ウェルジー魔法学院、入学式
入学式です。あんまり内容的に進みませんでした……………。でも、次話こそは!
ウェルジー魔法学院の入学式は毎年盛大らしい。まぁ、今年は何て言ったってSSランクのアルと俺がいるからな!そりゃあもうすごいだろう!
んで、一応俺はアルの使い魔として狼の姿でーーー入学って言っていいのか?ーーうん、入学する。
それにしても、アルはここ数年でものすごくカッコよくなった。いや、もうアルが世界一のイケメンだと思う。マジで。だって、あのサラッサラで鴉の濡れ羽色の髪と一度見たら目が離せなくなってしまう紅色の瞳はとても綺麗なんだ。それに加えて、まるで一流の彫刻家が人生をかけて作り上げたような、繊細でいて鋭い刃物のような美貌が微笑んだときには俺の心臓がもちそうにない。なんて、なんて俺の契約者は綺麗なんだッ!それにーーーーー。
「ノア、なにやってるんだ?顔がだらしないことになってる。あと、そろそろ出発するぞ?」
俺は垂れそうになっていたヨダレを拭いた。
「おっとごめん。危うく床を汚してしまうところだったぜ。んじゃあ出発するか。」
通常の大きさに戻った俺に乗ったアルは少し緊張してるようだ。まぁ、それもそうか。初めて同年代の子どもがたくさん集まる場所へ行くんだもんな。
『空歩』を発動し、天空に駆け上がる。ついでに俺たちの周りに結界を張る。意外とこの魔法便利なんだよなぁー。
10分ほどの快適な空の旅が終わりに近づいてくると、だんだんウェルジー帝国が見えてきた。一応、俺たちは国王夫妻から色々と頼まれているので王宮に降り立つ。まずは国王夫妻に挨拶だな。
◇◆◇◆◇◆◇
国王夫妻に挨拶し終わったらいよいよ魔法学院に向かう。魔法学院はものすごくデカイ。東京ドーム何個分になんのかな。
新入生はこちらへ、という看板に沿って大講堂へ行く。アルは気づいてないみたいだけど、メッチャ見られてる。アルは綺麗だもんなぁー。見惚れるのもよくわかる。
適当に空いている席に座ると(俺はアルの前に伏せている)生徒会と思われる人が話始めた。
「新入生のみなさん、お静かに願います。これから入学式を始めます。まずは生徒会長からお話を頂きます。」
すると、赤い色の髪が印象的な美形が前に出てきた。うん、アルのがカッコいい。アルは世界一だ。
「新入生のみなさん、入学おめでとうございます。君たちは今この瞬間からウェルジー魔法学院の生徒になります。この学院では、身分に関係なく皆が平等に学ぶことができます。そんな学院のーーーーー。」
退屈な話に飽きた俺は途中から寝てしまった。気がつくと入学式は終わっていて、それぞれのクラスに移動し始めていた。生徒会長の話なんぞ覚えていない。
あ、そうそう。俺たちは一番上のSクラスらしい。まぁ、当たり前だよな。アルが必要な勉強はこの世界の歴史や情勢くらいだ。
人の流れに乗れず、いつまでたっても大講堂から出られなかった俺たちは諦めて後からゆっくり行くことにした。
「なぁ、アル。これからの生活は楽しみか?」
「ん。ノアがいれば楽しい。」
「可愛いこと言ってくれるじゃないか!……ってそうじゃない!もし俺がいなくても大丈夫か?まぁ、そうそう俺がいないなんてことはないけどな。」
「ノア、心配してくれてありがとう。大丈夫だ。……………多分。」
どっちなんだ、ハッキリしてくれ!
他愛ないことを話しながら俺たちは大講堂から出た。ーーーーーーーー教室どこだ?あと、ここはどこだ?新入生もいないんだが………。