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好き・苦手  作者: な吉
お買いもの
19/67

4





夜ご飯にと飲食店に入りうどんが美味しそうだったのでうどんを注文した。


「明日どうすんだ?」


うどんを美味しく食べてたら武藤君にそう言われたので少し考えて、


「多分明日も行かないよ。何も見えない状況だし」


3日連続サボりかー。

ノート写すの大変だなー。




ずるずるとうどんといなり寿司を口に運ぶ。


ふと、今日のことを考えた。



朝から突然武藤君が来て。

朝ごはん一緒に食べて。

一緒に眼鏡を選んで。

ゲームセンターで腹一杯遊んで。


そして今、目の前でご飯を食べて。



初めて、武藤君とこんなに長時間話した。

一緒に遊んでご飯を食べた。



正直、眼鏡がなくてあんまり見えない状況だから出来たんだろう。


嫌いではないけれど、やっぱり苦手なのは変わりないんだと思う。

…だって結局、武藤君と今日目を見て話すと言うのが出来なかった。




なんて、失礼な奴なんだろう。私って。






ボケと考えてたら声を掛けられていた。




「涼華。もう、遅いし帰ろうか」

店の中の時計を見たらもう夜の9時になっていた。





「そーだね」


そう言って急いでご飯をお腹に流し込んだ。



店を出てすぐ別れようとしたら送っていくと言われた。



…そこまでしてくれなくて良いのに。



まともに顔を会わせたのが3日前。


まさか一緒に遊ぶだなんて思っても見なかった。






「ありがとう、武藤君」

家の前に着きお礼を述べた。


このお礼の中には今日のこと。

そして昨日の事も含まれている。



中々、面と向かってありがとうと言うのは恥ずかしい物がある。





「ああ、別にかまわないよ」


少し、驚いた顔をして。

だけどその後にっこりと笑ってくれた。



じゃあ、また明後日。

と言葉を残し武藤君は帰っていった。





明後日。と言う事は明日は武藤君とは会わないと言う事。



ほっとしたような、寂しいような。




…?



「…寂しい…?」



きっと錯覚。


今日が楽しかったからそう思うだけ。

明日から又いつものように。



明日は眼鏡を取りに行ったらすぐに帰ってこよう。

一日家に居よう。




そう思いながら誰もいない真っ暗な玄関を開けた。





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