれ!」

「エリック、いい加減にしてくださいっ!」


 なんてやりとりが今日も行われています。




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