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好き・苦手  作者: な吉
お買いもの
16/67

1





化粧ッ気もなくシャツにジーパンという格好のダサい女と誰もが振り向く様な

所謂美形の男の凹凸な二人組みが歩いてたらそりゃぁ皆見ていくだろう。



「武藤君?」

どうしたのさ。不機嫌そうな顔をして…。


はっ!やはり私のこの格好が武藤君を不快にさせているのかも!!

でも他の服もこんなのしかないし!

てか似合わないし!サイズないし!!!


寧ろ存在自体が!!??


一人であーだ、こうだ考えていたら今度は武藤君が不思議そうな顔をしていた。



「何、考えてんの?」

はは、一人で百面相しておもしれーっと言われてしまった。



「そう言えば…まだ9時過ぎたばかりだよね。店とか開いてないよね」

よく考えもせずに家を出てきたのはいいがショップとか開くのは10時ぐらいだろう。


もし、開いているとしたらファーストフードとか…。



「そーだなー時間つぶしに飯でも食うかー」

俺朝食ってねーんだよ。とお腹を擦っている。



そう言って話した結果この時間から開いているのはファーストフードしかないからという事で駅構内の店に入った。



店の中は朝という事でお客さんも少なかった。


「「いらっしゃいませー」」

にこやかに声を掛けてくる店員さん。


店内でお食事ですか?それともお持ち帰りでしょうか?

まず、お決まりのセリフを言ってくる。

店内で、と武藤君が言ったとき店員さんの顔が少し赤くなった。



あ、見惚れてる。



ふと武藤君を見たらさっさとメニューを決めろと言われた。




言われたのでコーラとポテトとアップルパイを注文した。

武藤君は別のセットを頼んで会計をしていた。



一緒に…払ってもらってしまった。



…後でお金返そう。


席について向えに座った武藤君に


「あんまり食わねーんだな」

意外そうに言われた。


「意外とね。甘いものばかり食べるからこの体系になったんだよ」


自慢して言う事じゃねーだろ!とツッコまれた。




「思ったけどさ、今日学校行かなくてよかったの?」

私も人のこと言えないんだけどさ。


「あー別に。俺って頭いいから授業とか聞かなくても問題解けるし」


ふふん。と自慢げに言われた。



なんだかムカつくな。



「それよりお前はいいのか?2日連続で休んで」


ジュースを飲みながら問いかけられた。


「別にー何日も続けて休んだ事とかあるし。…ゲームの発売日…とか。昨日みたいに寝すぎたとか…漫画の締め切りに間に合いそうにないときとか…」



だんだん声が小さくなる。

よく考えたら大した理由で休んでねぇ!!



「そーいや、漫画の投稿の入賞とかで生活してるんだっけ?」


半分そう。半分不正解。


「んーまあね。後、親の遺産かなー」


漫画だってそう何回も入賞するわけじゃない。

結構厳しい世界だし。

それでも最近は3ヶ月に1回ぐらいで仕事の話が入ってくるぐらいになった。


けど、このまま高校卒業しても仕事があるとは限らないし…。



バイトしないといけないなぁー。







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