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上京物語

上京物語 if

作者: 辻 卜伝

※『上京物語』のもう一つのエンディングです。

上京物語を読んでからお読み下さいm(_ _)m

もう何日も寝ていたような

気がする


やけに明るかった・・・


ここは天国なのか?


目を開けると


白く殺風景な天井と蛍光灯

白いパイプのベッド

ベージュのカーテン・・・


外は良く晴れていて

陽の光が差し込んでいる


鳥の声が聞こえてくる


ここはどこだ?


ふと横を見ると

一人の女の人が

ベットに顔を伏せて寝ている


僕は、なんとか動く

手で彼女の髪をなでる


彼女はビックリしたように起きた


すると彼女の両目から

大粒の涙が溢れる


「よかった・・・」

真弓が泣き崩れる


僕は、やっと理解した

『生きている』


僕は生きていた!


嬉しかった

こんなに

生きていることが

嬉しいなんて思わなかった


また真弓に逢えて

本当に良かった


僕もナゼか泣いていた


一週間程、寝ていたらしい

後遺症が残るかもしれない

と言われたが

そんな事は、どうでも良かった


生きていたんだから


棚には僕の私物が置かれていた

財布と携帯電話と家の鍵・・・


それと、もう一つ

血に染まった

小さな箱


僕は、その箱を

取ってもらい

箱を開けた


そこには指輪が入っている

指輪を取り出すと

真弓の細くて白い指に

そっとはめる


そして

勇気を振り絞り

「結婚してほしい」

と伝えた・・・




真弓は

泣きながら大きくうなづく・・・


カレンダーは

1月1日・・・

もう年が明け

新年になっていた


人々は

初詣や新年の挨拶に

忙しくしている


今年最初の出来事・・・


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