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良く見たらトイレの個室に押し込められたようだった。
「ハッ…もう何さ…!」
ドアはどうやっても開かない。
表から開かなくしているようだった。
「くそ!」
叩いても蹴っても動きもしない。
「この写メどうなるか良く考えな」
「ハハ、明日から外歩けなくなるかもね」
ゲラゲラと扉越しに笑い声が聞こえる。
頭が痛くなってきた。
怪我が痛み出してきた。
体中にあざが出来てる。
「そんな事してみろよ!!あんた等絶対許さないからな!!」
本気でムカつく!!!
「言ってろバーカ」
「その前にここから出られないかもね」
「まぁ死なない程度に頑張ればー」
どう足掻いても開きやしない。
くやしい。
くやしい。
悔しすぎて泣けてきそうだ。
外でまだ話す声が聞こえたと思ったらうえの隙間からホースが出てきた。
大量の水が降ってくる。
「うわぁっ!」
バシャバシャバシャッ
また、ずぶ濡れになった。
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外で声が聞こえなくなってどれくらい時間がたったのか。
携帯は鞄の中だ。
鞄もどうなったか分からないし。
頭は痛くて。
体中痛くて。
少し熱が出てきたようだ。
このまま、見つからないのかなーとか。
このまま死ぬんだろうかとか。
どんどん暗い方向に思考が行ってしまう。
とりあえず座ってボーっとしてるしかない。
薺や葛葉は心配してくれてるんだろうか。
赤里君は教室に居るんだろうか。
武藤君はどこに居るんだろうか。
色々と考えても結局分からないし。
熱が上がってきたみたいで体がだるくなった。
このまま、気を失って目を覚ました時は夢落ちでしたーとかってないんかなぁ…
「ありえない…」
今までで初めてだ。
色んな目に合ってきたけど。
女の嫉妬って怖いなぁ…
何であの人たちは私を目の敵にしたんだろうか…
別に私が武藤君に相手にされるはずもないのに。
薺の友達だから興味本位で話してるだけだろうし…
色々考えてても訳が分からなくなり意識がぼーとしてきた。
あ、やばいと思ったら私はそこで意識を手放していた。




